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松坂桃李『流浪の月』は「今の僕のなかのベスト」TAMA映画賞で最優秀男優賞

最優秀男優賞を受賞した松坂桃李
最優秀男優賞を受賞した松坂桃李

 俳優の松坂桃李が26日、パルテノン多摩で行われた、第14回TAMA映画賞授賞式に出席。映画『流浪の月』で最優秀男優賞を受賞した松坂は、同作が現時点における自身のベストであると言い切った。

【画像】菅田将暉、有村架純らが出席した昨年の授賞式

 『流浪の月』で松坂が演じた佐伯文は、孤独な少女・更紗のさみしい心を救ったものの、幼女誘拐犯として、世間から厳しい目でさらされてしまう孤独な青年。映画賞から「文という人間が抱え続けた繊細な感情の機微を零すことなく演じ、長い年月をかけた愛の灯を静かに的確に表現することで観客を物語へ引き込んだ」と評価され、最優秀男優賞を受賞した松坂は「わかってほしいけれど、わかってもらえないという感情をお芝居で表現することは、これまでやったことがなく、とてもハードルが高かった」と語る。

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 とにかく役と向き合った日々。松坂は、「間違いなく『流浪の月』が今の僕のなかでのベストだと思っています。僕のなかでは大きな挑戦だったし、勝負の作品。そんな映画で受賞できたことは嬉しいです」と喜びを明かしていた。

 また、繊細な文を演じるために、李相日監督との話し合いのなかで「体のラインをもう少し絞った方がいい」と言われ、かなりの減量をして臨んだという松坂。クランクアップの際、李監督から食事に誘われたが「胃袋が小さくなってしまっていたので、最初はおかゆから頼んだんです。そのとき食べたおかゆは、おふくろの味というぐらいおいしかった」と思い出話を披露。また、今後について「一度、年の離れた兄弟のお話をやってみたい。アットホームでハートフルなコメディがあればぜひ呼んでいただきたいです」と演じてみたい役柄をアピールしていた。

 TAMA映画賞は、映画ファンの立場から観客に活力を与えてくれるいきのいい作品・監督・俳優をいち早くいち早く届けたいという思いで立ち上げられた賞。2021年10月から2022年9月までに一般劇場で公開された作品および監督・キャスト・スタッフを対象に最優秀作品賞をはじめ各賞を選定する。(磯部正和)

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