別府に行きたくなる映画が上海国際映画祭で公式上映!足立紳監督サイン攻めに

現地時間13日、足立紳監督の最新作『Good Luck』(秋より全国公開)が、中国・上海で開催中の第27回上海国際映画祭で公式上映され、足立監督が妻でプロデューサーの足立晃子とともに夫婦で登壇した。
会場には200人以上の観客が集まり、客席は満員御礼に。舞台あいさつに立った足立監督は、中国語のあいさつをして、「皆さんにこの映画を観てもらうまで不安でしたが、楽しんでもらえてすごくうれしかったです。いつも奥さんに聞いて、奥さんが面白いって言ってくれたら自信を持つんです。でもそれで当たらなかったら奥さんのせいにしています」と明かすと、会場からは大きな笑い声が上がっていた。
本作は、今年93歳になる女性館長が長年守り続けてきた、大分県別府市の別府ブルーバード劇場でのみ観られるオリジナルの短編映画を、オール地元ロケで制作しようと始まった「別府短編映画プロジェクト」の一環で制作された作品。別府と豊後大野市を舞台にした映画となり、NHKの連続テレビ小説「ブギウギ」で脚本を務めた足立紳監督がメガホンを取った。本作の主要キャストである佐野弘樹と天野はなはオーディションによって選ばれた。売れない映画監督が映画祭をきっかけにやってきた大分県で、別府市から豊後大野市を旅する途中、不思議な雰囲気をまとった女性と出会い一緒に旅をする様子をコミカルに描く。
足立監督ならではの、クスッと笑ってしまうような小ネタのシーンに中国の観客は大ウケで満員の会場は爆笑の渦に包まれた。プロデューサーから別府短編プロジェクトの紹介がされ、「みなさん、大分に来てみたいって思いましたか?」と質問されると、多くの人が笑顔で手を挙げた。また、観客の中には先月別府に行ったばかりという女性もおり、「豊後大野には行ったことがなかったけど、サウナがすごく良さそうだったから行ってみたい」と話していた。
終映後はロビーでサイン攻めにあった足立監督は「上海国際映画祭での上映は常に笑い声に包まれて、何度もこの映画を観ている僕もまるで初めて観るかのように笑ってしまいました。上映後の質疑応答でもたくさんの質問をいただき、観客の皆さんが楽しんでくださったことを肌で感じられとても幸せな時間をすごさせていただきました」と満足げに話した。(取材・文:板橋りな)


