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インド映画『デーヴァラ』主演NTR Jr.が語る『RRR』 続編の可能性 最新作で乗り越えたプレッシャー

日本でも公開中! 『デーヴァラ』で来日を果たしたNTR Jr.
日本でも公開中! 『デーヴァラ』で来日を果たしたNTR Jr.

 日本でもブームを巻き起こしたインド映画『RRR』 のN・T・ラーマ・ラオ・Jr(以下、NTR Jr.)が、主演最新作『デーヴァラ』(全国公開中)のプロモーションのために来日、新作映画をめぐるプレッシャー、そして『RRR』 の続編などについて語った。

【動画】NTR Jr.がサメに乗る!『デーヴァラ』予告編

 凶悪な密輸団の拠点として恐れられ、長年むごたらしい抗争が続く土地を舞台とする本作は、荒ぶる波を越え、巨大鮫を操る海の勇者・デーヴァラを巡る伝説を描いたノンストップ海洋バトルエンターテインメント。本作のメガホンをとったコラターラ・シヴァ監督とは8年ぶりのタッグとなるNTR Jr.だが、世界的成功をおさめた『RRR』 に続く待望の新作ということで「プレッシャーは間違いなくありました」と正直な思いを告白する。

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 「やはり『RRR』 のような映画の後では俳優としても、観客としても多くのことを学び直し、完全に新しい自分を見せる必要がありますから。それはいわば自分という本の、新しいページをめくるような感覚なんです」。だがそんなプレッシャーをはねのけ、いざ公開されると全世界興収約90億円(配給発表)を記録するなど、新たな代表作となった。

NTR Jr.が演じる戦士デーヴァラ(C) 2024 NTR Arts. All rights reserved.

 『RRR』 の世界的大ヒットは、彼のキャリアにも非常に大きな意味をもたらした。「映画というのは、それぞれの作品ごとに俳優を成長させてくれるものなんです。それは技術の面だけでなく、皆さまが与えてくれた愛情の面でもそう。それは『RRR』 以前の作品でも同じでした。インドでは、多くの人々が私を愛してくれていますし、その愛にとても感謝しています。私にその機会を与えてくれた神にも。しかし『RRR』 が公開された時に日本で起こったことは、私の認識をガラリと変えてくれたんです。『RRR』 を巡る世界的な現象は日本から始まったと思っています。日本の観客の皆さんが示してくれた愛、影響が西洋にも響いたのだと。だからこうして『デーヴァラ』とともにまた日本に来ることができてうれしいですし、日本の皆さんにもきっとこの映画を気に入ってもらえるはずだと自信を持って言えます」。

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 余談ながら『RRR』 のメガホンを取ったS・S・ ラージャマウリ監督といえば、テルグ語映画界の巨匠でありカリスマ。そんな彼の映画にこれまで4回出演してきたNTR Jr.にとって、ラージャマウリ監督は「人生においてとても重要な存在。常に正しい決断を下す手助けをしてくれる友人」だという。「彼とはお互いのプロジェクトについてたくさんの議論を交わし、非常に多くのコミュニケーションを交わしている。それが自信をもって次の映画へと挑むことに役立ってくれる。そしてそれは今回の『デーヴァラ』に関してもそう。この映画もインドで大ヒットを記録して成功したことで、自分たちは正しい方向に向かっているんだと自信を持たせてくれた。でもきっと、次の映画でまたプレッシャーを感じるんでしょうね。とはいえプレッシャーを感じるのは自分が成長している証ですから、それを受け入れることが必要」だと語る。

「僕も続編が実現することを願っています」

 『RRR』 のプロモーション中、ラージャマウリ監督が続編の可能性について言及していたことがあったが、NTR Jr.自身も「そういうアイデアはありましたね」と認める。「その時にもラージャマウリ監督といろいろと話し合いました。彼の頭の中には、世界の観客に伝えたい物語がたくさん詰まっているんですが、今や彼は世界的な巨匠になってしまいましたからね。だから僕も続編が実現することを願っていますが、それがいつになるのかは分からない。でも自分自身はいつだって準備ができていますよ!」。

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 NTR Jr.にとって『デーヴァラ』は30本目の映画となる。17歳で主演デビューを果たした彼は、「あれから約25年の月日が経ちますが、当時ははじめて学校に通った子供のような気持ちでした。何もわからないけれども、未知の世界に対する興奮がありました。そこから徐々に学びを得ていきます。時には学びが十分ではないと落ち込み、また立ち上がり、もう一度新しいことに挑戦する。そうして前進していきます。そしてまた落ち込んだりもするのですが、ふたたび立ち上がり、前進するんです」とそのキャリアを振り返る。

(C) 2024 NTR Arts. All rights reserved.

 そうして過ごした25年の間に「すばらしい友人ができた」という。「彼らは物事を理解する手助けとなり、多くのことを教えてくれた。そしてそこに突然愛が生まれたんです。結婚を経験し、二人の美しい子供に恵まれた。彼らは自分にそっくりで、子供の頃の自分を見ているように感じられます。彼らを通じて自分自身を見るようになり、彼らの存在が、再び自分の人生を前進させる理由を与えてくれたんです。彼らは人生に意味を与えてくれたし、父親であることの意味を教えてくれた。人生における成長を感じました」。

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 そこから彼のキャリアにも新たな展開が起きる。「そして突然飛行機に乗り、9時間のフライトを経て、地理の授業でしか聞いてこなかったような場所まで旅をすることになりました。そこでさらに多くのファンと愛を得たんです。そして、それが止まらないことに気付きました。自分が受けた多くの愛に対して、何かを返さないといけないと感じます。そして自分が返せる唯一のものが映画なんです。できる限り映画を作り、わたしに多くの愛を与えてくれたこの美しい社会と、この世界に恩返しをしたいと思っているんです」。その言葉通り、『デーヴァラ』には、激しいアクション、心躍るダンス、心を熱くさせるストーリーなど、観客を楽しませる要素がたっぷりと詰まっている。(取材・文:壬生智裕)

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