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『アバター2』今後につながる?キーワード解説&考察

 全米はじめ各国でヒットスタートを切った ジェームズ・キャメロン監督最新作アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(全国公開中)。地球から遠く離れた衛星パンドラを舞台にした本シリーズには、人類がパンドラで活動するための体「アバター」や、あらゆる生き物をつなぐ「エイワ」などさまざまな設定があり、今作ではアバターの別バージョン「リコンビナント」や海の部族メトケイナ族などの新たな設定が加わった。そこで本作をより楽しむうえで押さえておきたいキーワードを解説すると共に、今後シリーズの展開も考察する。(神武団四郎)

※本稿には『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』のネタバレが含まれます。鑑賞後にお読みいただくことをおすすめします。

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パンドラと地球

今作の舞台は、前作から十数年後。パンドラに再び地球の武装兵団がやってくる。人類の狙いはパンドラの地下に眠る超伝導性鉱物アンオブタニウムだ。すでに地球は環境破壊によって資源が枯渇。新たな燃料を求め宇宙に進出した人類は、パンドラでアンオブタニウムを発見したのだ。ところが今作では地球の壊滅が判明したため、資源採掘ではなく移住のために飛来したことが判明する。

地球人にはエグゾパックが欠かせないパンドラの環境

地球から約5光年離れたパンドラは地球に似た星だが、大気中の二酸化炭素濃度が高いため地球人はエグゾパック(フィルターマスク)が必需品。アンオブタニウムが強力な磁場を作りだしているため、今作でジェイクらが隠れに使ったハレルヤ・マウンテンやメトケイナ族の聖地・祖先の入り江のように巨岩が宙に浮かぶなど特殊な現象が見てとれる。

RDA

RDAのSec-Opsは軍隊と変わらない軍事力を有している

アードモア将軍率いる部隊をパンドラに派遣した組織がRDA(資源開発機構)だ。地球外惑星の開発や物品の輸出入を独占しているNGO(非政府組織)で、武力行使の権限も持っている。アンオブタニウム採掘や今作のトゥルカンの分泌液アムリタ採取などはすべてRDAの判断で、パンドラへの移住がはじまったいまや政府以上の権限を持つ組織と考えてよい。前作に比べRDAの装備は格段に進歩しているため、今後もジェイクたちを苦しめていくだろう。

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アバター

前作の敵役クオリッチとその部下はリコンビナントとして復活

パンドラで自由に活動するため、地球人は人間の遺伝子を組み込んだナヴィのクローン「アバター」を開発した。アバターは遺伝子を提供した本人が意識を転送して遠隔操作する。アバターの身体構造はナヴィそのものだが、指が5本ある(ナヴィは4本)など人間に近い特徴を持っている。ジェイクの息子ロアクやグレースの娘キリが5本指なのはそのためだ。 なお前作で悪役を務めたクオリッチとその部下たちを復活させた新たな技術リコンビナント(Recombinants)は、本人が操るアバターと異なり、保管されたRDA兵士の記憶を移植したハイブリット兵である。

メトケイナ族

メトケイナ族を治める妻のロナルとトノワリ

海辺の部族のひとつ。森で暮らすジェイクたちオマティカヤ族と異なり、肌の色は緑がかり、手足や尾は泳ぎに適した形状になっている。自然の一部として生きるナヴィならではの順応性といえよう。海辺で暮らすナヴィの中には、前作に登場した東の海の部族のようにオマティカヤ族と同じ体つきの部族もいる。今後さらに違った姿の部族が登場するかもしれない。

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エイワ

パンドラ全土に広がる植物によるネットワークとされるもので、パンドラのあらゆる生命がアクセスし、感情を共有できる。ナヴィたちは女神と呼び、彼らを導く存在だと考えている。エイワそのものは意思を持たないようだが、前作ではあらゆる生き物たちを人類に立ち向かわせ、ジェイクもエイワを通して魂をアバターに移すなど神秘的な力を持っている。日本びいきのキャメロンだけに、その語源は“永和”や“永環”かも?

精霊の木

メトケイナ族にとって、もっとも神聖な場所“祖先の入り江”の海底に生えている。オマティカヤ族がより所にしていた魂の木のように、エイワとつながることができる聖地らしい。キリがつながった時は母親であるグレース博士と対面を果たし、ジェイクやネイティリは死んだネテヤムと再会した。不思議な力の根源は次作以降で明かされるはずだ。

キリの父親は?

彼女の父親は判明するのか? 今後のシリーズの鍵になりそう

ジェイクとネイティリの間に生まれたのは長男ネテヤム、次男ロアク、そして長女トゥクの3人。キリはネテヤムが生まれた後、休眠中のグレースのアバターが妊娠・出産し、ジェイクが養女として引き取った。父親は不明。劇中では仕事仲間の科学者ノームではないかとジョークにされていたが、地球人だとしたら、ジェイクの双子の兄で科学者のトミーのほうがピンとくる。ただし意識を転送し操作するアバターに、人間の懐妊を持ち込めるとは思えない。となると、死の直前にアバターと共にエイワにアクセスしたことでグレースに何かが起きたと考える方が自然か。

処女懐胎といえば『スター・ウォーズ』の“選ばれし者”アナキン・スカイウォーカーが思い浮かぶ。エイワの存在を感じ取ったり海の生き物を操ったキリは、今後ナヴィと地球人の争いを鎮める救世主的な存在になるのかもしれない。

壊滅的な地球の状況が明らかになり、人類にとってパンドラへの移住が生命線となった今作。ナヴィと人類は共存することができるのか、そして、エイワはそれを許すのか。今後『アバター』シリーズがどんな展開を見せていくのか楽しみだ。

(C) 2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.

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