金ローで3週連続ジブリ!『火垂るの墓』『崖の上のポニョ』『もののけ姫』

日本テレビ系・金曜ロードショー(よる9時~)では、8月15日、22日、29日の3週連続でスタジオジブリの名作アニメーション作品を放送する。終戦80年を迎える15日は戦火で両親を亡くした幼い兄妹を描く高畑勲監督の『火垂るの墓』、22日に宮崎駿監督(崎=たつさき)の『崖の上のポニョ』(放送枠15分拡大)、29日に同監督の『もののけ姫』(放送枠55分拡大)のラインナップとなっている。いずれもノーカットで放送。
1988年公開の『火垂るの墓』は、作家・野坂昭如が自らの経験を元に執筆し、第58回直木賞を受賞した小説を原作に、高畑勲監督が戦争末期から戦後の混乱期を14歳の少年と4歳の少女が精いっぱいに生きる姿を描いた物語。高畑監督が追求したリアリティーが随所で徹底され、当時の神戸の町や人々の様子、B29による爆撃の恐ろしさなどをリアルに描写。声優も舞台と同じ関西地区出身者から選ばれ、空襲で母を亡くした14歳の少年・清太の声を映画公開当時16歳の辰巳努、4歳の妹・節子の声を当時5歳の白石綾乃が演じている。
終戦間近の神戸。この町もB29の大編隊が襲い、清太と節子の兄妹は混乱の最中、母親と別れ別れに。家を焼け出され、路頭に迷った兄妹は親戚のおばさんの家に身を寄せることにするが、食料や着物が底をつきはじめると、おばさんと清太の関係もぎくしゃく。二人はおばさんの家を出て、横穴壕でままごとのような新しい生活を始める。夜は蚊帳の中に蛍を放ち、かすかな光で寂しさをまぎらわす。苦しいながらも工夫を凝らした生活はそれなりに楽しかった。しかし、はかない蛍の命を見て「なんで蛍すぐ死んでしまうん」と清太に尋ねる節子の命もまたつきようとしていた。
『崖の上のポニョ』(2008)は、5歳の男の子・宗介と、さかなの女の子・ポニョ、どこまでもピュアな二人が繰り広げる冒険ファンタジー。録音当時8歳の大橋のぞみが歌った主題歌と共に社会現象になった。
『もののけ姫』(1997)は、村を救うも右腕に呪いを受け村を追われた青年アシタカが、“もののけ姫”サンとの出会いを通して、森と人が争わずに済む方法を模索し続ける姿が描かれる。1997年の公開当時、日本映画の興行収入記録を塗り替えるヒットとなった。(石川友里恵)


