レオ&スコセッシ監督の初仕事は2001年製作の『ギャング・オブ・ニューヨーク』。『スター・ウォーズ
エピソード1』の出演に興味を示したというレオでしたが、『ギャング~』との撮影スケジュールがダブることが判明。どちらに出演するのか、ファンはヤキモキ……そして、レオが選んだのはスコセッシ監督との仕事でした。
スコセッシ監督というと、『タクシードライバー』で1976年カンヌ映画祭パルム・ドールを受賞して以来ロバート・デ・ニーロとのコンビで数々のヒット映画を製作。1986年『アフター・アワーズ』で同映画祭で最優秀監督賞を受賞。1990年『グッドフェローズ』でヴェネツィア映画祭銀獅子賞を受賞。2003年には『ギャング・オブ・ニューヨーク』でゴールデングローブ賞最優秀監督賞に輝きました。アカデミー賞ノミネートは6回。代表作は数知れず、泣く子も黙るアメリカ映画界の巨匠ですが、まだオスカーを手にしていません。
そんな巨匠と初仕事をしたレオ。当時、監督は「彼はマーロン・ブランド、モンゴメリー・クリフト、ジェームズ・ディーンらの流れをくむタイプの役者だ。彼ほど膨大な感情の範囲を演じられる俳優はいないよ」と大絶賛! 見事な演技をみせたレオでしたが、アカデミー賞主演男優賞には主演のレオではなく、まさかまさかの共演者ダニエル・デイ=ルイスがノミネート。そのほかの映画賞もしかり。ダニエルがスクリーンにカムバックした作品であったことと、その演技力が圧倒的だったことが理由でしょう。
『タイタニック』以降、レオ本人が商品扱いされてしまい「アイドルアクター」から抜け出せない日々……そこから、ひょいっと抜け出すきっかけをくれたスコセッシ監督。レオにとっては救世主。そして、スコセッシ監督の寵愛はロバート・デ・ニーロからレオへ変わったのでした。
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