「世にも奇妙な物語35周年SP」役所広司主演作が34年ぶり復活放送
タモリがストーリーテラーを務めるフジテレビ系・土曜プレミアム「世にも奇妙な物語35周年SP 秋の特別編」（11月8日・21時～23時10分）で、1991年の役所広司主演作「ハッピーバースデー・ツー・マイホーム」が、傑作選として34年ぶりに復活放送されることが決定した。
「世にも奇妙な物語」は、1990年4月にレギュラー放送を開始し、その後は特別編という形で年に2度放送されているオムニバスドラマ。中山美穂さん主演の「恐怖の手触り」からスタートし、同局によるとその数は577本にのぼる。5月に放送された「春の35周年SP」では、過去の名作から5本が放送され話題を呼んだが、今回は新作3本に傑作選1本を加えたスペシャル構成となる。
過去作の中から選ばれた「ハッピーバースデー・ツー・マイホーム」は、役所演じる主人公・坂口が、家族と暮らす一軒家を購入するところから始まる物語。坂口は、娘が偶然手にした父親の形見のスケッチブックに、なぜか購入した自分の家が描かれていることを発見する。さらに、坂口の姉が昔実家で使っていた大きなテーブルを譲ると持ってきたが、そこには父がいつも座っていた席もあって……。奇妙で不思議な世界を描きつつも、感動が残る心温まる名作という声も多い一本が選ばれた。役所のほかに、坂口の妻役で岩崎良美、父親役で河原崎建三ら名優が顔をそろえる。
放送にあたって、演出を手掛けた落合正幸もコメントを寄せ「“孝行したいときに親はなし”、“墓石に布団は着せられず”……親が生きている時に孝行をしておくものだと説く言葉。方や、“子供の、3歳までの可愛らしさで、親は十分、贈り物をもらっている”と、いう言葉もある。反抗期に、本心ではない事を父にぶつけた主人公。親となった今、父の思いを知る。だが、赦しを乞おうにも父はいない……しかし、この奇妙な世界では、それが叶う。脚本の君塚さんと、自身の親との関係について話し、練った記憶がある。役所広司さんの、何も演じていないように見えて、深い心情を伝える芝居には心を動かされた」と振り返っている。
「世にも奇妙な物語35周年SP 秋の特別編」では、傑作選1本に加え、川口春奈主演「あなた博物館」、伊藤淳史主演「七階闘争」、山田涼介（Hey! Say! JUMP）主演「止まらなければ生きられないゲーム」という新作3本を放送する。（編集部・入倉功一）