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「マンダロリアン」グローグーを救ったジェダイが判明!垣間見えた過去【今週のマンダロリアン】

 「マンダロリアン」シーズン3の第4話にあたる「チャプター20:孤児」は、予告編からチラッと登場していた、全ジェダイ抹殺指令オーダー66の回想シーンが登場。ついにグローグーの過去と、彼を救ったジェダイが判明する!(文・平沢薫)

※この記事は「マンダロリアン」シーズン3のネタバレを含みます。「チャプター20:孤児」視聴後にお読みいただくことをおすすめします。

2つのドラマが展開!

 今回は、前回のラストでマンドー(ペドロ・パスカル)とボ=カターン・クライズ(ケイティー・サッコフ)たちが訪れた、マンダロリアンの居住地からスタート。監督は、シーズン1から監督官兼賞金稼ぎの元締めのグリーフ・カルガ役で出演し、「チャプター12:包囲」でも監督を務めたカール・ウェザースだ。

 このエピソードでは、鳥のような巨大生物に誘拐されたマンダロリアンの子供の奪還と、グローグーが過去の出来事を思い出すという、2つのドラマが展開。中でも一番大きな出来事は、全ジェダイ抹殺指令"オーダー66"からグローグーを救ったジェダイの正体が判明すること、しかも、そのジェダイを演じていた俳優が、『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』からの新三部(プリクエル・トリロジー)でジャー・ジャー・ビンクスを演じたアーメド・ベストだったことだろう。

 グローグーはこの時の記憶を失っていたので、どのジェダイが救ったのか、ファンの間ではヨーダをはじめさまざまなジェダイが噂になっていたが、まさかこのジェダイだったとは。ファンに不評だったキャラクターを演じた俳優を、こういうクールなジェダイ役で登場させるという、「マンダロリアン」世界の粋な心意気が、胸を熱くしてくれる。

 このジェダイ、カレラン・ベクは本作が初登場ではなく、2020年6月からウェブサイトstarwarskids.comで配信中の子供番組「スター・ウォーズ:ジェダイ・テンプル・チャレンジ(原題)/ Star Wars: Jedi Temple Challenge」に登場。本作と同じアーメドがカレランを演じ、ドロイドのAD-3とLX-R5と共に、番組の進行役を務めている。彼がどんなジェダイなのかは、これから描かれることになりそうだ。

 また、グローグーたちの逃走シーンには、ナブー王室保安軍の兵士たちや、アミダラ(ナタリー・ポートマン)が使ったのと同じ型の宇宙船Hタイプ・ヌビアン・ヨットが登場。ジェダイ聖堂からのジェダイたちの救出は、おそらくアミダラの指示によるものだろう、ナブー軍が協力していたこともわかった。それからグローグーに何が起きたのか、彼の過去は今後も少しずつ明らかになっていきそうだ。

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マンダロリアンの文化を学ぶ

 そして今回は、マンダロリアンの文化が描かれるのも見どころ。これまでも「マンダロリアン」とスピンオフドラマ「ボバ・フェット/The Book of Boba Fett」は、タスケン・レイダー(通称サンド・ピープル)の文化や風習を描いて『スター・ウォーズ』世界の奥行きを深めてくれたが、今後は、マンダロリアンの文化が描かれそうで、その内容に期待大。集団に加わったばかりのボ=カターンを救出隊のリーダーにする実力主義の気風や、「未知のことは口にせず」という格言、「鋼を鍛えるように自分を鍛える」「孤児を救うことはもっとも気高い行為」「自分が獲得したものの一部を孤児に与える」などの彼らの価値観や風習は、どれも興味深いものばかり。これからもグローグーと一緒に彼らの教義を学んでいくのが楽しみだ。

 そのグローグーが、アーマラー(エミリー・スワロー)から与えられた胸当ての中央に、「チャプター8:贖罪」でアーマラーがマンドーに与えた肩甲の紋章と同じ、マッドホーンのツノを象った紋章がついているのも感動的だった。

ボバ・フェットゆかりのアイテムも登場

マンダロリアンたちの訓練シーンにも見どころがたくさん

 そうした文化のひとつ、マンダロリアンたちの訓練シーンには、ボバ・フェットゆかりのアイテムが続々と登場する。ナイフ型の振動武器バイブロブレード、EE-3カービン・ライフル、ロケット・ダーツ・ランチャーなどが、訓練に使われているのも楽しい。

 そして今回も、『スター・ウォーズ』用語がサラリと登場。ボ=カターンが、子供を取り戻す作戦の時に言う「訓練で登ったキリモラットの頂上よりは低い」の「キリモラット」は、マンダロアの砦兼要塞の名前。これまで小説「リパブリック・コマンドー:トゥルー・カラーズ(原題)/Republic Commando: True Colors」などに登場している。この救出作戦に同行する「シュリーク=ホークの練兵隊」の「シュリーク=ホーク」とは、マンダロアに生息する鳥の名前で、パズ・ヴィズラのヴィズラ氏族の紋章。デス・ウォッチの紋章にもなり、アニメ「クローン・ウォーズ」に登場している。

ボ=カターンの今後も気になるところ

 ところで「チャプター18:マンダロアの鉱山」に続いて、今回も言及されたので気になるのが、ボ=カターンの父親。名前はアドナイ・クライズで、正史ではない小説「クローン・ウォーズ:ダース・モール:シャドウ・コンスピラシー(原題)/The Clone Wars: Darth Maul: Shadow Conspiracy 」で言及されている。2度もシーズン3で言及されたということは、今後のドラマに何か関係があるのだろうか。

 ドラマ面では、ボ=カターンの心境に変化が見られたのもポイント。マンダロアの泉で、伝説の生き物ミソソーを見たことをアーマラーに明かした彼女は、破損のため作り直したアーマーの肩甲の紋章に、ミソソーを選ぶ。それは「ミソソーがマンダロアの新時代を告げる」という予言、スピンオフドラマ「ボバ・フェット/The Book of Boba Fett」の「チャプター5:マンダロリアンの帰還」でアーマラーが語ったあの予言を意識しているからではないか。今回の作戦でもリーダーとしての資質を発揮したボ=カターンは、やはりマンダロリアンの統一に向けて動き出すのではないか。彼女のこれからの動きからも目が離せない。

「マンダロリアン」シーズン3はディズニープラス独占配信中 (C)2023 Lucasfilm Ltd.

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