田中圭、約100分ワンカットドラマ出ずっぱり 三谷幸喜監督・脚本「おい、太宰」6月放送決定

田中圭が主演を務めるWOWOWオリジナルドラマ「おい、太宰」が6月に放送・配信されることが決定した。三谷幸喜がオリジナル脚本と監督を務める、「short cut」(2011)、「大空港2013」(2013)に続く、完全ワンシーンワンカットドラマシリーズの第3弾。シリーズの大ファンだという田中は、約100分間にわたるワンカット撮影を汗まみれで走り切った。
一度もカメラを止めずに全編を撮影する、完全ワンシーンワンカットに三谷が挑むドラマシリーズが12年ぶりに復活する。「short cut」の山、「大空港2013」の空に続き、三谷が今回の舞台に選んだのは「海」。太宰治を敬愛する男が時代を超えて奮闘するタイムスリップコメディとなり、構想に約10年の月日をかけ、昨年秋に撮影された。
主人公・小室健作は、太宰治を敬愛する平凡な会社員。妻の美代子と一緒に出席した披露宴の帰り道、偶然太宰が心中未遂を起こした海辺に迷い込む。太宰ゆかりの地に興奮した健作は、止められたにも関わらず暗い洞窟を進んでいく。その先にいたのは、太宰にうり二つの男だった。
健作を演じる田中は、6年ぶりの三谷組参加にして、三谷作品初主演。もともと本シリーズの大ファンで熱いラブコールを送っていたというが、ついに念願がかなった先には、過酷な撮影が待ち受けていた。本作で田中が演じるのは、約100分間出ずっぱりという役柄。膨大なセリフと一度もカメラが止まらないという、NGが許されない極限の緊張感を乗り切った演技に注目だ。
田中は、本作の撮影について「難しさは、まず膨大な台詞を覚えなくてはいけない事。役者がNGを出しても、出していないように見せなければならないチームワーク。スタッフさんの体力と臨機応変な対応。全体が一つにならないと約100分走りきれないところでした。もちろん緊張や、自分達ではどうする事もできない天候とも戦わないといけないところもあります。今回は海辺ということで、日によってアクティングエリアが変わるのも大変だったと思います。でもだからこそ、その全てが楽しかったですし、一日一回しか撮影できない緊張感はなかなかでした」と振り返っている。(編集部・入倉功一)
「ドラマW 三谷幸喜『おい、太宰』」はWOWOWにて6月放送・配信
田中圭(小室健作役)コメント
Q:三谷幸喜脚本・監督作の主演オファーを受けた際のお気持ち
三谷さんとは、プライベートで偶然お会いすることがあります。以前作品でもご一緒している事もあり、会う度にご挨拶をさせていただいておりました。元々僕はこのシリーズが大好きで、ご挨拶させていただく度に「とても好きです。」とお伝えしておりました。三谷さんからも、「次こんな作品をやるのですがオファーしてもいいですか?」と何度かおっしゃっていただいた事があります。「是非!」と返すのですが、なかなか実現は叶わずでした。なので今回、本当にお話をいただいて「本当!?」とすごく驚きました。最初は嬉しさとプレッシャーが半端じゃなかったです。
Q:三谷さんのオリジナル脚本や三谷流の演出を実際に体感されてのご感想
大胆なのにじわじわくる。繊細なのに吹き出しちゃう。というような波状攻撃です。台本はとてもおもしろかったです。ただ、ワンカットの撮影でタイムスリップってどう撮るのだろう。三谷さん、ワンカットでの撮影というの忘れちゃったのかなと思いながら読み進めていました。稽古中の演出も、セリフ変更や動きの修正もすぐその場で細かく丁寧にして下さり、そういう瞬間瞬間で変わると前より面白くなっていて、さすがだなと感じました。そして“役者に委ねます。”という最終的なスタンスは潔くてかっこいいなと思いました。だからこそ、応えたい! という気持ちでやっていました! 楽しかったです!!
Q:カメラを一度も止めない「完全ワンシーンワンカット撮影」の難しさや楽しさについて
難しさは、まず膨大な台詞を覚えなくてはいけない事。役者がNGを出しても、出していないように見せなければならないチームワーク。スタッフさんの体力と臨機応変な対応。全体が一つにならないと約100分走りきれないところでした。もちろん緊張や、自分達ではどうする事もできない天候とも戦わないといけないところもあります。今回は海辺ということで、日によってアクティングエリアが変わるのも大変だったと思います。でもだからこそ、その全てが楽しかったですし、一日一回しか撮影できない緊張感はなかなかでした。
Q:視聴者の皆様へメッセージ
ワンカット撮影のドラマなのにタイムスリップを描きます。お芝居は勿論、脚本の楽しさも。演じた僕らは楽しみました!! 皆様にも楽しんでもらえると信じています!! そして、ワンカットということを途中から忘れていただけたら嬉しいですが、僕自身が感じた、「これワンカットなんだ」という感動が、皆様にも届いたらいいなと思っています。是非楽しんでください!!


