長澤まさみ、人形相手の撮影「時々笑いかけてくる時も」

俳優の長澤まさみが21日、都内で行われた映画『ドールハウス』(6月13日公開)のジャパンプレミアに出席し、本作の撮影を振り返った。長澤は艶やかなドレス姿で客席を魅了していた。
本作は、『ウォーターボーイズ』『ハッピーフライト』などの矢口史靖監督が原案・脚本・監督を務めたミステリー。幼い娘を亡くして悲しみに暮れる夫婦が、骨董(こっとう)市で手に入れた亡き娘に似た人形に翻弄(ほんろう)されていく。イベントには共演者の瀬戸康史、田中哲司、池村碧彩、風吹ジュン、矢口監督も登壇した。
本作は、世界三大ファンタスティック映画祭の一つであるポルト国際映画祭でグランプリ「Best Film Award」に輝き、香港やイタリアの映画祭でも大きな反響を呼んでいるが、この日は登壇者が客席で海外で反響の大きかったシーンを2シーン鑑賞する演出も行われた。
長澤は、上映後の観客の反応にも興味津々で「みなさんの顔を見ていると、映画が楽しかったのかなって思えて嬉しいです」と感無量の表情。「ゾクゾクするシーンだけでなく、家族の物語も丁寧に描かれていて、そういうところにもジーンとさせられる映画だと思います。海外でもこの映画をたくさんの人に楽しんでもらえたと思うと嬉しいです。この映画が受け入れられていると思うと感慨深いです」と海外での反響に触れる。
海外でウケの良かったシーンとして紹介されたのは、長澤演じる主人公・鈴木佳恵が夫の忠彦(瀬戸)にドールのアヤを紹介するシーンと、アヤとのかくれんぼのシーン。長澤は前者が自身もお気に入りだったといい、アヤについて「可愛いです。表情が豊かで、時々笑いかけてくる時もあるんです」と振り返った。
瀬戸もこの日、そのアヤを隣に置いてトークし、覗き込みつつ「やっと(アヤの)緊張が解けて来た」とにっこり。「微笑みかけて来たり、話しかけてくれたりもしました」と話し、まるで生きているかのようなアヤとの撮影を振り返る。
また、忠彦の母を演じる風吹は撮影中の長澤について「撮影中もずっと役に入っていて、声をかけられなかった」と話し、長澤を喜ばせていた。(取材・文:名鹿祥史)


