豊川悦司&山口智子共演『undo』誕生のきっかけは居酒屋でのおしゃべり

岩井俊二監督が26日、TOHOシネマズ新宿で行われた映画『undo 4Kリマスター』(公開中)公開記念舞台あいさつに豊川悦司、山口智子と共に参加。32年前に公開された『undo』の制作秘話を明かした。
32年ぶり集結!豊川悦司・山口智子・岩井俊二監督、舞台挨拶の様子
『undo』は、1994年10月、シネスイッチ銀座で1週間限定公開されるとレイトショーながら連日長蛇の列が発生し、1995年8月のテアトル新宿のロードショーでも劇場動員記録を塗り替えるヒットとなったカルト的傑作。アトリエのような住まいで暮らす萌実(山口)と由起夫(豊川)の日々を追う。ある時、萌実は身の回りの物をヒモで縛りつけるという不可解な行動をとるようになる。
豊川は、岩井監督との出会いについて「僕に岩井さんを紹介してくれたのが桃井かおりさんなんです」と明かすと「『豊川ちゃんさぁ、君にぴったりの監督がいるんだけど、今度紹介していい?』と言われて。以前から『打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?』などを拝見していて、花火をどこから見るかなんて考えている人がいるんだ……と不思議な感性だなと思っていたんです。その後、『世にも奇妙な物語』の一編をご一緒したときに、とてもいい体験だったなと思ったんです」と振り返る。
そんな豊川から岩井監督の話をされたという山口。「私も『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』は衝撃だったんです」と豊川に同意すると「豊川さんに『岩井さんに会いたいな』と言ったんです。そうしたら『居酒屋で会う?』みたいな話になって」と3人の出会いを明かす。
岩井監督も「居酒屋で、3人で『こんな映画撮ったらいいよね』みたいなおしゃべりから始まったんです」と語ると「とても楽しかった。それ以外なかった。ベルリンにも行ったしね」と懐かしそうに語る。
さらに岩井監督は「実は『Love Letter』という映画の撮影の直前に、プロデューサーから文化庁の助成金をもらいたいという話があったんです」と語ると「でも助成金は、初監督作品には出せないということになり、急遽『お前、この間なんか撮っていたよね。あれ編集して流せ』と言われて……」と『undo』公開秘話を明かすと「そんな妙な上映を当時やったんですが、その時もありがたいことに劇場の前に並んでくださった方までいて。そんなところから世に出ていった映画が、30年も経って、今日これだけたくさんのお客さんにまた見ていただけたというのは、本当に幸せすぎです。あのとき三軒茶屋の居酒屋でのんで良かった」と語っていた。
岩井監督は「『undo』は束の間の映画作りでしたが、また再結成して、作れたら最高ですよね。ちっちゃいやつをね、自主映画みたいなやつをやれたらいいですね」と豊川と山口に再タッグを呼びかけていた。(磯部正和)



