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宮迫博之&蛍原徹
『映画クレヨンしんちゃん 襲来!! 宇宙人シリリ』
夫婦だったら離婚している? コンビだからちょうどいい
『映画クレヨンしんちゃん 襲来!! 宇宙人シリリ』宮迫博之&蛍原徹 単独インタビュー

取材・文:坂田正樹 写真:高野広美

突如、野原家に現れた謎の宇宙人シリリによって子供にされたひろしとみさえ。彼らを元の姿に戻すため、永遠の5歳児「クレヨンしんちゃん」が大冒険の旅に出る! 25周年記念作品『映画クレヨンしんちゃん 襲来!! 宇宙人シリリ』は、宇宙人との戦いを通して親子の絆を描く笑いと涙の感動作。『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦』以来、15年ぶりにコンビとしてゲスト声優を務めた雨上がり決死隊の宮迫博之と蛍原徹が、本作に懸ける思いとともに、長年連れ添ったからこそ抱くコンビ愛について真摯に語った。

■キャラクターは2人をイメージ!?

Q:15年ぶりにコンビで声優を担当した『映画クレヨンしんちゃん』。オファーを受けたときのお気持ちをお聞かせください。

蛍原徹(以下、蛍原):おお、2回目来たー! って感じでしたね。前回よりもセリフがちょっとだけ増えたのが素直にうれしかったです。

宮迫博之(以下、宮迫):前回がもう15年前になるんですよね。今回もコンビでやらせていただけるのはすごく光栄なこと。でも僕、アニメのキャラクターとか、いろいろやってきましたが、だいたいが悪の親玉で(笑)。なんかそういうイメージがあるんでしょうね。

Q:久しぶりの収録現場、前回よりもスムーズにいきましたか? 監督にかなり絞られたともお聞きしています。

蛍原:僕は標準語がしゃべれないんで、監督さんには大変迷惑をおかけしました。もう数え切れないくらいNGを出してしまって……OKをいただいたときも、いったい何がよかったのか、その違いすらわからなかった。

宮迫:今回、僕は悪い宇宙人役だったので、前回(元足軽の野伏役)とまったく違いますから、なかなか比較はできないんですが、アフレコ自体は楽しかったですよ。悪の親玉ではあるんですが、ちょっとコミカルなところもあって、キャラクターが面白かった。

Q:宮迫さんは謎の宇宙人シリリの父・チチシリ役でしたが、どんなイメージで役づくりをされたのでしょう?

宮迫:現場に入る前はコワモテのキャラクターなのかなと思っていたんですが、結構、ユーモアに富んだシーンがあったので意外でしたね。ツッコミのシーンもありましたが、アドリブというか、自分なりの表現でアプローチしながら、あとは監督さんに委ねるという感じですね。アニメならではの演出があると思うので、いろいろ教えていただきながら挑戦しました。

Q:蛍原さんは、シリリと野原一家に近づく謎の男モルダダ役でしたが、いかがでしたか? ちょっとオカッパ風のヘアスタイルが蛍原さんに似ている気もしました。

蛍原:ええー! 似ていますかね? 全然違うような気がするんだけどなぁ。これ、オカッパじゃないですよね。僕はどちらかというと丸っこいですが、モルダダはちょっと細身ですし、怖そうな人やなぁというイメージ。顔面力もありますからね。ただ、僕の場合、キャラクターがどうこういう次元じゃなかったです。とにかく標準語がしゃべれない……役以前の問題で苦しんでいましたから。

■子供の成長が映画に重なる感動

Q:今回は父と子の物語が軸となっていますが、お二人とも子を持つ親として共感する部分、あるいは「クレヨンしんちゃん」の映画やテレビにまつわるお子さんとの思い出などありますか?

宮迫:15年前に参加した『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦』が公開されたのは、息子が生まれた直後。それが今や高校生ですからね。そういった意味では、息子の成長とともにたくさんの作品が生み出されてきたので、感慨深いものがありますね。何作か劇場へ一緒に観に行ったこともありますし。今回の物語でいえば、僕は傲慢な父親役で、全てが自分の思い通りになると思っている。その父親に対してずっと従順だったシリリが、勇気を出して歯向かうシーンがあるんですが、ちょうど反抗期にさしかかった年頃というか、「ああ、子供ってこうやって成長していくものなんだな」と息子に重ね合わせて観ていたら、グッとくるものがありましたね。

蛍原:うちの娘は、しんちゃんと同じ5歳なんですが、言うことも達者になってくるし、やることもすごいし、ある意味最強です。今、ちょうど「クレヨンしんちゃん」を観だしたくらいなんですが、テレビの影響を受ける年頃なので、「しんちゃんの声のお仕事をやることになったよ」ってちょっと自慢すると、娘は大喜びで、「そこにはピコ太郎は出るの?」って聞くんです(笑)。娘は自分の中で、ピコ太郎が今1番なんでしょうね。その次が渡辺直美、さらにその次にブルゾンちえみを気に入っているみたいなんです。たぶん、僕の仕事も少しずつわかってきているようなので「映画のお仕事=ピコ太郎に会える」みたいな。ゴチャゴチャになりながらも興味津々みたいです。

Q:ピコ太郎さんは残念ながら出ていませんが、娘さんにはなんと?

蛍原:「今回の映画にはおそらく出ないと思うよ。でも、次の作品には出るかもしれないね」と夢を壊さないように伝えています。

■コンビだからちょうどいい距離感

Q:今年『クレヨンしんちゃん』は25周年、雨上がり決死隊はそれを上回る結成28年ということですが、今、振り返ってみていかがでしょうか? 若い頃は、お笑いユニット・吉本印天然素材でアイドル並みの人気を博したりもしましたが。

蛍原:20代前半の頃は、歌を歌ったり、ダンスを踊ったり、自分の思いに反することをやらされたりすると、若いから「嫌なもんは嫌や!」みたいな反抗的な気持ちになったりもしましたが、そういう経験があったからこそ、今があるんだなと最近、思えるようになりましたね。

宮迫:芸人の世界だけじゃなくて、生きていく中で、いろんな経験が全てつながっていくので、どれか1つでも欠けていたら、今の自分はないんだろうなと。28年を振り返ってみると、人生って積み重ねなんだなとあらためて思いますね。

Q:やはり初冠バラエティー番組「アメトーーク!」(テレビ朝日系)には特別な思いがありますか?

宮迫:もちろん初冠ということで思い入れはありますが、あの番組は僕らのトークというより、出演者みんなで作る集団芸みたいなもの。その中で、今までくすぶっていた若手芸人がブレイクするチャンスを与える場所になっていることが、何よりうれしいですね。僕らも先輩方のいろいろな番組に出させてもらって、今、こうしてテレビや映画に出られるようになったので。

蛍原:まったく同じですね。始まった当初は、こんなに長く続く番組になるとは思っていなかったので、僕らの軸というか、基盤にもなっていると思うし、大切な番組です。

Q:28年間、共に歩んできたお互いのことをどう思っているのでしょうか? 宮迫さんは単独インタビューなどで「相方は蛍原さんじゃないとダメ」とおっしゃっていましたが。

宮迫:今でこそ司会とか、ドラマとか、いろいろやらせていただいていますが、もともとはネタをやって勝ち抜いてきているわけですから、コンビじゃないと成立しないですからね。(やや照れながら)うーん、まぁ、そりゃあいないと困りますよね。僕の性格からしても、遅刻はするし、問題起こして迷惑をかけたこともあるし、コンビを組めるのは、この人しかいないというのが本音です。他の人だったらとっくに解散していると思いますよ。

蛍原:僕もそうですよ。相方がいないと今がないのは当たり前の話なので、思いは同じです。ただ、ここまで長くやっていると、お互いに無関心というか、一方がテレビに出ていてもチェックしようとまでは思わない。コンビ愛がなくなったわけじゃないけれど、お互いに興味がないし無関心。もうそんな感じなんですよね。

宮迫:野球や競馬など、蛍原さんが詳しいことで何か聞きたいことがあるときは話しますよ。でも、普段はほとんどしゃべらない。だからなんやろなぁ、一番無関心なコンビ? 腹も立たへんし、気にもならない。でも、夫婦でこの程度の会話だったら、きっと離婚していますよね。

蛍原:そうそう、夫婦じゃないところがちょうどいいんでしょうね(笑)。

四半世紀以上、お笑いコンビとして苦楽を共にしてきた宮迫と蛍原。「お互いに何も興味がない」と素っ気なく振る舞う2人だが、その隙間から、固い絆の結び目が見え隠れする。話が白熱すると、それがたとえインタビューであっても、絶妙の“間”で呼応し合い、いつの間にか周囲を笑いの世界に引きずり込む瞬間パワーは、やはり、長年培われたコンビ愛の結晶だ。

(C) 臼井儀人/双葉社・シンエイ・テレビ朝日・ADK 2017

『映画クレヨンしんちゃん 襲来!! 宇宙人シリリ』は4月15日より全国公開

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