初共演の松山ケンイチ＆長澤まさみ「まぁちゃん」「ケンちゃん」呼び
松山ケンイチと長澤まさみが2日、都内で行われた映画『ロストケア』（3月24日公開）の完成披露舞台あいさつに登壇し、初共演した本作で互いの印象を語り合った。この日は鈴鹿央士、戸田菜穂、加藤菜津、前田哲監督、葉真中顕（原作者）も来場した。
「凍てつく太陽」などで知られる作家・葉真中顕の日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作を、『老後の資金がありません！』『そして、バトンは渡された』などの前田哲監督が映画化する本作。介護士でありながら42人を殺めた殺人犯・斯波宗典（松山）と、法の名のもとに斯波を追い詰める検事・大友秀美（長澤）。互いの正義をかけた緊迫のバトルが描かれる。
10年前から前田監督と共に本作を温めてきた松山は「俳優的目線より、お客さんがどういう風に受け取るかを共有したかった」ため、今日まで試写を観ずに来たそうで、「みなさんのことを監視してたんですよ」と観客と共に登壇前の上映を鑑賞していたことを打ち明ける。上映中、観客がほとんど動かずに見入っていたことや、感動する場面が自分と同じだったことを喜んだ。
松山と初共演の長澤は、「情熱をもって映画化したいと動いていた人ですから、確実にプロデューサーさんだなと思いながら接していたところはあります」と印象を吐露。さらに、斯波によって揺れ動く大友を演じることは難しいと思うものの、「斯波を松山さんが演じると聞いたときから安心感というか、一緒に進んでいける信頼」があったことを明かす。それは「一視聴者として松山さんの作品を観てきていますし、どういう俳優かを自分なりに感じているものがあったので、きっと大丈夫」と思ったから。続けて、二人の化学変化で生まれるものを積み重ねていくことができ、「とてもいい時間でした」としみじみ語ると、松山もうなずいた。
そんな二人は「まぁちゃん」「ケンちゃん」と呼び合うが、前田監督は「二人、現場で全然話してないです」と暴露。誤解がないように「役づくりで距離を置いていた。今は仲良しでいらっしゃいますけど」と説明するが、松山は「その情報いらなくない？ まぁちゃん、ケンちゃんでいいじゃん！」とツッコミ。一方で長澤は「今日はそんな感じなんですよね」と名前で呼び合う気分であることを笑顔で伝えていた。（錦怜那）
