伝説の殺し屋、再び！「ジャッカルの日」が最高のドラマだった

　冷静沈着な殺し屋ジャッカルと彼を追う警察の緊迫した攻防を描いて多くのファンを獲得した映画『ジャッカルの日』が、半世紀以上を経て現代的にアップデートされ、オスカー俳優エディ・レッドメイン主演でドラマ化！　伝説の名作とされる映画版の魅力にあらためて迫るとともに、ファンを夢中にさせたオリジナルのDNAはそのままに、よりスリリングに進化を遂げたドラマ「ジャッカルの日」がいかに最高の仕上がりとなっているかを徹底解説します。（編集部・市川遥）

映画『ジャッカルの日』は、なぜ伝説なのか

　1973年に公開された映画『ジャッカルの日』は、実際にシャルル・ド・ゴール仏大統領暗殺を計画した極右組織OASがもしも外国人の殺し屋に依頼していたとしたら？　というアイデアから誕生したフレデリック・フォーサイスのベストセラー小説を基にしたポリティカルスリラー。OASの最後の頼みの綱としてド・ゴール暗殺を請け負うのが、ミステリアスなイギリス人の殺し屋ジャッカルです。1960年代のフランスを舞台に、暗殺予定日に向けて淡々と準備を進めるすご腕のジャッカルと、地道な捜査で次第に彼の足取りをつかんでいく名警視ルベルの息詰まる攻防がドキュメンタリータッチのリアルな映像で描かれるさまは原作ファンをうならせ、日本でも多くの人々の心をつかみました。

　そして映画『ジャッカルの日』を伝説たらしめているのは、何と言ってもイギリス人俳優エドワード・フォックスが演じたクールでストイックな殺し屋ジャッカルのカリスマ性でしょう。厳重に警護された大統領の暗殺という一世一代の大仕事を前にしても常に冷静沈着で、暗殺に必要なタスクを黙々とこなしてターゲットに近づいていくエレガントな仕事人ぶりには、抗いがたい魅力があります。工夫に富んだ特注の狙撃銃はガジェット好きを夢中にさせ、ジャッカルがその銃の調整のために遠距離からスイカを試し撃ちするシーンの綿密さとかっこよさは語り草に。映画史における最高のシーンの一つとみなされるほどの、アイコニックな名シーンです。

ついに誕生！ドラマ「ジャッカルの日」は映画へのリスペクトがすごい

　多くのファンに愛されているそんな伝説の殺し屋ジャッカルを、半世紀以上を経て完璧な形で現代によみがえらせたのが、『博士と彼女のセオリー』でアカデミー賞主演男優賞を受賞したイギリス人俳優エディ・レッドメインです。1973年の映画版の大ファンだという父の下、同作を観て育ったエディだけに、主演のみならず製作総指揮も務めるこだわりぶりでドラマ化に挑みました。

　そんな背景があるだけに、ドラマ「ジャッカルの日」は映画版のDNAが脈々と息づく名作に。『ファンタスティック・ビースト』シリーズでは愛すべき主人公を好演していたエディが、次々に顔もアクセントも変えて国境を越え、障害とみなせば情け容赦なく引き金を引くクールな殺し屋を演じるさまは圧巻です。

　前述の“スイカ試し撃ちシーン”に至っては、エディは衣装をオマージュするだけでなく、フレームごとにエドワード・フォックスのこなれた銃の扱い方からしぐさ・表情まで完コピ！　誰もが息をのむこと必至の完成度となっています。そのほか、映画版のキャラクター名が意外な形で登場するなど、往年のファンがにやりとしてしまう映画版への熱いリスペクトが随所に込められています。

進化がすごい！リアルなアップデート

　さらに伝説の映画版とDNAを共有しながらも、現代的なアップデートで一層魅力を増している点に、ドラマ「ジャッカルの日」のすごさがあります。テクノロジーの発展で監視・情報社会となった現代の“殺し屋業”の難易度はずっと上がっており、ジャッカルが実行不可能と思われる仕事をクールにこなしていく姿は、テンポのいいスタイリッシュなカメラワークも相まって瞬きするのも惜しいほどスリリング。“イデオロギーによる対立”のみならず“持てる者と持たざる者の間の分断”が目立つようになった時代背景もきっちり反映しており、ドラマ版の暗殺対象は、あらゆる資金の流れを透明化するソフトウェア「リバー」をリリースしようとするIT起業家UDCことウレ・ダグ・チャールズに。金持ちだけがより金持ちになる仕組みの現代、ジャッカルにUDCの暗殺を依頼するのは、「リバー」のリリースで不利益を被る超富裕層の人々なのです。

　さらには映画版では完全に謎だったジャッカルの私生活や過去も次第に明らかになっていき、常に冷静沈着なすご腕の殺し屋の内面に初めて迫ることができるという面白さも。ドラマではジャッカルサイドに加え、彼を執念深く追うイギリス秘密情報部MI6のビアンカ（『007／ノー・タイム・トゥ・ダイ』のラシャーナ・リンチ）サイドの物語も同じくらいの比重で描かれています。

　愛する妻と子供の前では一人の優しい男となるジャッカルと、大いなる善のためには手段を問わないビアンカ。ヨーロッパを股に掛けた美しい映像にジャッカルの職人技の暗殺技術といったスタイリッシュな部分に加え、追う者と追われる者、それぞれの善悪の境界が曖昧になって人物像に深みが増したことで、一度見始めたら止まらない、中毒性の高い最高のドラマになっているのです。

　そんなドラマ「ジャッカルの日」は、WOWOWで2月22日から待望の日本初放送（配信もあり）。海外の賞レースを騒がし、高い評価を得ている同作がついに日本上陸を果たします。WOWOWオンデマンドでは2月21日より1～3話まで先行配信されるだけでなく、第1話は2月21日～3月6日まで無料配信。第1話は未加入者でもアプリをダウンロードするだけで、登録なしで視聴が可能です。

　さらにWOWOWでは映画『ジャッカルの日』の吹替補完版の放送・配信も決定。ノーカット吹替版の制作は今回が初となり、ブルーレイや他配信では観られない貴重な機会となります。ジャッカル役の故・野沢那智さんの代役は、野沢さんの指導を受けた風間秀郎さん。さらに菅生隆之さん、牛山茂さん、田原アルノさんらベテラン声優が1998年の木曜洋画劇場版から四半世紀を経て同じ役柄を追加収録しており、往年のファンも必見といえるでしょう。

　また現在、WOWOW公式X（海外ドラマアカウント）では豪華賞品が当たるドラマ「ジャッカルの日」放送・配信記念キャンペーンも実施中です（3月6日まで）。アカウントのフォロー＋キャンペーン投稿のリポストで、ドラマ「ジャッカルの日」の抱き枕やポストカードブックを手に入れられるかもしれないチャンスをお見逃しなく！

【特集放送】※すべてWOWOWオンデマンド配信あり
海外ドラマ「ジャッカルの日」日本初登場！伝説の殺し屋“ジャッカル”　公式ページ
■映画『ジャッカルの日［吹替補完版］』（吹替版）
[191ch] 2月22日 (土) 18:15
■映画『ジャッカル』（吹替版）
[191ch] 2月22日 (土) 20:45
■ドラマ「ジャッカルの日」（吹替版）第1話
[191ch] 2月22日(土) 23:00

【ドラマ「ジャッカルの日」放送・配信スケジュール】
■配信ページ
2月21日（金）午前0時より第1話～第3話先行
※第1話は2月21日～3月6日の2週間は無料配信
■放送ページ
吹替版：2月22日（土）午後11:00スタート（毎週土曜午後11:00）
字幕版：2月25日（火）午後10:00スタート（毎週火曜午後10:00）

海外ドラマ『ジャッカルの日』日本初放送・配信記念キャンペーン概要
対象アカウント：WOWOW海外ドラマ公式X
キャンペーン期間：3月6日（木）23：59まで
参加方法：Xで@wow_kaigaidramaをフォローかつキャンペーン投稿をリポスト
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