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『スーパーマン』新ヒロインはどんな人?レイチェル・ブロズナハン、ロイス・レイン役抜てきまでの軌跡

『スーパーマン』に登場する新ロイス・レイン
『スーパーマン』に登場する新ロイス・レイン - (C) & TM DC (C) 2025 WBEI

 ジェームズ・ガン監督が手がけたDC映画『スーパーマン』(全国公開中)で、ヒロインのロイス・レイン役に抜てきされた俳優レイチェル・ブロズナハン(34)。2000年代以降のハリウッドでは、テレビドラマで経験を積み、映画界でスーパースターへの階段を駆け上がる“シンデレラストーリー”がいくつも誕生しており、今まさに、レイチェルもその一例になりつつある。『スーパーマン』で大役をつかむまで、彼女がどのようなキャリアを歩んできたのかに迫った。

【画像】スタイル良すぎ…ロイス・レイン役のレイチェル・ブロズナハン

名門校を卒業し、ハリウッドを目指す

 レイチェル・ブロズナハンは、1990年7月12日アメリカ・ウィスコンシン州ミルウォーキーにて、イギリス人の母とアイルランド系アメリカ人の父の間に生まれた。ファッションブランド「ケイト・スペード・ニューヨーク」を創立したケイト・スペードは、おばにあたるという。

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 彼女は幼い頃からショービジネスの世界に興味を抱き、中学・高校時代にはミュージカルの舞台に立っている。その他、女子レスリングやスノーボードといったスポーツにも挑戦する非常に活発な少女であった。

 そして、16歳のレイチェルは本格的に演技の道を志し、後に彼女のマネージャーとなるキャロル・ディボの演技レッスンを受ける。そこで演技の本質を学び、その楽しさを知ったレイチェルは、2012年、多くの名優を輩出したことで知られる名門ニューヨーク大学の芸術学部(Tisch school of the Arts)を卒業。女優としての成功を夢見て、ハリウッドを目指す。だが、彼女が歩み始めた旅路は長く険しいものであった。

鬼才アリ・アスターとのタッグを経て、初の大役抜てき

アリ・アスターともタッグの経験!レイチェル・ブロズナハン(2023年撮影) - Dia Dipasupil / Getty Images

 2009年、当時高校生だったレイチェルは、マイケル・ベイが製作したホラー映画『アンボーン』にてすでに女優デビューを飾っている。さらに、大学在学中には「ゴシップガール」「グッド・ワイフ」「CSI:マイアミ」といった人気ドラマへのゲスト出演を経験。学生時代から多くの場数を踏んでおり、見事に学業との両立を果たして見せた。

 大学を卒業したレイチェルはまず、学生時代と同様に、テレビドラマへのゲスト出演で研鑽を積んでいく。「グレイズ・アナトミー」や「オレンジ・イズ・ニュー・ブラック」といった良作ドラマで印象を残し、合間に舞台やインディペンデント映画、短編『Munchausen(原題)』(2013)、『Basically(原題)』(2014)への出演を果たす。

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 この短編というのが、後に『ミッドサマー』(2019)などで世に知られるアリ・アスター監督作品だったという事実もあるが、この頃の彼女はそんな未来が待ち受けていることを知る由もなかっただろう。

 そんな彼女が最初に手にした大役は、ドラマ「ハウス・オブ・カード 野望の階段」におけるレイチェル役だ。同役は当初、2エピソードのみの登場しか想定されていなかった。しかしながら、レイチェルの演技がショーランナーのボー・ウィリモンの目に留まり、一介の売春婦として登場しながらも、次第に隠遁生活を余儀なくされる役どころへ変更が加えられた。レイチェルはシーズンを跨ぎながら、見事にキャラクターの変化を演じ切った。

 続く「ブラックリスト」におけるジョリーン役も強烈だった。二面性のある役を計6エピソードにわたり演じ、序盤に登場する印象的なキャラクターとして重要な役割を果たしたのである。他にも、映画『ザ・ブリザード』(2016)、『パトリオット・デイ』(2016)、「ウディ・アレンの6つの危ない物語」といった作品で物語のキーパーソンを演じた。

「マーベラス・ミセス・メイゼル」主演で賞レース席巻

「マーベラス・ミセス・メイゼル」シーズン1より - Amazon / Photofest / ゲッティ イメージズ

 2017年、レイチェルは Amazon Original ドラマ「マーベラス・ミセス・メイゼル」の主人公・ミッジ役で、ついにブレイクへの切符を手にすることになる。1950年代、アメリカ・ニューヨーク。専業主婦として何不自由ない生活を送っていたミッジは、ある時、秘書と不倫していた夫に捨てられてしまう。失意に暮れるミッジであったが、実は彼女にはある才能があった。たまたま成り行きでカフェの舞台へと上がったミッジは、そこでスタンドアップ・コメディの才能を開花させる。こうしてミッジはコメディエンヌとしての階段を駆け上がっていくことになるのであった。

 幼少期にユダヤ文化に触れて育ったという彼女にとって、同役はまさに打ってつけの役だった。同時に、女優としての下積み時代が長かったことも、ミッジを演じる上では大いに役立っており、コメディエンヌとして徐々にステップアップしていくミッジの姿とレイチェルのキャリアが重なってさえ見える。こういったレイチェルの人生が強く反映されたキャラクターとの出会いが、彼女の人生をも大きく変え、エミー賞やゴールデングローブ賞といった賞レースを席巻した。女優デビューから約8年の時を経て、ようやくその実力が認められたのである。

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 その後もレイチェルは、テレビドラマだけにとどまらず、映画や舞台でもさまざまな役柄を演じ、その都度評価を高めてきた。

『スーパーマン』新ロイス・レインでさらなる飛躍へ

ロイス・レイン役で大飛躍! - (C) & TM DC (C) 2025 WBEI

 そして2025年は、レイチェルにとってさらなる大きな飛躍への足掛かりとなる年になることは言うまでもない。DC映画『スーパーマン』において、ヒロインのロイス・レイン役に抜てきされたのだ。これまでマーゴット・キダーエイミー・アダムスといった名女優たちが演じてきたDCコミックスを代表する女性キャラクターを、レイチェルがいかに演じるのか大きな注目が集まっている。

 過去のロイス像に比べて、より強い信念を持ったパワフルな印象が強い役だが、洗練された美しさを身に纏ったレイチェルならば、きっと今までにない新時代のロイス・レインを見せつけてくれることだろう。

 テレビスターから大女優への階段を上り始め、今後も映画にドラマに待機作が目白押しのレイチェル・ブロズナハン。彼女が歩んでいくシンデレラストーリーは、まだまだ長い旅路になりそうだ。(文:zash)

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