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『バットマン ビギンズ』モーガン・フリーマンと監督、プロデューサー独占インタビュー

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『バットマン ビギンズ』モーガン・フリーマンと監督、プロデューサー独占インタビュー

取材・文・写真:FLiXムービーサイト

バットマンの誕生を描くエンターテインメント超大作『バットマン ビギンズ』。バットマンに戦闘ツールを提供するフォックスを演じたモーガン・フリーマン、本作でメガフォンをとった『メメント』『インソムニア』のクリストファー・ノーラン監督、そしてプロデューサーのチャールズ・ローブンとエマ・トーマスに映画に関するさまざまな話を聞いてみた。

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モーガン・フリーマン

■残念なことに仕事だけの関係

Q:あなたが演じるフォックスとクリスチャン・ベール演じるブルースの間の信頼関係はどのように生まれたのでしょうか?

誰でも人と会った時に第一印象を持つよね。フォックスは子供のころのブルースを知っていた。でも成長したブルースに再会して、その印象が変わる。フォックスは彼にいろいろな質問をする。その受け答えからブルースが何を考えているのかが分かり、自分に重要な仕事と責任を与えようとしていることに気づく。そこから2人の間に信頼関係が生まれたと思うよ。

Q:映画同様、ブルースを演じたクリスチャン・ベールと意気投合できましたか?

悲しいかな、僕と君の関係と一緒だよ。僕と君はインタビューで出会い、楽しく話しても、今晩食事をするわけではないだろう(笑)。あくまでも仕事だからね。同じように、映画の中のシーンも映画の中のことに過ぎないのさ。特に僕の出演シーンは限られていた。僕の場合、イギリスでわずか10日間の撮影だったからね(笑)。残念なことだけど。

■空間を移動できる装置がほしい

Q:フォックスは発明の天才という役でした。もしモーガンさんがフォックスのようになんでも発明することができたら、何を発明したいですか?

空間を、宇宙を移動できる装置を発明したいね!

Q:これまでさまざまな監督とお仕事をされていますが、今回メガフォンをとったクリストファー・ノーランはどんな監督でしたか?

彼は知識があり、効率的に作業をする人だった。自分が何を求めているのか、どうやったら手に入るのか、それをちゃんと理解していた。彼との仕事はとてもやりやすかったよ。監督によっては、何回も何回も撮り直す人もいる。俳優たちはぐったりだ(笑)。彼はそんな監督とは違っていて、とてもスムーズに仕事ができたよ。

■日本人は丁寧すぎて怖い

Q:4度目の公式来日ということですが、モーガン・フリーマンさんにとって日本はどんな国ですか?

黒澤監督の作品をたくさん観た。そして15世紀に生きた将軍についての本も読んだ。そこで日本の文化がヨーロッパなどの文化とまったく違うものであることを実感した。もちろん文化は当時から変わっているだろう。それでも現代の日本の社会には、礼儀正しさと武士道の精神が残っていると思った。例えば包装の包み一つをとっても、とても丁寧だ。昔は怖く思ったけど(笑)、今はとてもすばらしいと思っているよ。日本について語り出したら止まらないね。時間がないのが残念だ!

クリストファー・ノーラン監督

■バットスーツを着てみようとした

Q:監督自身は3つの顔(バットマンとしてのブルース、プライベートのブルース、表向きの顔のブルース)を持つブルースの生き方をどう思いましたか?

誰もがTPOに応じて、さまざまな顔を使っていると思う。仕事場の自分、家族といる時の自分という感じにね。僕自身もフィルム・メーカーとして多くの人に出会う時、ブルースほど極端ではないけど、いくつかの顔を使い分けている。そしてブルースが3つの顔を持つことで生じるジレンマも、僕は理解することができた。きっと観客の皆さんも共感できると思うよ。

Q:監督自身はバットモービルを運転したり、バットスーツを着用しましたか?

バットスーツは着てみようとした。でも着用するのにどんなに大変だったかを知って、あきらめた(笑)。バットモービルは運転したよ。とても楽しかった!
あと僕の居場所はカメラの後ろと心得ているけど、実は僕の手がスクリーンに数か所、登場している。何かを動かすシーンだ。人にやってもらうより、自分でやった方が的確にできるからね。

Q:映画にはさまざまな小道具や大道具が登場しますが、実生活で使いたいと思うものはありましたか?

それはやはりバットモービルだろう! あれはとても実用性も高く、運転もしやすい。街中をバットモービルで走れば目立つことは間違いないし、僕は欲しくてたまらないよ(笑)。

製作チャールズ・ローブン&製作エマ・トーマス

■すばらしい集中力の人

Q:2人から見たクリストファー・ノーラン監督とは?

エマ・トーマス:クリス(クリストファー・ノーラン)は自分が何をしたいの分かっていて、それをできる監督なの。脚本にあるシーンがすべてちゃんと入っている、というのは奇跡に近いわ。彼はすばらしい才能を持った監督よ。クリスとは学生の頃から一緒で、今は彼と結婚しているけど、その頃から彼は集中力があり、すべてを頭の中で描いてからセットに行くの。そして欲しいものを全部得て帰ってくるのよ!

チャールズ・ローブン:僕もクリスとこの映画で一緒に仕事をして、エマのいうとおりすばらしい集中力を持った人だと気づいたよ。1回やればそこですべてをやり終えてしまう。これ以上望めないほど完璧な監督だね!

Q:主演にクリスチャン・ベールを起用することになった一番の決め手は?

エマ・トーマス:今までよりも若いバットマンを演じてもらうために、若い俳優を探していたわ。そしてブルースのキャラクターもバットマンと同じぐらい重要だった。若くて、心理的な旅を演じられる、幅広い演技力を持った俳優を探していたの。クリスチャン・ベールは私たちが候補の1人として挙げ、5人の俳優でスクリーンテストをして、彼に決めたのよ。だって彼は私たちが望んでいたものをすべて持っていたから! 彼によって新たなバットマンが誕生したと思うわ。


インタビュー中、笑いが絶えなかったモーガン・フリーマン。真面目な顔でさらりと冗談を言うクリストファー・ノーラン監督。そして監督の奥さんであり、彼の才能をリスペクトしてやまなかった製作のエマ・トーマスとチャールズ・ローブン。一流のフィルム・メーカーとキャストが集結し、誕生した映画であることを実感できるインタビューだった。

『バットマン ビギンズ』は6月18日より丸の内ピカデリー1ほか全国松竹・東急系にて公開中。

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