ハリウッドにおける男女格差を描いた注目のドキュメンタリー映画、製作者らが語る

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男性も問題解決の一部にならなければいけないと語った製作者のイーラン・アーボレダー

 ハリウッドにおける男女の格差を描いた注目のドキュメンタリー映画『ディス・チェンジズ・エブリシング(原題)/ This Changes Everything』について、製作者イーラン・アーボレダー、女性メディアサミットの議長のマリア・ギースさんが、3月30日(現地時間)、ニューヨークのSVAシアターで行われた特別試写上映後のQ&Aで語った。

【作品写真】男女平等への道筋を作ったと言われる女性のドキュメンタリー

 本作は、長年、大きな問題として捉えられていたハリウッドのテレビ界・映画界の男女の格差を統計で比較し、さらに実際にハリウッドで活躍するリース・ウィザースプーンナタリー・ポートマンメリル・ストリープなどの女優や、パティ・ジェンキンスなどの監督にも取材し、なぜこのような状況に至ったのか、その解決にはどんな提案があるのかを描いた作品。トム・ドナヒュー監督がメガホンを取った。

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 ドナヒュー監督とは、2013年に公開された映画『キャスティング・バイ(原題)/ Casting By』(キャスティング・ディレクターを扱った映画)を共に手掛けたというイーラン。「その当時、キャスティング・ディレクターの85%は女性だったんだ。あの作品を手掛けたことは、ハリウッドの仕組みを知るきっかけになったよ」その後、今作で製作総指揮を務めたジェニー・ピーターズから、ハリウッドの男女平等を扱った映画を描いてみてはどうかと提案があり、その頃ラディカル・フェミニズム運動の活動家グロリア・スタイネムがポッドキャストで、『男女平等は性差別の問題ではなく、もはや人権の問題です』と語っているのを聞いて、今作を手掛けなければという思いに至ったそうだ。

 そして、今作の製作により、非常に多くのことを学んだと感じているいう。「僕とドナヒュー監督にとって今作は、自分たちが伝えたいストーリーを描くことが重要だったんだ。ハリウッドを男女平等に変えていくには、男性も問題解決の一部にならなければいけない。つまり、女性だけがこの問題を語っているだけではダメで、男女が共に集まって、文化的にも、法的にも、作品の質の良さを追求した平等性を求めなければいけないんだ。男性は、女性と争うことなく、仕事での平等を図らなければいけない。僕にとって今作の製作が良いレッスンになったのは、どれだけ自分の周りにいる男性の友人を雇うということが、楽であるかは理解しているものの、男性と女性を含めた全ての中から優れた才能を雇わなければ、僕はプロデューサーとして良い仕事をしていないということに気付かされたことだ」

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女性メディアサミットの議長のマリア・ギースさん

 子供の頃、親や学校の先生から「大きな夢を見なさい。あなたが思っていることは、なんでもできる」と言われてきたというギースさんは、「それでも統計では、昨年製作されたスタジオ作品の中で、女性監督の作品はわずか4%だったの。有色人種の女性だったら、もっと監督になれる可能性が低いのが現実だわ。けれど、わたしたち女性は子供の頃にそんな現実を知らされないのよ」と語り、女性たちには諦めずに戦ってほしいと強くアピール。スタジオ作品のうち女性監督による作品は、今年はすでに18%にまで増加していると付け加えた。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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