『スター・ウォーズ』新作の主人公アソーカとは誰？ジブリアニメとの縁も
『スター・ウォーズ』実写ドラマシリーズ「マンダロリアン」シーズン3のディズニープラス配信が完了した今、次にスター・ウォーズの世界に浸れる次の機会となるのが、8月に配信されるドラマ「アソーカ」。その主人公となるアソーカ・タノはどんな人物なのか。押さえておきたいポイントを紹介する。
『もののけ姫』のサンに影響を受けている
アソーカの生みの親は、ジョージ・ルーカスと、アニメ「スター・ウォーズ：クローン・ウォーズ」やドラマ「マンダロリアン」などのスピンオフ作品で製作総指揮・監督・脚本を手掛けるデイヴ・フィローニ。2人はアニメ映画『スター・ウォーズ／クローン・ウォーズ』（2008）のために彼女を創造した。フィローニは、宮崎駿監督作『もののけ姫』のヒロイン、サンからインスピレーションを受けたと語っている。年齢や、敏捷性、毛皮を被ったサンのような頭部など、共通点は多い。
アナキン・スカイウォーカーの弟子だった
『スター・ウォーズ エピソード2／クローンの攻撃』と『スター・ウォーズ エピソード3／シスの復讐』の間の時代。幼い頃からジェダイ・テンプルで学んでいた14歳のアソーカは、若き優秀なジェダイ、アナキン・スカイウォーカーの弟子になる。2人が出会うのはアニメ映画『スター・ウォーズ／クローン・ウォーズ』。アナキンが彼女を選んだのではなく、ヨーダの推薦だったため最初は拒否するが、共に行動するうちに彼女の無鉄砲さと生意気さ、優れた戦闘能力などが自分に似ていることを知り、「お前にはオビ＝ワン（・ケノービ）の弟子は務まらない。僕の弟子なら別だ」と彼女を弟子にする。2人は数多の戦闘を経て、強い絆で結ばれていった。
ジェダイ・オーダーを脱退した
アソーカは、シスの暗黒卿による全ジェダイ抹殺指令"オーダー66"より前に、ジェダイで構成された組織ジェダイ・オーダーを去っている。それが描かれるのは「クローン・ウォーズ」シーズン5の第20話「ジェダイの過ち」。発端は、アソーカがある事件の容疑者になった時、ジェダイ評議会が彼女をジェダイ・オーダーから除名し、彼女の身柄を共和国の法廷に委ねたこと。彼女の無実を疑わなかったアナキンが、裁判の判決が出る直前に真犯人を見つけてアソーカの無実を証明するが、アソーカはジェダイ・オーダーに復帰してほしいという評議会の申し出を受け入れず、そのまま去った。アソーカは、ジェダイ評議会とは別の道を選んだ人物なのだ。
反乱軍と共に帝国軍と戦った
ジェダイ・オーダーを去った後、アソーカはクローン戦争で共に戦ったクローン兵士レックスと再会して彼の部隊と共闘、共和国崩壊後は反乱軍の活動に参加した。アニメ「スター・ウォーズ 反乱者たち」の主人公たちのグループと協力し、帝国軍と戦っている。
同作の最終話「スター・ウォーズ 反乱者たち」シーズン4第15話「家族の再会ーそして別れ」で、主人公エズラと敵キャラ、スローン大提督が行方不明になり、アソーカは彼らを探す旅に出た。彼女は「マンダロリアン」シーズン2の第5話「ジェダイ」でも、この捜索を続けている。
ダース・ベイダーと戦ったことがある
アソーカが、かつての師アナキンがダース・ベイダーになったことを知って衝撃を受けたのは「反乱者たち」シーズン2の第1話「ロザルに立ちこめる暗雲」でのこと。その後、二人は幾度かフォースで感応し合い、ついにシーズン2の最終話「シスの秘密 パート2」で直接対決する。ベイダーが「アナキンは葬った」と言うと、アソーカは「では私がアナキンの仇を討つ」と言い放ち、ベイダーに立ち向かった。
シリーズを通して、14歳の少女から大人になるまでの過程が描かれてきたアソーカ。これまで彼女は、アニメ「クローン・ウォーズ」からはじまり、実写ドラマ「ボバ・フェット／The Book of Boba Fett」まで登場しており、映画の時間軸では『スター・ウォーズ エピソード2／クローンの攻撃』の後から「マンダロリアン」の舞台となる『スター・ウォーズ／ジェダイの帰還』の5年後以降まで、活躍し続けてきたことになる。
さらに彼女の旅はドラマ「アソーカ」へと続く。すでに同作には前述のスローン大提督が登場することが発表されており、アナキン・スカイウォーカー／ダース・ベイダー役を務めたヘイデン・クリステンセンの出演も報じられている。アソーカにはまだまだ多くの試練が待ち受けているようだ。（文・平沢薫）
