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山田涼介『鋼の錬金術師』完結編、監督にファン目線で提案「よりハガレンに」

山田涼介
山田涼介 - (C) 2022 荒川弘/SQUARE ENIX (C) 2022 映画「鋼の錬金術師 2&3」製作委員会

 約5年ぶりにスクリーンに戻って来た実写版『鋼の錬金術師』の最終章となる完結編二部作『鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー/最後の錬成』。主人公エドワード・エルリックを演じるのは、前作から続投となる山田涼介だ。続編まで長い期間が空いたものの「常に心の準備はできていた」という山田は、とにかくストイックに妥協することなく作品に向き合ったという。

【写真】山田涼介の宝物!「鋼の錬金術師」オリジナルの原画

疾走感のある人間物語にしたかった

 世界中に多くのファンを持つ荒川弘の人気コミックを2017年に実写映画化した『鋼の錬金術師』。これまでも人気コミックの実写化というのは、さまざまな意見が飛び交ってきた。山田自身も「原作ものをやるときは、どんな作品でもいろいろな声がつきまとうもの」と達観したような発言をすると「パート1のときも、もちろんいろいろな意見を聞きました。スタッフ、キャストがそのことを受け止めたうえでの完結編なんです」と覚悟を持って作品に取り組んだことを明かす。

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 続編の話を受けたとき、まず山田が製作サイドと意思疎通を試みたのが、自身も作品の大ファンであるという部分を意識し、徹底的にファン目線で作品を見ること。そして作品へのリスペクトを持って臨むこと。

 「パート1のときに感じたこと、もっとできたかもしれないと思ったことは、完結編の撮影前にたくさん話をしました。パート1では『鋼の錬金術師』という作品を知らない人にも観てほしいという思いもあり、ある意味で人物紹介的な部分から始めなければならなかった。そうなると、アクションシーンやド派手な部分をそぎ落とさなくてはいけない。今回は、そういった部分も最初からガンガン出して『鋼の錬金術師』という作品の持つ疾走感のある人間物語にしたいですね、ということは伝えさせてもらいました」

曽利文彦監督だからどんなことでも「応えたくなってしまう」

 山田の言葉通り、完結編では、冒頭から“ハガレン”らしさ全開の奥行きのある動きのあるシーン、そして深く人物に迫る人間物語が、怒涛の如く押し寄せる。その一翼を担っているのが、作品に参加した新キャストたち。

 特にエドやアルフォンスの父親ヴァン・ホーエンハイムを演じた内野聖陽は、山田にとって大きな存在だったという。「内野さんは撮影の前から親子の関係値をどう築いていったらいいのかと、気にかけてくださっていました。衣装合わせのときに『親子なんだから、どんどん舐めた感じの口調で来てくれていいよ』と言ってくださったんです」と裏話を披露すると「すごく熱い思いが伝わってきて、とてもありがたかったです」と感謝を述べる。

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 新たな共演者たちと、より強固な“ハガレン”づくりに邁進していった山田だが、前作との大きな違いは、コロナ禍により海外撮影ができないことにより、グリーンバックでの撮影がさらに多くなったこと。

 山田は「ホントにメチャクチャ大変でした」と苦笑いを浮かべると「曽利(文彦)監督は大好きで、信じればすべてを形にしてくださる方なのですが、『結構厳しいかな』と思うことを『山ちゃんできるかな?』と言ってくる人なんです。でもこちらも、本当にいいものをつくりたいという思いが強いので、そんな要求に応えたくなる。それが曽利監督という人なんです」と互いに強い信頼で結ばれている関係性だったという。

純粋に芝居を見てもらえた……という瞬間があった

 強い思いで挑んだ完結編。日本のみならず世界中から注目を浴びる作品となるが、山田は「僕が日本映画のことを語るのもおこがましいですが」と前置きすると「作品自体が世界の人に知られているというベースがあるので、海外の方に観てもらえるチャンスが多いのかなとは思います。その意味で、日本の作品に興味を持ってもらえるきっかけになればいなという思いはあります」と期待を口にする。

 あくまで自分の満足度よりも作品の評価が大切だという山田。そんな自身の俳優としての達成感はどこにあるのだろうか。「結果って後からついてくるので、あまり自分の満足度とかは重要ではないんです」と断言すると「でも、『燃えよ剣』という映画で沖田総司を演じたとき、純粋に芝居を見ていただけたのかなと思える感想をたくさんもらいました。そのときはやって良かったなという嬉しさはありました」と胸の内を明かす。

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 個人は二の次、という思いを抱く山田。しかし大作に出演することが叶う現状について「よく(Hey! Say! JUMP の)メンバーの中島裕翔と話すのですが、彼は『大作に出られるチャンスがあるのは羨ましい』と言うんです。でも僕にはできない役を裕翔はやっているという羨ましさもあります」と語る。

 それでも、「僕は Hey! Say! JUMP というグループで活動しているので、自分の活動を通じてグループが広く知ってもらえるというのは、やりがいになりますし、なにかしらをグループに還元できているとするならば、それはとても嬉しいことなんです」とグループ愛を爆発させる。

 そして、「よりハガレンになったと思います」と完結編に自信を覗かせた山田。続けて「僕自身、脚本を読んで『ここを描くんだ、嬉しいな』と思いながら撮影したので、ハガレンファンの方が観たいと思う部分が描けていると思います」と期待をあおっていた。(取材・文:磯部正和)

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