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“世界で一番美しい少年”の50年…真の姿を追うドキュメンタリー予告編

「世界で一番美しい少年」と称されたビョルン・アンドレセン
「世界で一番美しい少年」と称されたビョルン・アンドレセン - (C) Mantaray Film AB, Sveriges Television AB, ZDF/ARTE, Jonas Gardell Produktion, 2021

 巨匠ルキノ・ヴィスコンティの映画『ベニスに死す』(1971)に出演し、15歳にしてその美しさから一大センセーションを巻き起こした、ビョルン・アンドレセンの知られざる事実に迫るドキュメンタリー『世界で一番美しい少年』の日本版予告編が公開された。

『世界で一番美しい少年』日本版予告編

 『ベニスに死す』で主人公を虜にする少年タジオを演じたビョルン。その美しさは世界を魅了し、日本でも絶大な支持を獲得。CM出演などの芸能活動を通じて、当時の日本カルチャーに多大な影響を及ぼした。それから48年後、ビョルンは、アリ・アスター監督の異色ホラー『ミッドサマー』(2019)への出演で再び話題を呼ぶ。これまでの彼の人生に何があったのか。『世界で一番美しい少年』は、栄光と破滅の軌跡をたどりながら、東京、パリ、ベニスと、あの頃に訪れた地をめぐるビョルンを追う。

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 予告編は、タジオ役を求めてヴィスコンティが行った、大規模オーディションのひとコマからスタート。多くの少年たちのなかから、「美しい」と巨匠に言葉をかけられるビョルン。ここからはじまった、彼をめぐる華やかな狂騒。映像には来日時の熱狂も捉えられており、漫画「ベルサイユのばら」の作者・池田理代子は、その影響を物語るように、彼が主人公“オスカル”のモデルであったと語る。

 本作には、アンドレセン家が残してきた音源やホームビデオ映像も使用されており、『ベニスに死す』以前に記録された、音楽好きで行動的な、ごく普通の少年であったビョルンの一面も。そして、『ミッドサマー』のメイキング映像に続いてカメラが追うのは、現在のビョルンが、熱狂の”あの頃”に訪れた都市を再びめぐり自身の記憶をたどる姿。ひとりの人間の魅力と悲劇をめぐる旅、そして知られざる人生そのものに光を当てる一本を予感させる仕上がりとなっている。

 ビョルンに寄り添い、5年をかけて本作を完成させたという監督のクリスティーナ・リンドストロムクリスティアン・ペトリは、連名で「私たちは、この映画があの少年が他人によって作られたイメージ、アイコン、ファンタジニーとなり、青年期の人生を奪われた物語に耳を傾ける機会を観る者に伝えることが出来ればと願っています。2021年は『ベニスに死す』のワールド・プレミアで、ルキノ・ヴィスコンティがビョルン・アンドレセンを『世界で一番美しい少年』と高らかに宣言してから50年となる年です。その年に、あの少年が真の姿で帰ってきたのです」と語っている。(編集部・入倉功一)

映画『世界で一番美しい少年』は12月17日よりヒューマントラストシネマ渋谷、新宿シネマカリテほか全国順次公開

『ベニスに死す』少年の50年後…映画『世界で一番美しい少年』予告編 » 動画の詳細
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