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『ワールド・トレード・センター』ニコラス・ケイジ

今週のクローズアップ

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今週のクローズアップ ニコラス・ケイジ

 週末に公開される話題の映画の中から、気になる人物をご紹介します。今週は、10月7日公開の『ワールド・トレード・センター』に出演するニコラス・ケイジをクローズアップします。オスカー俳優として、超ベテランの風格漂う彼ですが、意外にもまだ42歳。コメディーからホラー、アクションまで何でもこなし、善玉も悪玉もこなす曲者俳優はどんな人なのでしょうか?
誰もが知ってる、最強の映画一族出身
 

 ドイツ人の血筋の父と、イタリア人の血筋の母との間に生まれた、ニコラス・ケイジ。これは芸名で、本名はニコラス・キム・コッポラ。言わずと知れたコッポラ一族のひとりなのは有名ですよね。2人の実兄は映画監督と俳優、叔父は映画監督のフランシス・フォード・コッポラ。叔母は女優のタリア・シャイア。姪のソフィア・コッポラ、甥のロマン・コッポラ、従兄弟のジェイソン・シュワルツマンら親族総出で映画界へ進出中。


 そんな名門一族の彼も、スクリーンデビューはオーディションでショーン・ペンに破れ、セリフなしの端役でデビュー。たとえ主役を得ても“コッポラ”という名の、七光りに見られるのがイヤだー! と、デビュー後まもなく本名からニコラス・ケイジに改名をしたのでした。どこの国でもどんな世界でも、「七光り」はイヤだという気持ちは同じですね。


 その数年後、バンドが解散して途方に暮れていた、あるイケメンギタリストをエージェントに紹介したニコちゃん。それは、今でも仲良しのジョニー・デップ。それより、ジョニーがニコちゃんより年上という事実に驚きです。ジョニー・デップやキアヌ・リーヴスと同世代のニコちゃん……外見があまりに貫禄ありすぎじゃありませんか!?

 
「ニコちゃん21歳、フッサフサ」
Ron Galella / WireImage.com / MediaVast Japan
筋金入りの電車男!?
     

 エルヴィス・プレスリーや、クラシック・カー、ワインなどのコレクターとして有名なニコちゃん。サメやワニ、トカゲといった動物をペットにしたりと、お金の使いどころが庶民とは違います。何と言っても、大のアメコミファンとして映画界でも超有名。ニコちゃん邸にはかなりの蔵書があるらしい。芸名である“ケイジ”もアメコミヒーローのルーク・ケイジにちなんで付けたっていうから、誰もが認めるオタッキー。2004年に再々婚したアリス・キムとの間に生まれた男の子には、『スーパーマン』から名前をいただき、カル=エルと名付けてしまったから、相当イタイ、この男!


 今や幻となった、ティム・バートン版『スーパーマン』の出演を心待ちにしていたニコちゃん。年々後退する生え際が原因かどうかは分かりませんが、今までも『コンスタンティン』『スパイダーマン』などへ出演したくてたまらなかったようです。しかーし、最近やっと『ゴーストライダー』(原題)でコミックヒーローを演じる願いがかなうこととなりました。元々は親友ジョニー・デップが主演する予定だったのですが、主役横取りのニコちゃんです。

 
「額の上昇はとどまるところを知らない」
Jim Smeal / WireImage.com / MediaVast Japan
ちょいワルおやじの女性遍歴
   

 ビバリーヒルズ高校に通っていたニコちゃん。さぞかしリッチな青春を送っていたかと思えば、ほとんどの高校生が自分の車で学校に通うという中、ニコちゃんはバス通学をしていたので女の子にもてなかったそうです。しかし、イタリアの血が流れる伊達男。3度の結婚を経験してます。1度目の相手はパトリシア・アークエット。彼女とどうしても結婚したかったニコちゃんは、彼女が欲しいと言った「ライ麦畑でつかまえて」の著者のサインを2000ドルで買ったというのは有名な話。2度目のお相手は、エルヴィス・プレスリーの娘でマイケル・ジャクソンの元妻リサ・マリー・プレスリー。結婚3か月後には離婚申請……。父エルヴィスに結婚を祝福して欲しいと、2人はエルヴィスと交信できることを願い霊媒師のもとに通いつめていました。霊媒師いわく「2人が送った精神的な書信はすべてエルヴィスの元には届かず戻って来た」とのこと。それがスピード離婚の元凶?


 そして、リサと離婚した約3か月後には現在の妻、アリス・キムとスピード結婚。韓国系アメリカ人で20歳も年下の若妻! 息子カル=エル君も誕生し、自らを“ケさん”と言ってみたりと、ニコちゃん超ラブラブです。ちなみに、『ワールド・トレード・センター』のオリヴァー・ストーン監督の奥さまも韓国人だそうですよ。


 結婚はしなかったけど、ニコちゃんとクリスティーナ・フルトンとの間には息子ウエストン君がいます。せっせと養育費を払うニコちゃんです。

「ウエストン君とアリス夫人と“ケさん”」
Albert L. Ortega / WireImage.com/ MediaVast Japan
役者魂見せまっせ!
   

 コッポラ監督の甥という名に負うことなく、意欲的にさまざまなタイプの映画と役柄に挑戦し続けるニコちゃん。役作りにかける時間と研究熱心さはハンパないです。麻酔なしに歯を抜いてみたり、本物のゴキブリを食べたり。


 10月7日公開の『ワールド・トレード・センター』では、かなり痩せ、ヒゲをたくわえたニコちゃん。これも役作りかと思ったら、念願かなったコミックヒーロー『ゴーストライダー』(原題)の撮影のために減量し、そのまま本作の撮影に入ったから、痩せてるんだ~♪ とコメント。なんだ、そりゃ!


 以前、コッポラ監督からマーロン・ブランドの「気にしたら、顔に出てしまう」という言葉を教えられたそう。ささいなことでも気にしてしまうニコちゃんは、「心で気にしながらも、顔には出さない」をモットーに、本作でも残された家族のこと、部下のことを、自分のことを気にしながらも、寡黙だが正義感に燃える警官・ジョン・マクローリンを演じています。オスカー俳優のいぶし銀の演技は、ぜひ劇場で確かめてください!

「超真剣」
文・構成:シネマトゥデイ編集部

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