奥平大兼が主演映画で原作者・住野よるから得た言葉

俳優の奥平大兼が13日、丸の内ピカデリーで行われた映画『か「」く「」し「」ご「」と「』(5月30日公開)完成披露イベントに登壇し、原作者の住野よると会話をしたことで気づいたことを明かしていた。イベントには奥平と共に主演を務める出口夏希のほか、佐野晶哉(Aぇ! group)、菊池日菜子、早瀬憩、中川駿監督も参加した。
本作は、『君の膵臓をたべたい』『青くて痛くて脆い』などで知られる住野よるの同名小説を、映画『少女は卒業しない』などの中川監督が映画化。“少しだけ人の気持ちが見えてしまう”男女5人が織りなす青春ラブストーリー。
引っ込み思案で自分に自信の持てない主人公・京を演じた奥平は、自身が演じた役について「内気ではあるものの、友達といるときには明るい面もあったので、普通の高校生であることを意識しました」と語りつつも「京はある特定の人物の前だと自分の言いたいことが言えなくなってしまったり、自分に自信がなくなってしまうことは、僕の学生時代にもあったので、その当時のことを想像しながら演じました」と自分とシンクロする部分があったという。
この日は、作品タイトルにちなんで「かくしごと」についてトークするコーナーも。それぞれが、撮影時の出来事で話していないことをお題に話を展開するなか、奥平と出口は「いろいろな番宣に出させていただくなかで、この質問がすごく多く、正直出し切ってしまった」と顔を見合わせる。そのなかで出口はアクション練習の前のウォーミングアップの際、でんぐり返しが上手くできなかったことを明かすと、奥平のフリップの回答を見て「それはないと思います」とツッコミ。
奥平は「本当にネタがまったくないんですよ」と弁明しつつ「喫茶店に行った。美味しかったなぁ」と回想。「新潟の学校をお借りして撮影したのですが、学校の目の前にブルドックという喫茶店があったんです。そこにマネージャーさんと言ったよという話」と申し分けなさそうに回答すると、登壇者から「どこがかくしごとなの!」と総ツッコミ。奥平は「いろいろな場所で言い過ぎて、本当にかくしごとがなくて……」と悩ましい顔を浮かべていた。
またこの日は、主題歌「I hate this love song」を書き下ろしたラッパー/シンガー・ちゃんみなからメッセージも。自らの経験を歌に反映したことを聞いた奥平は「そんな貴重な楽曲を提供してくださるなんて嬉しいです」と破顔。さらに原作者である住野と会話したという奥平は「この作品は、自分が自分でいることを肯定してくれるような作品です」と言葉を受けたというと「まさにその通りだなと思いました」と作品を理解する上で大きな気づきになったことを明かしていた。(磯部正和)


