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杉咲花「99.9」ヒロインの笑い方はこうして生まれた 松本潤からアドバイス

『99.9-刑事専門弁護士- THE MOVIE』より杉咲花演じる新ヒロインの河野穂乃果
『99.9-刑事専門弁護士- THE MOVIE』より杉咲花演じる新ヒロインの河野穂乃果 - (C) 2021『99.9-THE MOVIE』製作委員会

 連続テレビ小説「おちょやん」で実在の喜劇女優をモデルにしたヒロイン、連続ドラマ「恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~」では盲学校に通うポジティブな女性を演じ、幅広い表現力を見せている女優・杉咲花。そんな彼女が、人気ドラマとしてシリーズ化された「99.9-刑事専門弁護士-」の映画版『99.9-刑事専門弁護士- THE MOVIE』(12月30日公開)に出演。主演の松本潤をはじめとする個性的なレギュラー陣のなか、新ヒロインとして小気味よい演技を披露している。「おちょやん」直後にクランクインした現場で、杉咲はどんなことを得たのだろうか。

【写真】杉咲花、松本潤と笑顔で登壇

 2016年と2018年に2シーズンにわたって放送された連続ドラマ「99.9-刑事専門弁護士-」は、検察が起訴した刑事事件は、有罪率が99.9%であるという司法の常識を覆し、事実を追求する弁護士たちの姿を描いた物語。杉咲は、松本演じる型破りな弁護士・深山大翔(みやま・ひろと)が所属する斑目法律事務所・刑事事件専門ルームにやってきた新米弁護士・河野穂乃果(こうの・ほのか)にふんする。

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 穂乃果は、事実を追求することに情熱を燃やす深山に心酔しつつも、独自の世界観を持つちょっと変わった弁護士。ややオタク気質で好きな漫画のセリフを突如発するなど、一筋縄ではいかないキャラクター。しかもこうした設定は、台本に書かれていないことも多く、現場で突然追加されることもあったという。

 「事前の台本読み合わせの日に、木村(ひさし)監督から『ロボット弁護士B』という架空の漫画が出てきて、穂乃果はその漫画が好きなキャラクターになると思いますと言われたんです。正直最初ははっきりとイメージが湧かなかったのですが、現場でどんどん台本にないものが足されていくうちに、段々と自分が演じる役柄をつかめていく感覚になりました。今までこういったやり方の経験がなかったので、日々を一歩一歩乗り越えていくという感覚で、わたしにとっては楽しくもあり、緊張感のある現場でした」

パラリーガル3人組(明石、藤野、中塚)、佐田ら刑事事件専門チームとの掛け合いも見もの

 これまで数々の映画やドラマに出演してきた杉咲にとっても、本作の現場は初めて経験することが多かったという。しかも、連続ドラマとして2シーズン放送されており、しっかりと出来上がった世界観のなかに、新たなキャラクターとして飛び込むことに「プレッシャーもあった」と胸の内を明かす。

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 そんな不安や緊張感を和らげたのが、松本をはじめとする共演者たちだった。松本とは初共演、香川照之とは「MOZU」シリーズ(2014~2015)で共演している。「(佐田篤弘役の)香川照之さんは、過去にご一緒させていただいたことがあったので、ご一緒させていただける日はとても安心感がありました。松本さんも『現場どう?』と気にかけてくださり、監督と3人で話す機会を設けてくださったこともありました。そこでいろいろなお話ができたことで、演じる上でのヒントをたくさんいただくことができました」

 さらに座長として現場を引っ張る松本の背中に学ぶことも多かったという杉咲。「松本さんは、セリフの言い回しなどを『こうしたらもっと伝わるんじゃないか』と提案されている姿をよくお見かけしました。元々あるものから新たなスパイスを足していくことって、すごく責任の伴うことだと思うんです。しっかりと自信を持って『こっちの方が面白いと思う』と追求されている姿は勉強になりましたし、わたしもそういった姿勢を見習いたいと思いました」

 杉咲自身も、主演として作品に臨む機会が増えてきているが「作品を俯瞰で見て、自分の役柄だけではなく、作品全体に関して提案される姿は格好よく、勉強にもなりました」と松本に羨望の眼差しを向けると「この現場を経験して、周囲とコミュニケーションをとりながらみんなを引っ張っていく力をわたしもつけていけるように頑張ろうと思いました」と今後の課題をあげる。

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深山&佐田と

 ところで、穂乃果の個性的な笑い方は、松本からのアドバイスによって作り上げられたのだとか。「松本さんが、SPドラマ版(29日放送の『99.9-刑事専門弁護士- 完全新作SP新たな出会い篇 ~映画公開前夜祭~』)の撮影のとき『ゆくゆくは林家パー子さんのように笑って欲しい』と提案してくださったことがきっかけで生まれたんです。動画を見て自分なりに研究させていただきました(笑)」

 本作の撮影は、連続テレビ小説「おちょやん」が終わった直後にクランクインした。「正直、序盤の方は特に、まだ朝ドラの余韻から抜け出せていない感覚がありました。役のことも探り探りで、本読みでは新しいものがどんどん足されていくという状況。ある意味で『怖いけれど飛び込むしかない!』という思いでした」。一方で、だからこそ、芝居の新たな扉を開くこともできた。

 「『おちょやん』も喜劇作品ということで、台本を読んで思わず笑ってしまうことも多かったからこそ、気付けば『笑わせよう』と気負ってしまっている自分がいました。でも登場人物はいたって真面目で、それが周囲から見ると滑稽に見えるから笑えるんだなと感じたので、そういった部分を今回も意識して演じました」

 シリーズのいちファンでもあった杉咲は、映画版の魅力について「これまで以上にパワフルになっていると感じました」と話す。「こんなにも笑えるのに深い愛情、そして人との絆も描かれていて。観賞後、温かい気持ちになれる映画になっていると思います」と力強くアピールしていた。(取材・文:磯部正和)

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