『スーパーマン』キスシーン、インドで「官能的すぎる」と削除される

インドの検閲機関である中央映画認証委員会(Central Board of Film Certification、以下CBFC)は、映画『スーパーマン』(全国公開中)のキスシーンが「官能的すぎる」と判断し、劇場公開前にシーンの削除を要請していたという。Entertainment Weelky や The Guardian などが報じた。
削除されたのは、劇中に登場する2つのキスシーン。1つは、映画序盤で主人公クラーク・ケントが恋人ロイス・レインの自宅でキスをする場面。もう1つはショッピングモールでスーパーマンがロイスを持ち上げながら、30秒近くフライングキスするシーンだ。いずれも衣服を着たままのキスだが、Entertainment Weelky によると、CBFCは該当シーンを削除し、2人がキスを終えた後の場面に切り替えるよう指示したという。
『スーパーマン』は今月7日にインドで審査を通過し、「UA13+」(13歳未満は保護者の助言が必要)と指定されている。これは、米国における「PG-13」に相当する。
インドでは以前も、『007 スペクター』のキスシーンが「あまりにも過激すぎる」と国内上映の際にシーンやセリフの削除が要求されていた。近年は、多少の規制緩和はあるものの、親密なキスシーンは今なお検閲の対象とされる。
キスシーンを削除したCBFCに対して、国内の映画ファンからは怒りの声も上がっている。キスシーンはクラークとロイスの関係性を表現する一つの演出で「物語の流れを台無しにした」という意見や、「残酷な殺人シーンは許されているのに、スーパーマンがロイスにキスしたらダメなのか」と疑問を呈する声も見られる。(藤田良太)


