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『僕らのごはんは明日で待ってる』中島裕翔インタビュー

本当の自分とアイドルとしての自分にはギャップがある

『僕らのごはんは明日で待ってる』

瀬尾まいこのロングセラー小説「僕らのごはんは明日で待ってる」を、『箱入り息子の恋』市井昌秀監督が映画化。高校生のときに出会った男女の7年にわたる恋を、みずみずしく、切なく描いた青春ラブストーリーだ。主人公の亮太を演じたのは、初主演映画『ピンクとグレー』での演技が絶賛され、Hey! Say! JUMP のメンバーとしても活躍する中島裕翔。作品ごとに新しい魅力を開花させていく彼が、役づくりの思い出や俳優業の醍醐味について語った。(取材・文:石塚圭子)

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■食生活で気を付けていること

『僕らのごはんは明日で待ってる』

Q:食事をするシーンでの所作がきれいでした。あの食べ方は普段通りですか?

お芝居として意識はしていました。食事のシーンは、観ている人に「亮太って、本当にきちんとしている人なんだなぁ」と感じさせなければいけない部分だったので。例えばフライドチキンを食べるシーンでは必ず1回手を拭いてからテーブルの上のノートを触るとか。そういうしぐさは意図的に入れました。

Q:白いごはんを食べるシーンも印象的でしたね。

今回は撮影前の衣装合わせのときに“ごはんの食べ方”のチェックもあったんです。炊いたごはんとお茶碗と箸が用意されていて、監督に「じゃあ、食べてください」と言われて。ちょっと身構えたけれど、問題なくクリアできてホッとしました。「箸の持ち方がよかった」と言っていただけて。自分でも、たまに箸の変な持ち方をしている人を見るとはがゆくなったりするので(笑)。両親の躾に感謝だなと思いました。

『僕らのごはんは明日で待ってる』

Q:日常の食生活の中で気を付けていることは?

食事のときは野菜から食べています。炭水化物の前に野菜を摂ると、糖分の吸収を抑えられるので。ただ自分では、もう少し太りたいなとも思っていて。バラエティー番組で柔道の選手に会ったときに「どうやって体を大きくするんですか?」って聞いたら「やっぱりごはんですね」と。普段は少食でロケ弁も残しがちなので、もっと白米を食べなきゃなぁって思っています。

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■ネガティブな主人公に共感

『僕らのごはんは明日で待ってる』

Q:市井監督は、中島さんの「もともと、陰や深みを備えている」ところが「たそがれている人」である亮太役にぴったりだとおっしゃっていました。

何をもって陰がある人間だと思われたのかわからないですけど(笑)、亮太を演じていてどこか似ているなぁとは感じました。僕もふとした瞬間に、これまでにあったイヤなこととか失敗してしまったこととか、これからやることに対する不安とかを、よくボーッと考えていたりするので。

Q:いわゆる普通の青年を演じる上での難しさは?

今回の役づくりは、「中島くんのままでいいから」という監督のリクエストのもと、自分の中にある亮太の共感できる部分をどんどん広げていくことで亮太になるという感じでした。結構素の自分をさらけ出さなければいけなかったので最初はすごく恥ずかしかったですし、怖かったです。

『僕らのごはんは明日で待ってる』

Q:亮太に共感できる部分とは?

やる前からネガティブに考えちゃうところかな。最初に不安要素をいろいろ見つけてはうまくいかないっていう方向で考えてしまうんですよね。亮太が小春(新木優子)と付き合う前に、別れるときのことを考えて「失うときの悲しみの方が絶対的に大きいから、好きになるのが怖い」と告白する気持ちはすごく共感できます。想いの伝え方としては不器用だけど、亮太の場合はその不器用さがかわいらしいというか(笑)。

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■「アイドル」と「俳優」の違い

『僕らのごはんは明日で待ってる』

Q:アイドルとしての自分と、普段の自分ではギャップがありますか?

かなりあると思います。踊ったり、歌ったり、キラキラ輝こうとするアイドルとしての自分も、俳優業のようにどこか演じている部分があるのかなぁって。でもそれは楽しんでいることですし、コンサートに来てくださるファンの方々もそういう姿を求めていると思うので悪いことではないかなと。怖いですけどね。慣れもありますし。簡潔に自分を言い表すことができない、そういう二面性があったりはします。

Q:ネガティブな気分から前に進むときの原動力とは?

落ち込んでいる日だったら好きな音楽を聴いたりして気分を上げてがんばるようにしています。結局、その場に立たされたらやるしかないんです。何事も。わかりやすく言うと、バラエティー番組でムチャぶりされたら、たとえウケなかったとしてもやるしかない。そういう瞬間って本当に怖いんですけど。結果がどうであれ、やり切ることはできるかなと。

『僕らのごはんは明日で待ってる』

Q:俳優業のときに心掛けていることは?

アイドルとしてのこだわりを出さないことかな。役を演じるときはその役に徹底しなければいけないと思うので、いくら髪型がダサかったりしても「こういう役だから」と考えるようにしていますね。決まりすぎないように。ビジュアルは大事だとは思うんですけど、お芝居においてはビジュアルではないもので勝負したいという気持ちがあるので。

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■俳優は「人生経験」が物を言う

『僕らのごはんは明日で待ってる』

Q:今回の役を通して、新しく気付いたことはありますか?

俳優業は人生経験が糧になってくるところが多いので自分が“共感できるもの”がすごく必要だなと思いました。共感できないと役のことがまったくわからないときもあるので。もちろんイメージで作る部分も楽しい作業なんですが、もうちょっと酸いも甘いもいろいろ経験した方が人間としても成長するんじゃないかなぁと思います。

Q:現場では積極的にコミュニケーションを取る方ですか?

大事なことだと思っています。今回もシーンによってはスタッフの方に自分から相談してお互いの信頼関係の中で撮影していました。共演者の方たちにも人生の先輩としていろいろ話を聞きたいなと思います。すごく楽しいんです、大人としゃべっている時間が。「あ、そんなやり方もあるんだ」と気付かされることも多いし。オールマイティーに活躍されている俳優さんに対して憧れる気持ちがすごく強いです。

『僕らのごはんは明日で待ってる』

Q:これからどんな役を演じてみたいですか?

これまで割と好青年が多かったので陰のある役にも挑戦してみたいです。もっと暗い過去を背負った役とか正反対に平気で人を殺しちゃう役とか(笑)。いろんな役を演じて自分の可能性の幅が広がったらいいなと思います。

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■取材後記

優しくて繊細だけれど、好きな女性・小春を想う気持ちだけは誰よりも強いという青年・亮太を演じた中島。素の自分が出てしまう恐怖を乗り越え、「自分の中に元からある感情だけで演じる」という新しいアプローチで体現したキャラクターの魅力は、そのまま彼自身の魅力につながっている。アイドルらしからぬ(!?)、自ら認めるネガティブな性格も大いに役者向きと言えるだろう。次は一体どんな表情を見せてくれるのか、今後の活躍から目が離せない。

映画『僕らのごはんは明日で待ってる』は2017年1月7日全国公開

作品情報はコチラ

オフィシャルサイトはコチラ>

(C) 2017「僕らのごはんは明日で待ってる」製作委員会

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