渡部秀「仮面ライダーオーズ」10周年企画実現に奔走！田崎監督「欲望の強さを感じた」

　12日、特撮ドラマ「仮面ライダーオーズ／OOO」の完全新作『仮面ライダーオーズ 10th 復活のコアメダル』の初日舞台あいさつが新宿バルト9で行われ、渡部秀（火野映司役）、三浦涼介（アンク役）ら主要キャストが登壇。本作のために渡部が企画成立に奔走したことが明かされ、共演者たちが感謝の言葉を送った。この日は、高田里穂（泉比奈役）、君嶋麻耶（後藤慎太郎役）、岩永洋昭（伊達明役）、田崎竜太監督も出席した。

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　本作は、欲望と無縁の主人公・火野映司／仮面ライダーオーズ（渡部）が、人間の欲望を利用するグリードから人々を守るために、右腕だけのグリード・アンク（三浦）を相棒に戦う人気特撮の完結編。テレビシリーズ最終話の10年後を舞台に、時を超えて蘇った古代オーズによって混乱する世界で、レジスタンスとして戦う映司たちの姿を描く。

　壇上の渡部は「ここまで来るのに長いことかかったんですけど、ようやくこうして皆さまにお届けできる日がきて、感無量でございます。待ちに待ってくださった皆さまのお顔を拝見することができて本当にうれしいです」と晴れやかな笑顔。三浦も「こういったご時世なので、皆さまにお会いできるのは奇跡に近いこと。こんなにたくさんの方にお会いできたこと、すごくうれしく思っています」と続く。

　その様子を見守る田崎監督は「まさに感無量という感じですね。10周年企画というのは他の作品でもありますが、やはり俳優部さんのやる気と、合意が伴わないと絶対に成立しない」と明かし、「今回に関しては（渡部）秀くんが第二、第三のプロデューサーでした。秀くんのやる気、オーズ的に言えば“欲望”がこの作品を生んだと言っても過言ではないと思います。秀くんの思いの強さ、欲望の強さを感じました」と称賛する。

　会場から温かな拍手を浴びた渡部は「僕はこんなに欲深かったんだな」と笑いながらも、「お話をいただいた時点でみんなにお声がけをして、すごく悩み、みんなでやろうと一致団結して。監督が言った通り、僕ひとりの力では成し遂げられなかったことです。そして今日、皆さんのお顔を見ることができて、非常に良かったなと思います」と振り返った。

　そんな渡部の奮闘に対して、高田をはじめとした登壇者たちからも「秀くんのおかげ」といった感謝の言葉が次々と寄せられる。その様子に、岩本が「先ほど楽屋でみんな（渡部から）5,000円ずつもらってたんで、今日は褒めちぎりたいと思います」とジョークを飛ばし、会場を沸かせた。

　渡部は、撮影現場で田崎監督からかけられた言葉が今でも忘れられないという。「（劇中に）キャストが集結する大事なシーンがあって。そこで田崎監督がふっと駆け寄ってくださって。『10年あったからできる芝居だね、物語だね』と言ってくださったんです」と明かした渡部は、「その言葉が今でも残っていて。あれはたぶん一生忘れない言葉ですね。その言葉だけで僕たちはいろんなことを受け取りましたし、それによって映画がすごくブラッシュアップされたなという気がします」と振り返っていた。

　その言葉に「覚えていますね」と続いた田崎監督も、「10年という月日を経て、オーズというひとつのカンパニーがこれだけ成長したんですよというところを観ていただきたいなと思っています」としみじみ。「だから、あのシーンが撮れたのは本当にうれしかった。監督冥利（みょうり）に尽きるという感じです」と付け加えた。

　そして最後のコメントを求められたアンク役の三浦は「とにかく僕自身、いろんな思いの中、心をこめて、精いっぱい演じました。何か皆さまの心に残って。これからの生活の中で何かの力になってくれると思いますし、僕もこの映画に勇気と力をいただきました。これからも精いっぱい生きていきたいと思います」とコメント。さらに渡部も「実は先日、仮面ライダーオーズの主題歌を担当してくださった大黒摩季さんから、10周年の映画おめでとうございます。この作品に出会えて幸せでしたと、連絡をいただきました。大黒さんをはじめ、たくさんの方に支えられた作品だなとあらためて実感しました。この作品はもう少し公開が続きます。もう少し、10周年の物語を楽しんでいただけたらと思います」とファンに感謝の思いを述べた。（取材・文：壬生智裕）（田崎竜太の崎は「たつさき」が正式表記）

『仮面ライダーオーズ 10th 復活のコアメダル』は新宿バルト9ほかにて期間限定上映中