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ジム・キャリーがゲイを演じた新作が、日本よりも9か月遅れてようやく12月にアメリカで公開!

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(左から)共同監督のグレン・フィカーラとジョン・レクア
(左から)共同監督のグレン・フィカーラとジョン・レクア

 実在したIQ169の天才詐欺師をジム・キャリーが演じて話題になった映画『フィリップ、きみを愛している!』について、共同監督のグレン・フィカーラジョン・レクアが語った。

ジム・キャリー出演映画『フィリップ、きみを愛してる!』場面写真

 同作は、妻と1人娘のいる幸せな家庭の夫だったスティーヴン(ジム・キャリー)が、ある日交通事故にあい人生観が変わってしまい、自分の生きたかったゲイのライフスタイルを謳歌する。だが、そのライフスタイルにはお金が掛かると知り、詐欺をし始めたが、すぐに保険金詐欺で刑務所に入れられる。ところが、そこで出会った金髪の青年フィリップ(ユアン・マクレガー)と恋に落ち、彼を喜ばすためにあらゆる行動を取るが、果たしてそれはフィリップの望むことなのか? ジム・キャリー特有の痛快コメディで、現在も服役中のスティーヴン・ラッセルの実話のストーリーを基に制作された作品だ。

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 実在するスティーヴン・ラッセルについてジョンは「彼は、なかなか掴みどころのない人物なんだ。その例として、ある雑誌の記者がスティーヴンに取材しようと思って、その許可を得るために、彼の入っている刑務所をインターネットで検索したら、彼の本名であるスティーヴン・ジェイ・ラッセルの名前がなくて、スティーヴン・L・ラッセルという違うミドルネームしか出てこなかったんだ(笑)。要するに、彼は名前でさえも刑務所内で嘘を付き通しているんだよ……(笑)。ただ彼は、性格上の欠点を持っていて、その欠点が自分を苦しめてしまっているんだ」とスティーヴンの性格を説明した。

 脚本についてグレンは「まず、スティーヴンの原作を読んだときに、脱獄の話や囚人の話が含まれていて、これなら(ジム・キャリーが)告白する形のナレーションができると思ったんだ。ただ、より斬新な脚本にすることができたのは、人々の期待にこたえるために、くだらないことをしてしまうこの詐欺師スティーヴンのキャラクターを利用して、観客も騙してしまおうと思ったことからだった。だから、初めて刑務所に入ったときのカメラワークは、誰もがジム・キャリーの視点だと思っているが、実はジムと同部屋の囚人だと後で気付かされる。ある意味、この映画を通して観客もジムの詐欺の犠牲者になっているんだ」と個性的な脚本の裏には、熟考されたアイデアがあったようだ。

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 同作は、日本で3月にすでに公開されているが、製作国であるアメリカでは、なんとようやく12月に公開されることになった。「この作品のプレミアは、2009年のサンダンス映画祭で行われたが、2008年のリーマン・ブラザーズの破綻の影響で、その年のサンダンス映画祭で買い付けされた作品は、非常に少なかったんだ。それでも、なんとかある配給会社を通して公開することになったが、最初4月の公開予定が、彼ら配給会社の気持ちの変化で7月になり、さらに配給問題で配給会社と我々が法廷で争ったりして、結局配給会社ロードサイド・アトラクションズを通して、ようやく12月に公開できることになったんだ」とグレンは述べ、さらにジム・キャリー作品でなかったら、日の目を見ることさえなかったかもしれないと付け加えた。

 最後に、1年間かけて執筆された脚本を読んだジム・キャリーは、翌日に出演を承諾したうえに、出演料も下げて参加していたようだ。映画は、愛のために脱獄と詐欺を繰り返す興味深い男を描いた作品で、ジム・キャリーのファンには、必見の作品に仕上がっている。

 (取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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