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夏といえば映画の定番ジャンルは、やはりホラー。しかしコワいのは苦手と、敬遠してしまう方も多いのではないだろうか。確かにホラー映画はコワい。にもかかわらず、このジャンルに根強いファンが存在するのは、そこに面白さがあるからだ。そもそも、それが本当に恐ろしいものであるならば、誰も観たいとは思わないじゃないか!
じゃあホラーの面白さって、一体何? 例えば怖がっている自分を楽しむこと。「この程度なら全然平気」「こりゃ、ちょっと怖えー」など、そんな自分の反応を冷静に観察してみると意外な発見があるものだ。また、目の前で繰り広げられる状況を見下ろしてみるのも楽しみの一つ。劇中のキャラのように、実際にゾンビに追いかけられたらそりゃ怖いだろうが、ゾンビに追いかけられるという状況だけとってみたら、何だかファニーな気がしてこないか? 良質のホラーにはコメディーの要素が少なからずあり、恐怖を通り越して笑ってしまうものなのだ。
いずれにしても怖い、怖いと思いながら観るより、一歩引いた客観的な目線で観ると、また違った見方ができるはず。ここでは3つの切り口から、そんな面白さを探ってみたい。
セレクト・文/相馬 学 |
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