『8番出口』河内大和が“おじさん”スタイルで釜山沸かす 二宮和也も公式上映に登壇

映画『8番出口』に出演する俳優の河内大和が、現地時間17日に行われた、「第30回釜山国際映画祭」開幕式に川村元気監督と共に出席。“歩く男”(おじさん)姿でレッドカーペットイベントを歩き、現地を沸かせた。翌日に行われた公式上映には主演の二宮和也も駆けつけ、3人が上映前舞台挨拶に登壇した。
映画祭のメイン会場「映画の殿堂」(別名:釜山シネマセンター)に降り立った河内は、マスコミのフラッシュを浴びながらも、映画から飛び出したようにまっすぐ背筋を伸ばして歩き、時折あの不気味な笑顔を向けてカメラにサービス。表情が変わるたびに、客席からは笑いと驚きの声が続出し、場内からは「おじさん!」と声があがるなど、格式ある映画祭に“異変”をもたらした。
初の海外映画祭初参加となった河内は、レッドカーペットを終え「もう……感動しましたね」と一言。「開幕式では、世界の第一線で活躍されている俳優や監督たちが一堂に集まってこんなに華やかな世界があるのかと驚きました。“歩く男”に扮してレッドカーペットを歩くのはとても緊張しましたが、車から降りた瞬間に『おじさん~!』って声がしましたし、私が笑うたびに悲鳴と歓声が入り混じったリアクションも見られて、本当に歩いて良かったです(笑)」とほっとした様子を見せた。
翌18日の深夜0時には、「ハヌルヨン劇場」にて公式上映が行われ、韓国プレミアに駆けつけた二宮和也も合流。深夜上映にも関わらず、およそ700席の客席は満員となり、二宮は「開幕式の様子は映像でチェックしていましたが、日本から出品している作品も多く、すごい場所になっているなと思いました。公式上映はなかなか観るのが難しい深夜の時間帯ではありますが、楽しんでいただきたいですし、ぜひ韓国の皆さんにも『8番出口』を受け入れていただきたいです」と意気込みを語る。
盛大な拍手で出迎えられた3人は、「アニョハセヨ!(こんにちは!)」と、満面の笑みで手を振りながら登場。二宮は、川村監督から本作の実写化を聞かされたときを振り返り「率直に『何を言ってるんだろう』と思いました。原作にはストーリーがないため、まずはどういう風に映画化をしていくのか構想を聞かせていただき、普通の映画ではない特殊な設定が逆に楽しそうだなと思い引き受けました」と明かす。
一方の河内は、“歩く男”のキャスティング経緯について「私が出演したある舞台をたまたま川村監督が観劇していたのですが、その内容が歩くシーンを象徴的に描いており、オファーをいただきました。私は舞台にずっと出演してきて、体を使うことが得意だったため、今回の“歩く男”にぴったりはまったのだなと思います。本当にタイミングがよかったですね」と感慨深げに振り返った。
そして川村監督は「スマホやテレビで映像を観る時代ですが、本作品は映画館で観るために作りました。色々な意味で待たなければいけない、次に何が起こるのかを予想しなければいけない、鑑賞後も色々考えなければいけない作品です。スマホをおいて95分間、『8番出口』の世界に没入してほしいですし、ここにいらっしゃるみなさんが韓国で初めて観る方々なので、ぜひ韓国中に広めてほしいです」と締めのあいさつで締め括った。
『8番出口』は、インディーゲームクリエイターの KOTAKE CREATE が制作した人気ゲームの実写化作品。“8番出口”を求めて地下鉄の地下通路をさまよう男(二宮)が、無限ループから脱出するために、異変を探しながらサバイバルを繰り広げる。(編集部・入倉功一)


