吉沢亮『国宝』李相日監督をサプライズで祝福!「ようやく役が抜けて」監督は安堵
第38回東京国際映画祭

俳優の吉沢亮が3日、帝国ホテルで行われた第38回東京国際映画祭「黒澤明賞」授賞式にサプライズで登壇し、受賞した李相日監督(『国宝』)と、クロエ・ジャオ監督(『ハムネット』)にお祝いの花束を贈った。
【画像】『国宝』吉沢亮・横浜流星・渡辺謙・田中泯、圧巻の歌舞伎シーン<16枚>
黒澤明賞は、東京国際映画祭が、日本が世界に誇る故・黒澤明監督の業績を長く後世に伝え、新たな才能を世に送り出していきたいという願いから、世界の映画界に貢献した映画人、そして映画界の未来を託していきたい映画人に贈られる賞として、2022年に14年ぶりに復活。昨年は、三宅唱監督とフー・ティエンユー監督が受賞している。
この日は二人の受賞を記念して、李監督の映画『国宝』で主演を務めた吉沢がサプライズゲストとして登壇。李監督とクロエ監督に花束を渡した吉沢は「おめでとうございます」とやや緊張した面持ちで語ると「李監督とは『国宝』で初めてご一緒しましたが、映画に関する覚悟を学ぶことができました。監督の映画に対する思いが、我々キャストやスタッフを引き上げてくれました。僕自身よりも僕のことを信じてくれていると思える日々。その思いに答えるのが苦しくもあり、それ以上に幸せな3か月でした」と感謝を述べる。
そんな吉沢を満面の笑みで見ていた李監督は「後ろから(吉沢の)背中を見ていて、女形の背中じゃないなと。ようやく役が抜けてホッとしました」と発言して会場を笑わせると「とてつもない大きな存在の役をいただきました。歌舞伎で言う最も大きな名跡にアウトサイダーのような僕が向かっていく、怖さと重責を感じています。そんな場に尊敬するクロエ監督と立てて幸せです」と語っていた。
この日は「黒澤明賞」の選考委員を務めた山田洋次監督も出席。山田監督は「李監督の映画は常に重厚。『国宝』は映画の流れを無視して立体的に構築することで、とても力強いものになった」と選考理由を説明すると「映画史に残る大ヒット。心からおめでとうございます」と李監督を称えていた。(取材・文:磯部正和)
「第38回東京国際映画祭」は10月27日(月)~11月5日(水) 日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区で開催


