『ラーヤと龍の王国』ディズニー新ヒロインはシラット使い!『ザ・レイド』も参考にした異色の武闘派

ディズニー新ヒロインはシラット使い!
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 東南アジアの国々や文化にインスパイアされたディズニー・アニメーション最新作『ラーヤと龍の王国』で監督を務めたドン・ホール(『ベイマックス』)&カルロス・ロペス・エストラーダ(『ブラインドスポッティング』)、そして脚本のクイ・ヌエンがテレビ電話インタビューに応じ、異色のディズニー新ヒロインについて語った。

【画像】こうして『ラーヤと龍の王国』は生み出された!ビジュアル集

 かつては平和な一つの国だったものの、邪悪な魔物によって人々が信じ合う心を失い、バラバラになってしまった龍の王国を舞台にした本作。主人公ラーヤは“龍の石”の守護者一族の娘で、ある事件で父を失ったことをきっかけに人を信じることをやめ、その拳一つでたった一人、生き抜いてきた少女だ。

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 ラーヤが異色のディズニープリンセスになることは、初めからわかっていたとホールは言う。「僕たちが常に考えていたのは、彼女は確かにプリンセスだけど、それ以上に戦士であり、“龍の石”の守護者だということだ。それが常にDNAの一部としてあった。だけど、無口でストイック、過度に真面目といったお約束の戦士の表現に陥ることは避けたくて。キャラクターには快活さや軽さをもたらしたかったんだ。自信満々でちょっと生意気な感じでね。それでいて、脆さも併せ持つ。タフで生意気だけどとても脆い、そういう両面をきちんと見せたかった」

 ベトナム系アメリカ人脚本家のヌエンは「これは、今までに誰も見たことがないような、ものすごく勇敢なキャラクターを世界に紹介できるまたとない機会だった」と笑顔を見せる。「特にハリウッド映画の大作では、東南アジアのヒーローなんて珍しい。東南アジア系のメンバーとして、とてもパーソナルにも捉えていた。自分の子供たちに見せるものができてうれしいとね」

ラーヤと龍の王国
かっこよすぎるラーヤとナマーリのバトル

 本作では脚本だけでなく、マーシャルアーツのコンサルタントも務めたヌエン。彼が参考用資料としてアニメーターたちに観るように勧めたのは、『マッハ!!!!!!!!』をはじめとした「大量のトニー・ジャー映画」だ。「それに『チョコレート・ファイター』(並み外れた格闘能力を持つ少女が、マフィアと死闘を繰り広げるタイ映画)や『ザ・レイド』(麻薬王が支配するビルを舞台に、SWATとギャングたちが死闘を繰り広げるインドネシア映画)も。東南アジアのマーシャルアーツ映画をたくさん観てもらったんだ」

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 そうして生み出されたラーヤ、そして彼女のライバルといえる少女ナマーリのアクションシーンは、今までになく鮮烈なものになった。ヌエンは「ラーヤは素手ではシラット(東南アジアの伝統武術)を、武器を手にした時はアーニス(フィリピン武術。カリ、エスクリマとも呼ばれる)を使う。マーシャルアーツはこの映画において重要なものだから、リサーチは徹底的に行い、たくさんのリファレンスを用いた。ナマーリがやるのはムエタイだよ」と明かした。

 ホールにとっても、アクションシーンは特にこだわった部分だった。「個人的に、アクション映画が好きなんだ(笑)。キャリアの初期からストーリーボードでたくさんのアクションシーンを描いてきたしね。常に気を付けていたのは、“ただアクションシーンを差し込んでいます”という形にはしないこと。それはキャラクターを何らかの形で展開するものでないといけない。関係が前進したり後退したり、どんなキャラクターかということがよりわかったり……。アクションシーンであっても、ストーリーを多分に含んでいないといけないと思うんだ」。二人の関係性の変化まで細やかに描かれる、ラーヤとナマーリの壮絶な格闘シーンは、間違いなく本作の大きな見どころの一つといえる。

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 そして、ラーヤは東南アジア初のディズニープリンセスとなったわけだが、ホールはそのことにプレッシャーを感じることはなかったと語る。「ストーリー、アニメーションに取り組んでいる時に、ラーヤを人々がどう受け取るかということについては考えなかった。単に、キャラクターについて正しいことを見つけようとした。僕たちがそうした自信を持てたのは、ものすごいサポートシステムがあったから。クイ(・ヌエン)のようなその地域にルーツのある人々がいてくれたことに加えて、“東南アジア・ストーリー・トラスト”というものもあった」

 “東南アジア・ストーリー・トラスト”とは、『ラーヤと龍の王国』の制作にあたって集結した人類学者、建築家、ダンサー、言語学者、音楽家といった、東南アジアのいろいろな国の専門家たちのこと。ホールは「彼らが初期の段階からさまざまなことについてフィードバックをくれたんだ。脚本、キャラクターデザイン、音楽といった全てにね。そうしたサポート体制が常にあると知っていたことが、たくさんの異なる文化を扱う時でも僕たちに自信をくれた。ただストーリーに集中することができたんだ。何がこのキャラクターにとって正しく、何がこのストーリーにとって正しいかとね」と万全のサポート体制があったからこそ、ストーリーとキャラクターに没頭できたと振り返っていた。(編集部・市川遥)

映画『ラーヤと龍の王国』は映画館 and ディズニープラスプレミアアクセスにて公開中 ※プレミアアクセスは追加支払いが必要

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