「クレヨンしんちゃん」制作アニメスタジオに潜入!画コンテ&イメージボードを激写!
現在シリーズ最新作『映画クレヨンしんちゃん 爆睡! ユメミーワールド大突撃』が公開中の「クレヨンしんちゃん」は、どうやって作られているの? ということで、同作を制作しているシンエイ動画さんに行ってきました。(編集部・井本早紀)
◆『しんちゃん』の画コンテ

『映画クレヨンしんちゃん 爆睡! ユメミーワールド大突撃』の画(え)コンテ。うーん分厚い! 画(え)コンテの表紙部分は制作進行の人がデザインを担当しているのだそう。センスが問われますね!

画コンテの中身。こちらは高橋渉監督が担当した冒頭部分。劇団ひとりさんの脚本では、ひろしがスパイアクション的にある企業から秘密を奪い去って、ジェットスーツでビルの中を抜けていく……という『007』や『ミッション:インポッシブル』シリーズのような活躍が描かれていたそう。ですが、「ひろしならもっとバカっぽくても大丈夫」という監督のアイデアから、ホステスの名刺を武器に戦うスーパー社長になったそうです。

画コンテにはカメラワークやキャラクターの動きについて詳細に描かれているものもあります。

そしてしんちゃんのおケツも。


こちらはレイアウト。

背景とキャラクターは別々です。カメラの位置を決めて、画コンテにある芝居のアタリを描いていきます。

◆キャラクター設定&コンセプトアート

キャラクター設定画像。大勢のアニメーターが参加しているので、しんちゃんはうつむいたときに目が見えるのか、この角度のときに足や手はどのくらいのサイズになるのかなどの細かい設定を共有しています。


指示は細やかです……!

こちらは画コンテも担当した三原三千夫さんのイメージボード。

かっこいい……!




◆監督たちのデスク

監督たちのデスクへ。

こちらは高橋監督のデスクです。花の図鑑や色彩図鑑など本棚には参考資料がいっぱい。本作のキーキャラクター・サキの髪の毛は、ヒオウギの花の実であるヌバタマからイメージしたのだそう。
デスクで原画をチェックする監督。




たった3秒のカットでも7~80枚の動画が必要とされたりするのだそう。その中で気になる箇所があった際には、緑の紙を使って指示を描き込みます。

どれだけの枚数チェックすることになるのやら……。
◆色のコントロールもしっかり!

こちらは仕上げの場所。複数のスタジオに、間違いなく色を塗ってもらうために指示を出しています。

ということで、プロの技をさく裂させてもらいました。通常は映画全体のキャラクターの色のコントロール、色彩設計を担当されている今泉ひろみさんですが、今回は真っ白なしんちゃんを一から塗ってもらいました。それぞれ基本の色が用意されているんですよ。


はい! ここになるまで20秒かかりません!
美しいプロの技が結集している『映画クレヨンしんちゃん 爆睡! ユメミーワールド大突撃』は現在公開中! スタッフの愛を感じてみてくださいね。