人間が食べたい…！史上最も異色な仮面ライダーが好評価なワケ！

　視聴者の本音が反映されるレビュー欄は、アツいコメントであふれ、平均評価が星4つ以上という高評価となっているAmazon プライム・ビデオの大人向け仮面ライダーシリーズ「仮面ライダーアマゾンズ」。放映開始から多くのファンに支持されている本作は、子供たちが大好きな「いつもの」仮面ライダーという先入観を大きく覆すことになるでしょう！　「人の肉が食べた～い！」という過激な設定とスピーディーなストーリー展開はまさに仮面ライダー版「ウォーキング・デッド」!? 大人が思わず手に汗を握り、「ライダー頑張れ！」と応援しちゃう中毒者続出中の本作の魅力に迫ります！（文：森田真帆）

人間が食べたい!?過激すぎる設定の「アマゾンズ」って!?

　本作を語る上で、絶対に欠かせないのがアマゾンの存在。大手製薬会社の研究過程で作り出されたアマゾン細胞が人型へと成長した人工生命体。人のタンパク質を栄養源とするため、人食い欲求を持つアマゾンは、事故が原因で4,000体が世に放たれてしまいます。普段は人間に擬態して社会に潜伏している彼らですが、アマゾン細胞が一度覚醒すると強烈な食人欲求に襲われ、アマゾンへと変身してしまうのです。

　本作は、そんなアマゾンを倒すために自らアマゾン細胞を移植して仮面ライダーアマゾンアルファとなったミステリアスな男・鷹山仁と、食人欲求に苦しみながらも人間の心を持ち続ける仮面ライダーアマゾンオメガに変身する、水澤悠、という二人の仮面ライダーアマゾンの物語。ちなみに、この二人のアマゾンは、生卵を丸飲みしたり鳥肉を食べたりと地道な努力をしながらタンパク質を補給することで食人欲求を抑えております。人間を食らうというスゴすぎる設定がゆえに子供が見たら確実に泣き出してしまいそうな過激な描写は、海外ドラマにも勝るとも劣らず！　地上波では描ききれない、リミッターを振り切った異色すぎる「仮面ライダー」に誰もが驚き、そしてたった1話を観るだけでその世界観に魅了されてしまうのです。

「仮面ライダー」の人気シリーズを数多く演出してきた巨匠と脚本家

　佐藤健、菅田将暉、福士蒼汰など現在日本映画界をけん引している俳優たちのキャリアを振り返ると実は仮面ライダー出身俳優だらけ。本作を監督するのは、石田秀範、田崎竜太、金田治らこれまで数多くの若手俳優を育ててきた仮面ライダーシリーズの巨匠たちです。脚本もこれまで数多くのライダーシリーズを手掛けてきた小林靖子。仮面ライダーとしてアマゾンを狩りまくる一方、私生活ではヒモでアル中のダメ男という仁のキャラクター設定をはじめ、ダークな世界観に散りばめられたユーモアセンスも魅力の一つ。

　人間を食べるアマゾンになってしまった仲間に食べられながら「お前に食われるならいっか……」と言っちゃうようなビックリシーンは数知れず。すべてのキャラクターが個性的で一人一人に愛情を感じずにはいられないのですが、突然意外な人物が死んじゃったりするので毎回誰が死ぬかハラハラドキドキ。死と向かい合わせの状況にいる登場人物たちが放つセリフの一つ一つが胸にズシンと響いてくるでしょう。

ハリウッド映画顔負けのド派手なアクションとサバイバル

　ド派手なカースタントをはじめ、アマゾンに向かって時には銃をぶっ放し、素手で暴れまくるアマゾンズ駆除班の活躍など、最後まで目の離せない迫力あふれるバトルシーンは大人の視聴者たちをあっという間に童心に返らせます。

　ヘーンシンッ！　というような派手な変身ポーズはあえて使わず、「アマゾン」とボソッと呟く一言で仮面ライダーへと変身するアマゾンアルファの変身シーンは大人のハートを撃ち抜く渋さ。スーツアクターたちが繰り広げるアクションはハリウッドスターも真似できないほどキレッキレです。子供の頃と同じように必死になってライダーたちを応援するうちに「あれ？　もう終わっちゃった！」と1話があまりに早く終わってビックリしちゃうことでしょう。

一気に観ちゃう！続きが気になる人続出の中毒性！

海外ドラマを観ているとき、エピソードが終わった瞬間に「次！　次！」と次のエピソードをどんどん観ていって眠れなくなってしまった経験はありませんか？　実は、今この記事を書いている私は「仮面ライダー」に全く興味がありませんでした……が！　このシリーズを観ていくうちに完全にハマってしまい、気づけば先ほどの「次！　次！」状態になってしまっていたのです。現在、「仮面ライダーアマゾンズ」はシーズン2まで配信されていますが、シーズン2では、さらに大人度がアップ。切ない恋のお話が展開します！　シーズン1から5年経った世界を舞台に、アマゾンに育てられた少年・千翼（ちひろ）こと仮面ライダーアマゾンネオと、アマゾンに惨殺された後に生体兵器として復活した少女・イユことカラスアマゾンという2人の新キャラクターの恋の行方や驚愕のクライマックスがエピソードごとにやってきて続きが気になって眠れません。

　その結果、たった2日で2シリーズを一気観してしまうという恐るべき睡眠不足状態に陥りました。そういえば、「ウォーキング・デッド」を観ているとき、まさにこんな状況でしたわ！　ちょっと怖いドラマが好きな「ウォーキング・デッド」ファン、イケメンたちのロマンスが好きな「The O.C.」ファン、そしてハラハラドキドキがたまらない「ハウス・オブ・カード 野望の階段」ファンの方々も観たら絶対ハマっちまうことでしょう。

「仮面ライダーアマゾンズ」Amazonプライム・ビデオにて配信中
(C) 2017「仮面ライダーアマゾンズ」製作委員会 (C)石森プロ・東映