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『Dr.コトー診療所』引退した剛洋役・富岡涼の16年ぶり出演はどう実現した?

ファンから愛されるキャラクターの一人である原剛洋(画像は映画公式Instagramのスクリーンショット)
ファンから愛されるキャラクターの一人である原剛洋(画像は映画公式Instagramのスクリーンショット)

 映画『Dr.コトー診療所』(12月16日公開)で再び登場することが話題の富岡涼ふんする原剛洋(はら・たけひろ)。役者を引退していた富岡の出演は、いかにして実現したのか。

【画像】懐かしい!子供時代の剛洋と比較

 本作は、東京からへき地の離島・志木那島に赴任してきた外科医“Dr.コトー”こと五島健助(吉岡秀隆)と島の人々との交流を通して、命の尊さを描いた人気テレビドラマシリーズの16年ぶりとなる続編。剛洋は漁師・原剛利(時任三郎)の息子で、かつてコトーに命を救ってもらったことからコトーのような医者になりたいと志し、中学受験を経て無事に東京の進学校へ入学した。映画では28歳に成長している。

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 剛洋役の富岡は、2006年のドラマ第2シリーズ以降、芸能界を引退していたが、本作のためだけに役者復帰を果たした。ドラマシリーズに引き続き本作を手掛ける中江功監督は、映画化にあたり「レギュラー出演者の方たち全員に出てもらうこと」がこだわったことの一つだと明かしている。「16年経っても相変わらずこの人たちはこの島で生きている、ということをやりたかったので、少しずつでもいいから、それぞれの今を見せたいと思いました」

 そして、誰もが気にしていたという剛洋の登場について「演じた富岡涼くんはもう役者を引退して会社員になっていたんですが、やっぱり本人に演じてほしくて会いに行きました」と明かす中江監督。2週間ほどで「やってみます」と返事をもらい、富岡が働く会社の社長のもとへプロデューサーと共に挨拶に行った。「『しばらく富岡くんを貸してください』とお願いして出演してもらいました」。久々となる富岡の演技は、間合いも体の動きも、子役の頃と何も変わっていなかったそう。「何よりも、スタッフとキャストが剛洋が変わってなくて喜んでいることが一番嬉しかったです」

 富岡は引退してから時間が経っていたこともあり、出演についてはかなり悩んだという。しかし、中江監督からのオファーが嬉しく「『自分のできることを精一杯やってみよう』という思いで参加しました」と吐露。島で主演の吉岡らと過ごすうちに、ドラマの中で剛洋が体験したことを鮮明に思い出し、「気持ちがどんどん強まったので、自分の中にまだタケヒロが残ってたんだなと感じました」と振り返っている。(清水一)

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