アナ・デ・アルマス、超絶アクション『バレリーナ』出演で体が激変

高難度アクションのつるべ打ちで知られる『ジョン・ウィック』シリーズ最新作『バレリーナ:The World of John Wick』で主人公イヴを演じたアナ・デ・アルマスと監督のレン・ワイズマンが来日時にインタビューに応じ、並々ならぬ覚悟で挑んだ本作への思いを明かした。
幼少期に暗殺教団に父を殺されたことで、孤児を集めて暗殺者とバレリーナを養成するロシア系犯罪組織「ルスカ・ロマ」に加わったイヴの殺し屋としての成長と壮絶な復讐を描く本作。ワイズマン監督は「僕にとって本作とこれまでのシリーズの大きな違いは、ジョン・ウィックがこの世界から出ようとしている一方で、イヴはこの世界に入ろうとしている点」と切り出す。「難しかったのは、『ジョン・ウィック』の世界だと間違いなく感じられるように何を以前の映画から取り入れ、そして何を新たなものとして提示するか、そのバランスを見つけることだった。イヴをジョン・ウィックの単なる複製にはしないようにすることが重要だった」とその違いを際立たせるようアプローチした。
『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』に始まり『グレイマン』『ゴーステッド』と立て続けに出演し、アクションもできる女優として定評があったアナにとっても、本作は別次元の苛烈さだった。本作への出演を経て「間違いなく、今までよりずっと準備ができていて、スキルが備わっていると感じる」と自身の変化を実感しているというアナは、「わたし個人としては、新たなレベルに到達できた。これまでに出演したアクション映画はこのジャンルへの素晴らしい導入となったけれど、本作は間違いなくより過酷で挑戦的! モンスターレベルね」とチャーミングに笑う。
撮影前、過酷なアクション撮影に備えるために3~4か月のトレーニングを行ったというアナだが、「でもそれで終わりじゃないの」と力を込める。「トレーニングは撮影中も継続。アクションの振り付けに関しては事前に少し学び始めていたけれど、全てを事前に学ぶ時間はなかったから。だから撮影中も、テイクの合間や、週末や、その日の撮影終わりとかに、傍に設置されたテントやスタントチームがいるスタジオで、次のファイトシーンの練習をしていた。だから決して終わることのないプロセスだった」と振り返った。
その過程で体も激変したという。「まさにアスリートのようなトレーニングといえるかもしれない。トレーニングだけじゃなくて、リカバリー方法などたくさんのことを学んだの。カイロプラクターと体を調整したり、理学療法をやったり、ふさわしい食事やよい睡眠を取ることも重要。ちょっと甘やかされているように聞こえるかもしれないけれど、そうすることが本当に必要で。もしわたしがケガをしたりしたら、撮影はそこで止まってしまうから。だから間違いなく、体は大きく変わった。時々、本当に(イヴが鍛えられた)ルスカ・ロマにいるみたいだって感じた!」とトレーニングの過酷さを明かした。
本作への参加で、体だけでなく精神も大きく変わったというアナ。「この規模の作品を引き受けるのが、どういうことを意味するのかを理解した。本当に無私無欲にならないといけないの。準備から撮影まで7、8か月という長い時間がかかり、それに自分のすべてをささげ、その期間は常に全力投球しないとならない。だから、かなりの決意が必要になる。もちろん“簡単な映画”なんてものは存在しないけれど、本作は本当に強烈!(笑)」と打ち明けていた。(編集部・市川遥)
映画『バレリーナ:The World of John Wick』は公開中


