『接吻』万田邦敏監督×仲村トオルの新作公開決定 藤原大祐がスクリーンデビュー

『愛のまなざしを』より仲村トオル&杉野希妃
『愛のまなざしを』より仲村トオル&杉野希妃 - (c) Love Mooning Film Partners

 『接吻』(2006)などの万田邦敏監督が、仲村トオルを主演に迎えた新作『愛のまなざしを』の公開が決定し、ドラマ「おじさんはカワイイものがお好き。」で注目を浴びた16歳の新人・藤原大祐(ふじわら・たいゆ)が映画デビューすることが19日、明らかになった。同作は亡き妻への思いを捨てきれない精神科医と、元患者の愛憎を描く物語で、藤原は仲村演じる精神科医の息子役に抜擢。オーディションで役を射止めた。2021年公開予定。

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 万田監督が第54回カンヌ国際映画祭でエキュメニック新人賞、レール・ドール賞をW受賞した『UNloved』(2002)や『接吻』などで組んできた仲村を主演に迎えた本作。仲村が演じるのは、現実と幻想の区別がつかなくなる精神科医・貴志。貴志の愛を切望する綾子に、監督、プロデューサーとしても精力的に活動する杉野希妃がふんし、発案、プロデュースも務めた。共演に斎藤工中村ゆり万田祐介松林うららベンガル森口瑤子片桐はいりら。

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愛のまなざしを
斎藤工&杉野希妃

 藤原は、福山雅治神木隆之介佐藤健らが所属するアミューズの新人。先ごろ終了したドラマ「おじさんはカワイイものがお好き。」(よみうりテレビ・日本テレビ)では、眞島秀和ふんする主人公・小路三貴の甥を好演。今後、柴門ふみ原作・木村佳乃主演のドラマ「恋する母たち」(TBS系・10月スタート、毎週金曜よる10時)が待機中。

 貴志(仲村)は、患者の話に耳を傾けてくれると評判の精神科医だが、6年前に亡くした妻・薫(中村)を忘れられず、薬で精神を安定させる日々。患者としてやってきた女・綾子(杉野)は、医師と患者の関係を超えて貴志と気持ちを通わせるようになるが、貴志の亡き薫への思いや息子の存在に苦しむようになり、嫉妬と独占欲に駆られた彼女は、前妻の弟・茂(斎藤)に近づく。

 万田監督、主演・仲村のコメントは下記の通り。(編集部・石井百合子)

万田邦敏監督
 本作のラストをどうするか、じつは撮影中に二転三転した。決定稿では、主人公の男女は最後まで闇の中に宙づりにされたままだった。ところが、撮影中にそれではこの二人がなんだか可哀想に思えてきた。救いがなさ過ぎると思った。男も女も本気で愛し合ったのだし、本気で憎み合ったのだ。その本気を最後に突き放したままでいいのだろうか。そう思わせたのは、役を演じる目の前の仲村さんと杉野さんの身体が、意識せぬまま、己が演じる男と女の救済に向けて動き、発話し、沈黙していたからなのだと思う。初めは、二人自身も私もそのことに気付かなかった。二人の結末に最初に違和感を感じたのは、ずうっと撮影を見続けていた脚本を書いた珠実そのひとだった。愛する者が苦しんでいるのなら、その苦しみを分かち合いたい、苦しみから救ってあげたい。珠実は、仲村さんと杉野さんの芝居する身体が発するサインを目ざとく読み取ったのだ。撮影の合間を縫って二人に相談してみると、「そういうことだったのか」と二人も納得。だったらあれは、これはといろいろとアイデアは出てくるし、二人の身体にもそれまで以上に開放感、伸びやかさ、自由さが増した。こうして、映画の最後(それは撮影終了日でもあった)に杉野さん演じる綾子は満面の笑みを見せることになった。決定稿とは真逆の結末に、私たちはみな満足してクランクアップしたのである。

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仲村トオル(貴志役)
 「答えは其処にしかないのです」と説得され切った『UNLOVED』。 「答えはひとつではないのです」と自由さに戸惑った『接吻』。 『愛のまなざしを』の撮影現場は過去の自分が出演した万田邦敏監督の作品と比べると 「答えなど最初からないのです」と言われ、「迷宮を駆け抜けたような」日々でした。 過去の万田組の現場の雰囲気と共通していたのは涼しさより少し冷たさに近いような、ひんやりとした緊張感、でしょうか。ただそれも、過去の現場にあった張りつめていたものが、時に歪んだり捻じれたりするような新鮮な瞬間が何度もありました。

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