日本発SWアニメを支える魅力的なキャラクター

これぞスター・ウォーズ!「九人目のジェダイ」レビュー

頑張り屋のドロイド・99-99 (フォー・ナイン)の活躍にも注目
頑張り屋のドロイド・99-99 (フォー・ナイン)の活躍にも注目 - (C)2026 Lucasfilm Ltd.

 『スター・ウォーズ』宇宙を舞台に新たな物語を描く全8話のアニメシリーズ「スター・ウォーズ:ビジョンズ/九人目のジェダイ」がディズニープラスで全話配信中。ヒットメーカー神山健治が総監督を務め、Production I.Gが手掛けるこの作品は、なぜ『スター・ウォーズ』ファンの心に響くのか。4つのキーワードに沿って4回連続で、その魅力を読み解く。第3回は『スター・ウォーズ』の定番である、多彩なキャラクターたちの魅力に迫る。(文・平沢薫)
※注意:本記事はネタバレを含みます。「スター・ウォーズ:ビジョンズ/九人目のジェダイ」をまだ観ていない方はご注意ください。

【画像】「スター・ウォーズ:ビジョンズ/九人目のジェダイ」キャラクタービジュアル

魅力的なドロイドたち

 『スター・ウォーズ』といえば、外見も性格もさまざまな魅力的なキャラクターの登場が不可欠。「九人目のジェダイ」も、そのお約束をきっちり守ってくれる。

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 そのなかでも必須の存在が、魅力的なドロイドたち。本作にも、その条件をクリアする2体が登場する。とくに「ドロイドにも老体がいる」という設定が斬新な、旧式のドロイド、愛称「オジイ」が魅力的。動作は鈍いのにパイロットとしての腕は超一流。日本語版音声は、セリフが呑気な老人っぽくて魅力倍増だ。また、頑張り屋で前向きな小型ドロイド、99-99 (フォー・ナイン)がとってもキュート。デザインもマスコット化に適しているように見えるので、ぜひ小型オモチャにしてほしい。

 もちろん、人間のキャラクターも多種多様だ。主人公のカーラは可愛さと凛々しさが同居し、辺境伯ジューロやカーラの父親でセーバースミスのジーマはカッコイイ。ジェダイハンターとしてカーラを狙うが、実は「強いヤツと戦うのが好きなだけ」で悪人ではないビートもオイシイ設定のキャラ。そして、悪役にして美形男性キャラ枠をしっかり担う、ナワームも希少価値大だ。他にさまざまな個性を持つ人物が登場する。

 それでいて、これらの人物像はこれまでの『スター・ウォーズ』の主要登場人物を連想させもする。そっくりなわけではないが、性格やストーリー上の役割が、“~的な存在”だと感じさせるのだ。

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 例えば、ドロイドのオジイは、無駄口が好きなところはちょっぴりC-3PO風だし、小型ドロイド99-99の頑張り屋さんなところはR2-D2っぽい。カーラはルーク、辺境伯ジューロはオビ=ワン・ケノービ、ナワームは、続三部作のカイロ・レンを思わせる。惑星ビビンの女性領主タフーラには、アニメ「クローン・ウォーズ」シリーズの惑星マンダロアを統治する女性公爵サティーン・クライズの雰囲気がある。と、ついつい『スター・ウォーズ』のキャラクターたちを連想させて、彼らのドラマを見た時の感動を甦らせる。

老齢キャラクターの魅力

辺境伯ジューロをはじめ個性的な老齢キャラクターも魅力的(C)2026 Lucasfilm Ltd.

 しかし、本作の登場人物たちの描写には、これまでにはなかった新鮮さもある。まず本作は、ジェダイでもシスでもない、普通に暮らす人々に焦点を当てている。ビビンの隕石群で炭鉱夫として働くクワナと仲間たちはその代表格だ。こうした、ジェダイでもシスでもない人々が『スター・ウォーズ』銀河の奥行きをさらに深めてくれる。

 そして、これまでの『スター・ウォーズ』よりも、高齢のキャラクターたちの活躍が増えている印象がある。辺境伯ジューロだけでなく、その友人の元ジェダイでマコマ・コウの領主ダンバイも彼と同世代。そして、古いドロイドのオジイも名前の通り高齢だ。彼らのような、若者ではない世代の人々の活躍も、この銀河をより魅力的な場所にしてくれる。

 こうして「スター・ウォーズ:ビジョンズ/九人目のジェダイ」は、登場人物たちの設定、銀河に生きる人々の描写にも、これまでの『スター・ウォーズ』を継承しつつ、新鮮さを加える、という姿勢が貫かれている。

「スター・ウォーズ:ビジョンズ/九人目のジェダイ」はディズニープラスにて全8話一挙独占配信中

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