2006年の1本目は、大沢自身もとにかく気に入っていると話していた『子ぎつねヘレン』。子どもから、お年寄りまで年齢を問わず楽しめるこの映画は、田津実のベストセラー「子ぎつねヘレンがのこしたもの」を映画化した物語。
本作で大沢は、超ぶっきらぼうだけど根は優しい、獣医さんバージョンの赤ひげ先生・矢島を好演。インタビューで「子供の目線から見て、あんな大人がいたらすてきだろうな、と思うような大人を演じました」と話したとおり、乱暴な言葉づかいをしながらも温かさを持った“かっこいいお兄ちゃん”矢島は、子どもからも動物からも好かれるナイスなキャラです。そして、この矢島さんは彼氏としても百点満点! というのも、松雪泰子が演じるでシングルマザーの恋人の息子を預かってくれちゃうんですから。「しょうがねえなあ~」なんて言いつつワガママを聞いてくれる矢島はとってもすてきです!
大沢自身も「子どもも動物もすごく好きだから楽しかった」との言葉どおり、子どもと動物に囲まれている表情は、とにかく和やか! しかも動物を扱う様子は、本物の獣医さん並みの手際の良さを見せています。それもそのはず! 実は、これまでの飼ったことのあるペットがリスに、犬に魚に、オウムにと、王国並みのペット歴を持った動物好きなムツゴロウ大沢。インタビューでは「おれんちのオウム、ラーメンが好きで10円玉が嫌いだったの」とよく分からないペット自慢(?)に走っていました。そんな根っから動物好きな大沢が、演じる獣医“矢島”は、傷ついた動物も、傷ついたひとも放って置けない愛にあふれた男なのです!
|