「相棒 season24」10月スタート 杉下右京×亀山薫、25周年で前代未聞の幕開け「最高レベルの意表を突かれた」

テレビ朝日系の人気ドラマ「相棒」の新シーズン「相棒 season24」(毎週水曜よる9時~9時54分、2クール)が、10月よりスタートすることが決定した。今年はシリーズ誕生25周年、警視庁特命係の杉下右京(水谷豊)と亀山薫(寺脇康文)の黄金コンビは通算11シーズン目に突入。初回スペシャルは、25年の歴史の中で初めて“講談”の世界を描き、右京が人間国宝に弟子入りする前代未聞の状況から幕を開ける。
【画像】通算11シーズン目の黄金コンビ!杉下右京×亀山薫の最新ビジュアル
「season24」初回スペシャルで描かれるのは、人間国宝の講談師をめぐる殺人事件。芸の極致にたどり着いた名人と、彼を取り巻く複雑な人間模様、そして時代を映し出す“業”深き事件。娯楽性と社会性が両立した「相棒」ならではの圧巻のミステリーが展開される。人間国宝に弟子入りした右京は、師匠の屋敷に住み込み、前座修行に励みながら内部を探る。はたして鬼が出るか、蛇が出るか。右京と薫は、人間国宝の“光と影”を暴くことができるのか。
特命係はもちろん、今シーズンもシリーズの名キャラクターたちが集結。特命係の“ボス”甲斐峯秋(石坂浩二)、特命係の廃止を虎視眈々と狙う野心家の警視庁副総監・衣笠藤治(杉本哲太)、“鉄の女”の異名を持つ内閣情報調査室トップ・社美彌子(仲間由紀恵)らが入り乱れるように暗躍する。また、捜査一課の伊丹憲一(川原和久)、芹沢慶二(山中崇史)、出雲麗音(篠原ゆき子)トリオも特命係にからみまくる中、「暇か?」でおなじみの薬物銃器対策課課長・角田六郎課長(山西惇)には“ある変化”が見られるという。他にも、小料理屋「こてまり」の女将・小出茉梨(森口瑤子)、薫の妻でジャーナリストの亀山美和子(鈴木砂羽)も物語に絶妙なスパイスを加える。
水谷は、前代未聞の幕開けを飾る初回スペシャルについて「『相棒』の初回スペシャルのストーリーには、毎シーズン意表を突かれますが、今回は歴代の初回の中でも“最高レベルの意表”。心底、驚かされました」と衝撃を受けたと告白。寺脇も「初回スペシャルは『相棒』の生みの親ともいえる輿水泰弘さんの脚本なのですが、“またスゴイものを書いてきたな!”と震えました。設定もシーンも会話もすべて面白く、もはや“輿水さんにしか書けない”という脚本になっているんです。すごい域に到達したと感じました」と続ける。
新シーズンへの期待について、水谷は「おかげさまで『相棒』は25周年、これまで計446のエピソードをお届けしてきました。これだけ続いてなお“先が読めない”という奥行きの深さこそが、相棒ワールドたるゆえんですね」と自信をのぞかせる。寺脇も「『相棒』は新しい脚本をもらうたび、今回はどんな世界が広がっているんだろうとワクワクします。でも一方で、奇をてらうことを目指すのは違う。ミステリーの面白さは追求しながら、ドラマ作りには真摯に向き合っていきたい」と変わらぬ決意を打ち明けた。
水谷&寺脇のコメント全文は以下の通り。(編集部・倉本拓弥)
水谷豊(杉下右京役)
ーー「相棒」は毎年、夏に撮影がはじまりますが、今年も猛暑。現場の様子はいかがですか?
みなさん、「暑い、暑い」と話していますが、僕は暑さには強く、わりと平気なんです。ですから、まだそれほど堪えてはいません。「涼しい顔していいよね」とみんなにうらやましがられています。
ーー初回スペシャルは右京が人間国宝の講談師に弟子入りする…という驚きの幕開けを飾りますが、脚本を読んだ感想を教えてください。
「相棒」の初回スペシャルのストーリーには毎シーズン、意表を突かれます。毎年、相棒ワールドの広がりを楽しみにしているのですが、今回は歴代の初回スペシャルの中でも“最高レベルの意表”。心底、驚かされました。でも、右京は落語など古典芸能が好きですから、講談にも造詣が深いはず。彼は講談という新たな世界に身を投じることになって、喜んでいると思いますよ。
ーー初回スペシャルの右京のセリフの中に、「人生100年時代ですから」というものがあります。人生100年時代、これから挑戦したいことがあれば教えてください。
今、具体的に何かやりたいことがあるかというと、特に思い浮かばないのですが、100年だと考えると、まだ時間があるなという感覚ですね。しかし、人生は何が起きるかわかりません。そもそも「相棒」だって、こんなに長く続くとは思ってもいませんでしたから……。そういう意味では、何が起きるかを楽しみにできるぐらい、元気でいられたらいいですね。
ーー「相棒」は今年、25周年。25年前の「相棒pre season」を振り返って、作品として変化したなと感じるところはありますか?
「相棒」が変わったというならば、それは自然に訪れた変化ですね。決して意識して変えたことはありません。無理なく変わってきた……それが作品にとって、とても良かったのだと思います。脚本家やプロデューサーなど制作陣は、一貫して“今”を意識して物語を作ってきました。そして、我々も“今”を生きることに徹してきた…
…。25年は、その連続だったと思っています。
ーー25周年という節目にはじまる新シーズン、期待していることを教えてください。
おかげさまで「相棒」は25周年、これまで計446のエピソードをお届けしてきました。これだけ続いてなお、視聴者のみなさんが今シーズンはどんな相棒が見られるのかと期待してくださっています。我々も同じで、新シーズンはどんな事件が待っているんだろうと楽しみにしています。この“先が読めない”奥行きの深さこそが、相棒ワールドの、相棒ワールドたるゆえんですね。新シーズンではいったい何が起きるのか、私自身も楽しみにしています。
ーー25年、右京を演じてきて「相棒」の進化とブレなさをどのように感じていますか?
よく、“普通がいちばん難しい”といいますよね。“当たり前のこと”を実践するのは、実はとても難しいことです。その点、相棒は当たり前のことにずっと挑み続けてきた気がします。先ほどもお話ししたように、「相棒」では時代をどう感じるかを常に意識してきました。その結果、現実社会とリンクするどころか、時代を先取りするストーリーを生み出したこともありました。つまり大切なのは何よりも、“今を生きること”。それに尽きるのだと思います。一方で、右京は警察官という職業を選んだ瞬間から、一貫して“右京の正義”というものを胸に刻み続けてきました。これは彼が警察官である限り、誰が何といおうと変わらない、譲れないもの。それが「相棒」という作品の揺るぎない軸につながるのだと思います。これまで僕は右京という人物を信頼してきましたが、これからも彼のブレない正義を信じ続けていくことでしょう。
寺脇康文(亀山薫役)
ーー「相棒」は毎年、夏に撮影がはじまりますが、今年も猛暑。現場の様子はいかがですか?
みんな、ヘトヘトになりながら撮影しています。特に薫はフライトジャケットを着ているので、毎日、撮影が終わるころには汗びっしょりです。
ーー初回スペシャルは右京が人間国宝の講談師に弟子入りする…という驚きの幕開けを飾りますが、脚本を読んだ感想を教えてください
今回の初回スペシャルは「相棒」シリーズの生みの親ともいえる輿水泰弘さんの脚本なのですが、“またスゴイものを書いてきたな!”と震えました。設定もシーンも会話もすべて面白く、まるで初期に戻ったような薫のセリフも織り交ぜられているのに、成長も変化もある…。もはや彼にしか書けない脚本になっているんです。先日、輿水さんにお会いしたとき、ご本人にもお伝えしたのですが、すごい域に到達したと感じました。
ーー初回スペシャルでは、右京のセリフに「人生100年時代です」というものがります。人生100年時代、これから挑戦したいことがあれば教えてください
僕も具体的にやりたいことはないのですが、先日、ある番組で豊さんのインタビューを拝見したら、新たな挑戦に際して、豊さんが「あぁ、いい世界が始まったな、と感じた」とおっしゃっていたんです。それを見て頭をガツンとやられた気がしました。自分は、人生の折り返し地点を過ぎてゴールに向かっているイメージを持っていたのですが、“これからまだまだ何かが始まることがある”ということを豊さんに教えていただきました。
ーー「相棒」は今年、25周年。25年前の「相棒pre season」を振り返って、作品的に変わったと思うところは?
豊さんとは“今シーズンはこういう感じでいこう”など、一度も話したことがありません。薫が14年ぶりに戻ってきたときですら、“久しぶりに会うからこういう芝居にしよう”とか、“こういう変化を感じさせるようにしよう”という打合せは一切、していないんです。ただその瞬間、瞬間を右京と薫として生きてきました。だから、豊さんもおっしゃったように、もし「相棒」が変わっていたとしたら、それはごく自然な変化。とにかく2人で、目の前の事件に取り組み、今の時代を生きていくのみです。
ーー25周年という節目にはじまる新シーズン、期待していることを教えてください。
「相棒」は新しい脚本をもらうたび、今回はどんな世界が広がっているんだろうとワクワクします。その振り幅が大きければ大きいほど、シリーズとしては面白いんですよね。でも一方で、奇をてらうことを目指すのは違う。ミステリーの面白さは追求しながら、ドラマ作りには真摯に向き合っていきたい。どうすればよりリアルな物語としてお届けできるのか、これからもスタッフ、キャストで知恵を絞っていきます。


