「べらぼう」葛飾北斎役はくっきー!十返舎一九に井上芳雄、曲亭馬琴に津田健次郎

横浜流星主演の大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(毎週日曜NHK総合よる8時~ほか)の新たな出演者3名が発表され、浮世絵師・葛飾北斎(勝川春朗)を、お笑いコンビ・野性爆弾のくっきー!が演じることが明らかになった。また、十返舎一九(重田貞一)役に井上芳雄、曲亭馬琴(滝沢瑣吉)役に津田健次郎が決定した。くっきー!、津田は大河ドラマ初出演となる。
大河ドラマ第64作「べらぼう」は、江戸時代中期、貸本屋から身を興して書籍の編集・出版業を開始し、のちに江戸のメディア王として時代の寵児となった蔦屋重三郎(横浜)の物語。脚本を大河ドラマ「おんな城主 直虎」やドラマ「大奥」(NHK)シリーズなどの森下佳子、語りを綾瀬はるかが務める。
のちに「富嶽三十六景」などを生む葛飾北斎となる勝川春朗(かつかわしゅんろう)は、幼くして絵に親しみ、勝川派の門下に入って浮世絵を学ぶ。師・勝川春章(前野朋哉)に連れられて、蔦重の耕書堂を訪れる。史実では、蔦重亡き後も画号を幾度も改めながら、独自の表現を追い求め続けた。絵の描き方を教える入門書なども手掛け、従来の浮世絵の枠を超えて、人々から高く評価された。
北斎役に抜擢されたくっきー!は、「光栄中の鬼光栄で御座います。由緒ど真ん中っしゃん。出れるだけで誉にもかかわらず若かりし頃の葛飾北斎とな。春朗を完全に憑依させ心身ともにブリバリ状態で取っ掛らせていただきます。うれしいと言うよ…うれしい」とコメント。
井上演じる、のちに戯作者・絵師、十返舎一九となる重田貞一(しげたさだかず)は、駿河国の生まれ。蔦重が出す黄表紙が好きで、自らも耕書堂で、本を書きたいと申し出る……という役どころ。史実では、蔦重亡き後に執筆した「東海道中膝栗毛」がヒットし、滑稽本という新たなジャンルを確立した。
津田演じる、のちに異才の戯作者・曲亭馬琴となる滝沢瑣吉(さきち)は、北尾政演/山東京伝(古川雄大)の紹介で、しばらくの間、蔦重の耕書堂に手代として世話になることに。そこで働く傍ら戯作者として黄表紙の執筆を始め、蔦重は新たな才能を競わせようと勝川春朗とのコンビを組ませる。史実では、二十八年もの歳月を費やして伝奇小説「南総里見八犬伝」を完成させる。
井上、津田のコメント全文は下記の通り。(編集部・石井百合子)
井上芳雄(重田貞一/十返舎一九)
二回目の大河ドラマで、十返舎一九を演じさせて頂きます。とても光栄です。一九は名前や作品こそ有名ですが、どんな人物だったかというのはあまり知られていないので、私自身とても興味があります。また、彼は日本初の職業作家だったという話もあるそうで、その才気とエネルギーをしっかりお伝えしたいです。この「べらぼう」には、普段一緒にミュージカルをやっている仲間もたくさん出演していて、NHK さんにはもう感謝しかありません。慣れない和物の世界ではありますが、自分自身も楽しんで演じられますように。
津田健次郎(滝沢瑣吉/曲亭馬琴)
大河ドラマに初めて出演させて頂く事になり、とても光栄です。瑣吉という個性の強い役を演じさせて頂く事に、江戸の偉人達と交わって物語を紡いでいく事にワクワクしております。先ずは瑣吉を、掘り下げ、広げ、魅力的な人物に立ち上げられるように頭と体を回転させていこうと思います。王道を大切にしながら、脇にも逸れ、行ったり来たり七転八倒しながら「べらぼう」の世界を楽しみたいと思います。どうぞ宜しくお願い致します。


