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柴咲コウ「“好き”“愛している”って言ってこなかった」 主演映画で感じた家族への思い

柴咲コウ
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 柴咲コウが12日、TOHOシネマズ新宿で行われた主演映画『兄を持ち運べるサイズに』(11月28日公開)舞台挨拶付きプレミア上映会に、オダギリジョー満島ひかり青山姫乃味元耀大中野量太監督と共に登壇。作品を通じて家族に「素直に言えなかったこと」を告白した。

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 本作は、翻訳家・エッセイストの村井理子によるノンフィクションエッセイ「兄の終い」を、『湯を沸かすほどの熱い愛』などの中野量太監督が映画化。突然の兄(オダギリ)の訃報を知った村井理子(柴咲コウ)が、死後の後始末に向かう旅すがら、家族と向き合いながらも前に進もうとする姿を描く。

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 長くプロモーション活動を続けてきた映画も、いよいよ公開まで約2週間となった。柴咲は「公開されたら映画は皆さんのもの。その一歩手前まで来ているんだなと思うと、早く公開してほしいと思う反面、昨年の撮影、その前の準備段階ぐらいからずっとこの作品に携わらせていただき、これほど自分の家族のことを考えたことはないぐらい考えました。そのような思いになる魅力がいっぱいに詰まった作品を送り出す時期が来たんだなと思うと、ちょっとした寂しさもあります」と胸の内を明かす。

 自分の家族のことにこれまでにないぐらい向き合ったという柴咲は「不仲だったり、すごく仲が良かったり。心の距離がある人もない人も物理的な距離がある人もない人も、いろんな家族のあり方があると思うんです」と前置きしつつ「その時々で、家族の素直な気持ちを聞けていなかったし、自分も話せていなかったと思います」と語る。

 続けて柴咲は「それは私が日本人だからということもあったのかもしれませんが」と述べると「家族に対して『空気読んでよ』みたいなところもあったと思うし、多感な時期だからっていうのもあったと思う。本当は相手がどう思っているのか聞きたかったけど、ちょっと怖くて聞けなかったなっていうのもあった。やっぱり『愛している』なんていうのは照れくさいし、自分自身も『好き』とか『愛している』なんて全然言ってこなかった。でもそれってつくづく後悔になると思うんです。だからといってまた同じ状況になっても恥ずかしくても言えないと思うし……。本当に家族の距離って難しい」と複雑な心境を吐露していた。

 それでも柴咲は「でも欧米のように普通に『love you』とかいってハグ出来たらよかったな……みたいな思いはありますね」と照れくさそうに語ってきた。(磯部正和)

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