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八木勇征、芸能人の実感はいまだナシ 争いごとが嫌いなのは「母の影響」

八木勇征
八木勇征 - 写真:高野広美

 ダンス&ボーカルグループ・FANTASTICSのボーカル、そして俳優としてもぐんぐんと活躍の幅を広げている八木勇征福本莉子とダブル主演を務める映画『隣のステラ』(8月22日公開)では、“スターへの道を走り出した若手俳優”という、自身と重なるような役どころでキラキラとしたラブストーリーに身を投じている。八木が自らの“オンとオフ”を明かしながら、「これからも変えたくない」というポリシーなど、芸能界入りして約7年を経た今について語った。

【画像】どこから見ても美!八木勇征撮りおろし<9枚>

“第一印象と違う”と驚かれることも

映画『隣のステラ』で若手スターの柊木昴を演じる八木勇征(C)餡蜜/講談社(C)2025 映画「隣のステラ」製作委員会

 以前から原作を知っていたという八木は、「芸能人という役どころは、等身大の気持ちで演じられると思った」とオファーを受けた時の意気込みを回想。演じる昴は、スカウトされたことをきっかけに芸能界に入り、モデルとして数々の雑誌やポスターに登場。次第に俳優としての道が開けていくが、「リアルだな、自分と重なるところがたくさんあるなと思った」と昴の歩む道のりにシンパシーを寄せる。

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 テレビドラマ初出演が決まって喜びと緊張を味わう昴の心情にも、共鳴した八木。自身が個人として連続ドラマ初出演を果たしたのは、萩原利久とダブル主演を務めた「美しい彼」(2021)。凪良ゆうの恋愛小説シリーズに基づく同作で、八木は俳優を目指すカリスマ高校生・清居奏役がはまり役となり、ソウルドラマアワード「アジアスター賞」を受賞するなど海外でも人気を博した。

 「初めてだった上に、ダブル主演として出させていただいて。たくさんの経験値があるパートナーだったので、そういうお相手とご一緒できる喜びや楽しみもある一方、同じくらいプレッシャーもありました」と打ち明け、「今の自分にできる最大限のことをしよう。今日より明日、明日より明後日と成長していきたいなという思いで、撮影をしていました」と当時を振り返る。

 劇中、昴は日々の撮影に打ち込みつつ、宣伝用のポスター撮影をしたり、舞台挨拶のステージに立ったりするごとに芸能人としてのオーラは輝きを増すばかり。一方で、隣の家に住む千明が目にする昴は、ベッドから転がり落ちて寝ていたり、どれだけ必死に起こしても寝ぼけ眼。ポスターではバチバチに決めていた笑顔も、千明の前ではふわりとした優しい笑顔に変わるなど、昴の“オンとオフ”のギャップも大きな見どころだ。

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 「僕自身、初対面の方にはクールだったり、シャープだったりというイメージを持たれることが多いのですが、“第一印象と違うね”と驚かれることもあります」と告白する八木。「自分で言うのもなんですが、いい意味でフラットで、フレンドリーなタイプだと思います。基本的にまったく怒らないですし、機嫌が悪い時もないです」と自己分析するように、インタビューで対峙する彼は、いつも柔らかな笑顔で真摯な言葉を紡いでいる。「ずっとふにゃふにゃしていますよ」と破顔しながら、「争いごとは好きじゃない。母親からの影響かな。母親に怒られるのが嫌だったので、そういったところから今のフラットな姿勢が培われたのかもしれません。平和が一番だなと思います」と幼少期に思いを馳せていた。

胸キュンのラブストーリーに不可欠なことは?

八木勇征、再びの高校生役!(C)餡蜜/講談社(C)2025 映画「隣のステラ」製作委員会

 八木は、これまで「美しい彼」シリーズをはじめドラマ「南くんが恋人!?」(2024)、「あやしいパートナー」(2025)、映画『矢野くんの普通の日々』(2024)など数々のラブストーリーで存在感を発揮してきた。本作でも幼なじみに一途に恋心を寄せる千明と、「幼なじみとしか見ていない」と断る昴という、もどかしくもドキドキする恋模様を繰り広げる。

 胸キュンのラブストーリーに欠かせないのは、どのようなことなのか? 八木は「いろいろなステキなラブストーリーがあるので、一概には言えませんが……」と前置きしつつ、「物語の軸となる二人の関係や思いがピュアであればあるほど、かわいらしく見えたり、美しさ、尊さを感じたりするものだと思います。気持ちがすれ違う瞬間があっても、観ている方に彼らのピュアさが伝われば、その世界観に飛び込んでもらえるような作品になるのかなと。今回も、そういうところを大切に演じていました」と本作に込めた熱意を吐露。

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福本莉子との胸キュンシーンもたくさん!(C)餡蜜/講談社(C)2025 映画「隣のステラ」製作委員会

 本作はキラキラとした映画であると同時に、松本花奈監督の演出によって温かな息遣いを感じられる映画になったと力を込める八木。「いわゆる“壁ドン”と言われるシーンでも、その場の臨場感を大切にしながら一連で撮ったんです。扉がガン! と鳴る音や、2人の息遣いも捉え、自分たちが生活している中で起きた出来事なんだと感じるような、リアルなシーンになりました。そういった意味でもドキッとするシーンになっていると思います」と監督をはじめ、若いスタッフが集った撮影は“今の輝き”を収めようとする現場だったとのこと。

 撮影現場では「現場の方々と、早い段階からコミュニケーションを取るようにしている」という。「自分自身がその場所にフィットしている感覚を持てるようになると、リラックスして臨める」と緊張をほぐすためにも、仲間の一員である意識を持つことが大切だそうで、「作品を重ねてきたからこそ、そういった作品への臨み方ができるようになったと思います」と俳優としてさまざまな面において成長を感じさせる。

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芸能人になった実感はあまりない

写真:高野広美

 八木は2017年に行われたLDH主催のオーディション「VOCAL BATTLE AUDITION5」を経てFANTASTICSに加入し、中島颯太と共にツインボーカルとして活躍。俳優として作品の真ん中に立つ機会も増え、FANTASTICSとして本作の主題歌「いつも隣で」も担うなど、昴と同様にスターへの道を邁進している。

 昴は、プライベートでも街で注目を集めるようになったり、千明との関係もそれまでとは変化したりと、芸能界という華やかな世界に入ったことで周囲にも影響を及ぼし、葛藤も生まれてくる。八木自身、「芸能人になったことでの苦労はあるのか」と尋ねてみると、八木は「ファンの方たちや、スタッフさんへの向き合い方など、そういった面で大切にすべきことは以前よりずっと理解できるようになったと思いますが、正直に言うと“芸能人になったな”という感覚って、実はそんなに感じたことがなくて」と照れ笑いを見せる。

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 「チェーン店で食事もするし、街で声をかけられても逃げたりしないし。街中に自分の大きなポスターが貼られていたとしても、“デカいなぁ”とか“この間撮影したやつだ”という感じで……」と地に足をつけつつ、「ここのところ映画館に行けていないのですが、お客さんのいる映画館でパンフレットが並んでいるのを見たりすると、また気持ちは違うと思います。“受け取ってくださる方がいるんだな”という感慨がある気がする」としみじみ。

 そんな八木がこの仕事を続けていく上で「変えたくないことは?」と問うと、八木は「感謝です」とキッパリ。「どんな業種でもそうだと思いますが、環境に慣れることなく、周囲の人に感謝することを忘れずに、“これは当たり前のことではない”と再確認しながら進んでいきたいです。また僕は、グループあってこその自分だと思っているので、どんな個人の仕事も“グループのため”という軸も大切にしていきたい」と心を込める。誠実な姿も魅力的で、これからの飛躍もますます楽しみな八木勇征。「時代劇や悪役にも、いつか挑戦してみたいです」というから、ぜひ期待したい。(取材・文:成田おり枝)

ヘアメイク:福田翠(Luana)/スタイリスト:中瀬拓外

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