 (スタンリー・ネルソン)よく聞かれる質問なんですが、答えながらも、私自身でさえ本当の理由がなんだったか不確かなんです。私の妻のマルシア・スミスは、この映画の脚本を書いているんですが、彼女が3年前に、ピープルズ・テンプルの信者だった人々の話をラジオで聞いたんです。
その放送は、大量自殺の事件から25年後の時で、妻に『あなた、彼らの話を聞かないと駄目ですよ! 全く信じられない話だから』と言われたんです。彼ら信者の言葉は、われわれの知っている話(メディアや歴史事実として取り上げられたもの)とは、全く異なったものでした。実際私自身も、一般が知っている事しか知りませんでした。
それは、ピープルズ・テンプルの信者900人以上が、南米のガイアナで、気違いじみた教祖のジム・ジョーンズとともに青酸カリ入りのソフトドリンクを飲んで自殺したということです。それからラジオで聞いた信者の話の違いをゆっくり考慮し始めたある時に、年を取った黒人と白人が一緒に写っている信者の写真を見たんです。
その時に、「一体どうしたんだろうか?こんな落ち着いて見える老人が、こんなカルトじみた宗教に改宗したのだろうか?」と感じたんです。そして、その他にも若いヒッピーやアフロの連中も写っていたんです。それから、ジム・ジョーンズがエルビスみたいにサングラスをかけている写真を見て、徐々にこの題材に惹(ひ)かれていったんです。 |