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草笛光子『犬神家の一族』4Kデジタル修復版に感動&市川崑監督との思い出明かす

草笛光子と「スケキヨ頭巾」を模したお面をかざす観客
草笛光子と「スケキヨ頭巾」を模したお面をかざす観客

 女優の草笛光子が20日、東京都新宿区のテアトル新宿で行われた映画『犬神家の一族』4Kデジタル修復版の舞台あいさつに出席し、当時の撮影の裏話などを語った。

草笛光子と大量のスケキヨ…!【写真】

 本作は、横溝正史の小説を市川崑が映画化した1976年の作品。犬神製薬当主の不可解な遺言状を発端に次々に起こる連続殺人事件に金田一耕助が挑むさまを描いた。この日の上映は、角川映画45年記念企画として角川映画の傑作31作品をテアトル新宿、EJアニメシアター新宿ほかで上映される「角川映画祭」のプログラムの一環として行われた。草笛は本作で犬神家の三女・梅子役を演じたほか、映画版『金田一』シリーズの多くの作品に出演した縁から、壇上に上がり、市川監督との思い出を振り返った。

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 草笛は久しぶりに本作を観て、「監督の声が聞こえて来そうだった」と感想を述べ、4Kについても「感動しました。観終わった後に体に力が入りました。自分がそこに出ていることが信じられない。こんないい映画に出させてもらっていたんだって改めて思いました」と感慨深げな表情を浮かべる。市川監督については「初めてお会いしたのは東宝の砧のスタジオ。そこで食事をしていたら、そこに突然男性の方がいらして『市川崑です』って。『今度これに出てほしい』って作品への出演を誘って来られて、それが『ぼんち』(1960)でした。うちに帰って(台本)読ませていただいて出演を決めました。それがきっかけでおつきあいが始まった」と明かす。

 市川は出演交渉の方法が変わっていたともいい、「いつもお連れの人を連れないで一人で来るんです。東宝の舞台稽古のところに来て、『また金田一やるけど出るね』って言ったり。『わたし、なんの役ですか?』と聞いたら『チンドン屋』って。『出てよ』じゃない、『出るね』ですよ。それだけでもう出演が決まるんです」と笑顔で回顧。役もだんだんキャリアを重ねるごとに変化して言ったといい、「だんだん汚い役になりました。ほかの女優さんがきれいな服着てるのに、わたしは汚い格好の役ばかり。それを言ったら、汚い役をやったと言えるのはきれいな人だけだって怒られたり」と市川監督との思い出話が次々に飛び出した。

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 草笛は「いろんなことをやらせていただいた。こんなにいろいろやったのは市川先生だけ。一つひとつの役を、夜、どうしようかなって考えてやっていました。金田一シリーズに出たことは本当に面白かった。市川先生の作品に出た時から映画のつくり方まで考えるようになった。どうしたら面白くなるかとか。先生はそれ(衣装のアイデアや設定のアイデアを)を取り入れてくれ使ってくれた。そのことが本当に嬉しかった」としみじみ。

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イベントに登壇した草笛光子

 また、フォトセッションでは本作に登場する不気味な白マスクが特徴のスケキヨ(佐清)の「スケキヨ頭巾」を模したお面を客席のファンがかざし、草笛と写真撮影タイムを行う演出も行われたが、草笛は映画のポスターに写るスケキヨのお面に「わたしも一度かぶってみたい」と大はしゃぎ。客席でのフォトセッションも「怖い怖い」と話しつつ、にこやかにポーズを決めるなど、終始ご機嫌だった。(取材・文:名鹿祥史)

「角川映画祭」は11月19日からテアトル新宿、EJアニメシアター新宿、ところざわサクラタウンほかにて開催

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