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東野圭吾作品 A-1 Pictures制作で初のアニメ映画化『クスノキの番人』2026年公開決定

アニメーション映画『クスノキの番人』ティザービジュアル
アニメーション映画『クスノキの番人』ティザービジュアル - (C)東野圭吾/アニメ「クスノキの番人」製作委員会

 小説家・東野圭吾の作品を初めてアニメーション映画化する『クスノキの番人』が2026年に劇場公開されることが決定し、ティザービジュアルが公開された。

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 小説「クスノキの番人」(実業之日本社文庫刊)は、「その木に祈れば願いが叶う」と伝えられる、ミステリアスな“クスノキ”とその“番人”となった青年の物語。2020年に発行され、先日発行部数が累計100万部を突破した。

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 不当な理由で職場を解雇された青年・直井玲斗は、追い詰められた末の過ちで逮捕される。運に身を委ね、将来を思い描くことも、人生の選択を自ら決める意志もなかった玲斗。しかし、そんな彼の前に弁護士が現れ、依頼人の指示に従うなら、釈放すると彼に告げる。条件を呑んだ玲斗の前に現れたのは、大企業・柳澤グループの発展に大きく貢献してきた人物にして、亡き母の異母姉だという柳澤千舟。彼女は玲斗に「クスノキの番人」になるように告げる。

 東野は、原作執筆時から実写化は難しいと考えていたと明かし、アニメ化について「アニメーションになれば素晴らしいのでは、との思いが出てきたのはそういう流れからです。このたび、その夢が実現することになり、心よりありがたく感じております。私の空想力をはるかに超えた映像作品となっているに違いなく、今から楽しみにしています」とコメントしている。

 監督は、「ソードアート・オンライン」シリーズや「僕だけがいない街」(2016)、オリジナル劇場アニメーション『HELLO WORLD』(2019)などを手掛ける伊藤智彦。アニメーション制作は、テレビシリーズ「俺だけレベルアップな件」(2024)、「マッシュル-MASHLE-」(2023)や「リコリス・リコイル」(2022)などの人気作品を手掛ける A-1 Pictures が担当し、卓越した映像美で物語を描き出す。東野圭吾、伊藤智彦監督のコメントは以下の通り。(編集部・入倉功一)

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東野圭吾

小説を書く手法は作家によってそれぞれだと思いますが、私の場合、まずは頭の中で映像を思い描き、それを文章化していきます。だから作品の舞台となる土地には必ず参考にした場所があり、登場人物たちにもモデルがいることが多いです。『クスノキの番人』も、そのようにして書き上げた作品ですが、いつも以上に空想力を必要としました。超自然的な現象が頻繁に出てくるからで、実写化するのは難しいだろう、と執筆しながら考えていました。アニメーションになれば素晴らしいのでは、との思いが出てきたのはそういう流れからです。このたび、その夢が実現することになり、心よりありがたく感じております。私の空想力をはるかに超えた映像作品となっているに違いなく、今から楽しみにしています。

伊藤智彦監督

人はあっけなくいなくなるし、現状が永遠に続くことなんてあり得ない。ここ数年で自分が強く考えていることです。
個としての人間はとても脆弱で、遺伝子を残すという方法でそれを乗り越えようとしているのが動物的な対策なのだと思います。自分も40歳を過ぎ、残される側から残す側の気持ちを分かるようになってきました。それは単なる遺伝情報ということではなく、技術や精神性などといったことに関してもです。
この映画を通して『今の自分を形作っているものに感謝を告げる』。これが今回の自分の目標です。それは両親に、ということだけでなく普段関わっている人や昔お世話になった人、一瞬だけ現れてはいなくなった人もまるっと全てに。
そしてこの気持ちを次の世代にバトンを送りたい、そう考えています。

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