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グウイネス・パルトロウインタビュー

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グウイネス・パルトロウ

 グウィネス・パルトロウは今、ハリウッドで最も才能ある若手女優の一人である。ジョセフ・フ ァインズと共演した『恋に落ちたシェイクスピア』で、アカデミー賞、ゴールデン・グローブ賞、そ して全米俳優組合賞の最優秀主演女優賞を獲得。最近では、アンソニー・ミンゲラ監督の 『リプリー』で、マット・デイモン、ジュード・ロウと共演している。今年の初めには、父親 のブルース・パルトロウが監督した『デュエット』(原題)に主演。続く『偶然の恋人』で は、かつて恋人だったベン・アフレックと共演。本作では、ロサンゼルス郊外に住み、切な い恋に落ちる子持ちの若い未亡人、アビー・ジャネロを演じている。  先頃、彼女はジェニファー・ジェイソン・リー監督の『アニバーサリー・パーティ』(原題)を撮り 終えたばかりだ。共演は、アラン・カミング、ジョン・C・ライリー、ケビン・クライン、そしてジ ェニファー・ジェイソン・リー。USAフィルムによる『パゼション』(原題)の製作も、始まろうと している。

『偶然の恋人』
公開: 3月春休み 渋谷東急他全国松竹系にて
上映時間:106分

配給:アスミック・エース

 


ロビン・リンチ/翻訳 丹羽美加


  男女の心の葛藤を中心に描いた映画に出会うのは、 本当に稀なことだわ
Q 『偶然の恋人』に出演しようと思ったのは、どうしてですか?
P

 グウィネス・パルトロウ(以下P) 脚本を読んで、このラブ・ストーリーの純粋さに惹かれた の。男女の心の葛藤を中心に描いた映画に出会うのは、本当に稀なことだわ。こ の話は、とてもよく 書かれていて、恋愛というものが本当によくわかるの。だ から出演しようと思ったのよ。

Q ベン(・アフレック)が、監督の仕事ぶりがとても好きだと話していましたが。
P

ええ、彼はとても才能があるわ。この映画は、監督も脚本もドン・ルースなの。 彼が監督した、クリスティーナ・リッチ主演の『熟れた果実』は、お気に入りの一つよ。私 にとって、ドンは神様みたいな人なの。とても尊敬しているのよ。『偶然の恋 人』は、ほんとにいい映画だと思うわ。『熟れた果実』とは全然違うけど、同じ くらいよく書かれてるわ。

Q 話の筋が面白いですね。
P

それが、この映画に出演した理由の一つなの。ベンの役は、広告代理店の若 き重役なの。いろんな出来事があって、彼はトニー・ゴールドウィン扮する男性に、自分 の飛行機のチケットを譲ってあげるの。ところが、その飛行機が墜落。ベンの演じる 若者は、大変なショックを受けるの。なかなか立ち直れなくて、亡くなった男性の家 族を調べにいくの。そして、残された若い未亡人と小さな2人の息子に出会うの よ。その未亡人を演じているのが、私よ。彼は彼女に恋をしてしまうの。でも、 彼女はチケットのことを知らなくて……っていう、とても美しくて切ない物語よ。 「ほんとに?」って言われそうな、嘘みたいな話だけど、映画は真実味に溢れて ると思う。感動的よ。今までの歴史に残る偉大なラブ・ストーリーと同じくらい、素晴 らしい物語だわ。

 
  私は彼女の現実的な部分とか、誠実さを表現したつもりよ
Q 今までのあなたの役柄に比べると、今回はあまり魅惑的という感じではあり ませんね。母親を演じるのも初めてのこと。なぜ、今回そういう役を選んだので すか?
P

そうね、一つには、平凡な主婦という外見に隠れている、アビーの内面 の強さ に惹かれたからなの。ものすごく強いと思うのよ。彼女は、悲惨な状況を甘んじ て受け入れざるを得なかった。それでも決して気品を失うことなくふるまった彼 女を、本当に立派だと思うわ。

Q それで、平凡に徹した演技をした、というわけですね。
P

アビーは実際に平凡な女性だと思うの。そんな女性が、痛いほどの苦しみを味 わっている。作意なんて必要なかったわ。彼女は、一生懸命生きてる若い女性 よ。いつも食事を作り、洗濯をしながらキッチンの掃除をしているような、そんな女 性の一人。私たちは、そのことを忘れてはいけないと思うの。だから、私は彼女 の現実的な部分とか、誠実さを表現したつもりよ。

  私生活については話さないし、今もその事なら話すつもりはないわ
Q あなたとベンは以前、『恋に落ちたシェイクスピア』のアカデミー賞授賞式に、一緒に 出席していましたが、今でも、とても仲良く仕事をしているんですね。
P 私たちは2人とも、共演する機会を喜んだわ。お互いとてもリラックスした状態で 撮影に入れるって、わかってたの。ベンと一緒の仕事が、どんなにくつろげる か、説明させてちょうだい。ミラマックス・フィルムの副社長、メリル・ポスターと、話をした わ。彼女は、私たちの演技を毎日見ていたの。ずっと見ていたんだけど、ほんの 一瞬よそ見をしたのね。そして再び視線を元に戻した時、ベンと私が、本番の合 間にくつろいで話をしていると思ったんですって。ところが、実は本番の真っ最 中だったってことがわかったの。お互いにくつろげる相手と一緒に仕事をする と、こういうメリットがあるのよ。
Q ベンと一緒の仕事は、必ずゴシップのネタになりますね。
P みんな私のことを見てるってわけ? 気にしないわ。あなた方がどんなに公 表したくても、私生活については話さないし、今もその事なら話すつもりはない わ。ベンは素晴らしい俳優よ。彼とは一緒に映画を撮りたいし、大切な友達な の。でも、それ以上のことは何もないのよ。みんなが考えてるような、ばかげた ことなんて何にもね。わかってもらえる? そんなことに煩わされるなんて、ゴ メンだわ。
 
Q いい友達になるって、素敵なことだと思いますよ。
P 私もそう思うわ。世間の人たちは、何らかの理由で誤解してると思うの。私 たちは本当に親密な友達よ。お互いに理解し合ってるし、強い絆で結ばれてる わ。でも人々はそれでは納得しないのよね。
Q あなたは、映画の中で、やめていた煙草を吸わなければならなかったそうで すね。それでまた煙草が吸いたくなってしまってどうしようもないと聞いたので すが、本当ですか?
P まず第一に、なぜ前に煙草を吸ってたのかわからないの。私は、15歳から24 歳まで、一日一箱吸ってたわ。友達が、私に煙草をやめさせようと一生懸命だっ たけど。マドンナまでが、やめなさいって言ったわ。やってみたらね、多くの人た ちが煙草をやめる時に経験する禁断症状が、私には全くないってことがわかった の。結局、簡単にやめることができちゃった。煙草をやめるわ、ノン・スモーカーにな るわって、宣言したのよ。禁煙についての考え方が変わったの。とても簡単なこ とだとわかったのよ。役で煙草を吸ったからといって、これから先、煙草を吸う つもりなんて全然ないわ。
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