図体は大きいけれど心優しいサリーと、体はちっちゃいけれど口の達者なマイク。今や世界中の人々に愛される凸凹コンビはどのように誕生したのでしょうか? 『モンスターズ・インク』でキャラクターデザインを担当したリッキー・ニエルバさんは、「サリーは熊を参考にしたよ」と明かします。ただし、初期段階のものは最終的なものとはかなりデザインが違っており、子どもたちを怖がらせる“怖がらせ屋”のモンスターということを意識した風貌だったとか。

「ええ、これが?」と思わず声を上げてしまいそうですが、最初サリーはこんな感じだったのです。何というか、とても恐ろしい……こんなのが夜、子ども部屋にやって来たら、大人でも見ただけで泣きだしてしまいそうです。
これではさすがに「子どもたちに好きになってもらうことは難しい」ということで、もう少し愛らしさを感じさせるデザインに変更され、こうなりました。

それでもまだ、角のあたりが悪魔っぽいですが、かなり現行のデザインに近いことがわかります。

これが現在のサリーです。
青い毛並みに水玉模様があしらわれていたり、とてもキュートな仕上がりになっています。
完成した作品を観ているだけではわかりませんが、いろいろな試行錯誤があるんですね。
一方で、大きな目玉が印象的なマイクについて、ニエルバさんは「カエルを参考にしたり、果物のライムやオレンジみたいなものをイメージしたりもしたよ」とのこと。一つ目という構想は当初からあったようですが、こちらも最初は毛が生えており、現行のものとはかなり印象が異なります。
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色も現在のようなグリーンではなく、紫です。 |
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色がグリーンになっていますが、まだワイルドな感じです。 |

これが現在のマイク。かわいいですね。
最終的には毛がなくなり、もう少しマスコットめいた現在のキャラクターに仕上がるわけですが、初期デザインのようなサリー&マイクだったら、いったいどんな物語になっていたんでしょうか? 知りたいような、知りたくないような……。 |