『アドレナリン』ジェイソン・ステイサム

　波乱万丈な人生を送っているジェイソン・ステイサム！　1972年、イギリスのロンドンで生まれたジェイソンは、これまで生きてきた35年の間に3人分ほどの人生を歩んでおります。
まずはジェイソン、高飛び込みの選手でした。それもただの選手ではなく、16歳のときからオリンピックのナショナル・チームに所属しているほど、レベルの高い選手！　オリンピックにも出場して、最高世界12位というすごい記録を持っています。優れた運動神経と、強靭な肉体は、このときに養われたものなのですね。今でもパパラッチされる写真には、プールや海の絶壁からぴょーんと飛び込むジェイソンの姿が……。35歳になっても、まだまだ現役？　のジェイソンなのです。

　そんなジェイソンは、1992年の世界大会を機に飛び込みを引退。その後は、ファッションモデルとして活動したり、闇市の商人（……といってもよくいる路上であやしいものを売ってる兄ちゃんです）をしたりして過ごしていました。マドンナのだんなでもあるガイ･リッチーと出会い、世界中から絶賛された『ロック、ストック＆アンド・トゥー・スモーキング・バレルズ』に出演しなかったら、今ごろはまだまだバナナの叩き売り（？）だったのかも……。今やハリウッド映画の主役を張っているジェイソン！　人生は何があるか、本当に分からないものですね！

　イギリスの天才監督ガイ･リッチーに見初められ、『ロック、ストック＆トゥー・スモーキング・バレルズ』のベーコン役でデビューしたジェイソン。コワモテのユニークなキャラクターで、イギリスのみならず、ハリウッドからもいち早く注目を浴びました。それでも、なぜか本作で出世した監督のガイ・リッチーと間違えられることが多く、ニューヨーク・タイムズを含めて複数のメディアで、ガイの誕生日をプロフィールに載せられてしまったこともありました。それでも『ロック・ストック～』のあと、ガイ･リッチーがハリウッドの大スター、ブラッド・ピットと組んだ『スナッチ』で、ブラピに負けない個性派ぶりを見せつけると、誰も誕生日を間違えなくなりました！

　イギリス英語のみならず、アメリカ英語だって自由に操るジェイソンは、ハリウッドに進出！　2002年には、リュック・ベッソンが製作・脚本を担当した『トランスポーター』の主役に抜てきされます。本作でジェイソンは、クールな運び屋の主人公フランク・マーティンを熱演して、映画は全米興行収入第1位を記録！　2005年に公開された続編『トランスポーター2』も、大ヒット。本作で、持ち前の運動神経を最高に発揮して、カースタントも、ファイトシーンも余裕でこなしたジェイソンは、ハリウッドのアクション・スターとしても実力を認められることとなりました。

　元は飛び込みのスター選手！　どの映画でも分かるように、ジェイソンのお腹にはいつでも美しい6パックの腹筋を拝むことができます。
頭のほうは、少しさびしくたって大丈夫！　十分色男のジェイソンには、7年間付き合っていたケリー・ブルックというモデルの彼女がいたんです。ケリーは、ジェイソンよりも7歳年下のスタイルも抜群な美女！そんな彼女に、ジェイソンは“ベタぼれ”な様子でしたが、交際7年目にケリーが映画『サバイバル・アイランド』に出演したとき、悲劇は起こりました……。本作の主演で、『タイタニック』ではケイト・ウィンスレットの婚約者を演じていたビリー・ゼーンに、大好きなケリーをとられてしまったのです。
　しかもこの作品でのビリーは、ジェイソンと同じく頭髪の寂しいキャラクター。髪型が同じビリーに恋人を取られ、されには婚約までされてしまったジェイソン。心の傷は計り知れません。
　ですが心配はご無用！　『トランスポーター』の撮影中には、なんとハリケーンに襲われ、ジェイソンはホテルに缶詰状態となってしまったそうですが、その間中ジェイソンは、新しく出来た彼女とずうっと一緒にいたそうな。新しい恋人とホテルに缶詰なんて……、さぞやアドレナリンも放出されたことでしょう。

　ハリウッドに彗星の如く現れたポスト“ブルース・ウィリス”と言われているアクションスターのジェイソンが今回挑戦した映画は、仕事もプライベートもアドレナリン指数マックスの彼にぴったりな『アドレナリン』！
体内のアドレナリンが減ると即死するという毒を盛られた、腕利きのスナイパー役を、迫力たっぷりに演じています。
この作品でもジェイソンの魅力は爆発！　ガイ・リッチー仕込みのシニカルでコミカルな演技を見せつつ、危険でセクシーな魅力も全開！　なんてったって、ロスのチャイナタウンのど真ん中であんなことやこんなことをしちゃうんですから！　そりゃあ、アドレナリンも出まくりです。

　アクションもコミカル演技も、セクシー演技も、パーフェクトにこなす“アドレナリン指数200パーセント”のイイ男、ジェイソン・ステイサムがロスの街を駆け抜ける『アドレナリン』は、映画館を観たあと、観客までがアドレナリンが全開になっちゃうすごい映画！　「最近、めっきり興奮していないわ……」なんてぼやいているあなた……、大画面で『アドレナリン』を楽しんで、ガッツリとアドレナリンを上げましょう！