「エイリアン:アース」タイを撮影地に選んだ理由 バンコクに80以上のセット建設

人気SF『エイリアン』シリーズ初のドラマ作品「エイリアン:アース」のプロデューサーであるデヴィッド・W・ザッカーとクリス・ローウェンスタインが現地時間5日、タイ・バンコクの映画館「SF WORLD CINEMA」で行われた第1話の試写会イベントに出席し、主要な撮影地としてタイを選んだ理由を明かした。イベントには、メインキャストのシドニー・チャンドラー、バボー・シーセイ、エシー・デイヴィス、イラーナ・ジェームズも来場した。
舞台は、『エイリアン』1作目 (1979)の2年前にあたる2120年の地球。ウェイランド・ユタニ社の宇宙船が墜落し、ゼノモーフをはじめとする“宇宙最恐の生命体”たちが、地球に放たれてしまう。ショーランナーは「FARGO/ファーゴ」のノア・ホーリーが務め、シリーズ生みの親であるリドリー・スコットも製作総指揮に名を連ねる。
ウェイランド・ユタニ社らと共に地球を統治する企業・プロディジーの研究施設は石灰岩の岩壁と熱帯のジャングルに囲まれており、神秘的なタイの景色が余すことなく映し出される。デヴィッドは「ノアがこのシリーズのために描いた世界観を考えると、タイ以外に理想的な場所はありませんでした」とタイが本作の世界観に相応しいロケーションだったことを明かした。
「ノアが思い描いた未来像は、湿気に包まれた、いわば“ウェットな未来”です。そこには豊かな植物が溢れており、テクノロジーが過去を引き継ぎながらも新たな未来像を描き出しています。タイがこのような世界で描かれるのは、これまでになかったことです。だからこそ、非常に新鮮でユニークな魅力がありました」
クリスも「我々はこの瞬間を長いこと待ち望んできました。これほど素晴らしいSFシリーズが、タイを拠点として選んでくれたことに興奮を覚えています」と続き、タイのテクノロジーと現地職人たちのスキルを評価。「撮影セットが本当に見事です。我々は、バンコクにある13のスタジオで約82のセットを建設しました。ここまで緻密なプロジェクトは、タイでは見たことがありません。アジアで撮影されたテレビシリーズの中で、間違いなく最大で最も難しい作品になりました」とそのスケールの大きさを明かした。
タイは近年、大作映画・ドラマの撮影地として選ばれることが増えており、クリスは「この作品の影響もあり、タイの全てのスタジオが数年先まで予約でいっぱいです。これは私たちにとって大きな誇りです」と笑顔。「我々にとって、本当に大きな成果です。みなさんも、画面を通して、タイの美しさやドラマのクオリティーの高さを実感していただけると思います」と自信をのぞかせていた。(取材・文:編集部・倉本拓弥)
ドラマ「エイリアン:アース」ディズニープラス スターで8月13日(水)より独占配信


