4月29日より公開の『キッズ・オールライト』は女性カップルに2人の子どもの家庭。実際アメリカには、女性カップルが子どもを持つ家庭は存在します。そのケースでは、知り合いの男性カップルのそれぞれがお父さんで、2組の男女の片方はそれぞれ医者というもの。経済的に裕福というのは同性カップルではかなり重要なのです。
さて、映画に話を戻すと『キッズ・オールライト』でも片方の女性は医者という設定。スウェーデン映画など観ても、同性カップルが子どもを養育するにはお金と社会的地位は重要なのだと感じます。本作では、2人の子どもたちが自分の父親を捜すため精子バンクに問い合わせてからが問題。互いの了解が得られれば会えるというのがアメリカらしいですが、昨今、匿名性が低くなったため、精子提供者が減っているといわれています。
作では、隣近所との関係があまり描かれておらず、家庭問題にフィーチャーされています。シリアスになり過ぎない作りで、息子が2人の母に「レズなのに何で男同士のビデオ観るの?」なんて尋ねるシーンも、普通に笑えます。この映画は、子育てをし成長した子どもを持つレズビアンカップル家庭という、変わったシチュエーションですが、「母/父親が誰なのか」「見たこともない母/父に会ってみたい」ということは同性愛者の元で育っている子どもに限らない話。家族を愛することって? 家族と向き合うことって? を投げかけるハートフルな1作です。
本作は、同性愛者擁護団体GLAADが主催する第22回GLAADメディア賞長編映画(拡大公開)部門ノミネート作。 |
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和気あいあい(?)
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